『 キーボード配列QWERTYの謎』

成毛 眞2008年09月04日 印刷向け表示
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キーボード配列QWERTYの謎
作者:安岡 孝一
出版社:NTT出版
発売日:2008-03
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キーボード配列決定の歴史についてとことん調べた本である。京都の学者夫婦がとことん調べたのである。引用している図版だけでも124枚。明示されている参考文献だけでも495冊だ。あと4枚図版があれば2の冪できりが良かった。本書は夫婦共著なのだ。まさに power of two だったのだ。

まえがきでは読者に対して「本書は基本的に。時系列に沿って各章が進んでいくので、いきなり途中の章を読んだりしてはいけない。」と命令してくる。あとがきでは、私たち夫婦が本書を書こうと決心したきっかけの一つは、2000年4月のポール・アラン・デービッドのインタビューを読んで「ふざけるな、このエセ歴史学者」と思ったからだというのだ。

記述の過激さについてはともあれ、本書の内容はQWERTY配列になったのは1882年のことであり、その時代にはタイプライターにアーム機構はなく、したがってアーム同士が絡まらないようにキーボード配列が決まったというのは俗説であるという一点につきる。

当然、人名や商品名の固有名詞が多いため本文の10-30%はカタカナである。「ジェファーソン・ムーディー・クローとウィリアム・マッケンドリー・ジェンヌは『ショールズ・アンド・グリデン・タイプ・ライター』の試作機[★22]を完成した」といった調子である。

じつはこのご夫婦は他にも『文字コードの世界』、『インターネット時代の文字コード』、『文字符号の歴史 欧米と日本編』などの共著があるらしい。おそるおそる『文字符号の歴史 欧米と日本編』を発注した。シフトJISコードが当時アスキー・マイクロソフト社内でテキトーに決めてたことがバレていることは確実だからだ。「漢字変換なんて変換キーじゃなくって、スペース・キーでいいじゃん」とボクがジャストシステムさんに言ったことなんかも書かれているかもしれない。

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