『徹底抗戦』

成毛 眞2009年03月06日 印刷向け表示
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徹底抗戦
作者:堀江 貴文
出版社:集英社
発売日:2009-03-05
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本書は著者本人から昨夜届いた献本である。著者ホリエモンとは宇宙航空研究開発機構、JAXAの宇宙オープンラボのアドバイザー会議で初めてお会いした。ライブドア事件の前年のことである。世の中の多くの人々と異なり、ボクにとってのホリエモンは宇宙ビジネスの人なのだ。

著者は基礎的なロケットエンジンを開発中だ。いつかは必要になるであろうと、昨年にはアマチュア無線の専門家を紹介した。アマチュア無線といっても、圧縮されたデータが乗った電波を月に向けて発射し、月面でバウンドさせて地球の裏側で受け取ったりする技術を持っている連中だ。

月に人間が立ったのは40年前の1969年のことである。技術の進歩によりアマチュアでも宇宙開発が可能になっていることは間違いない。ただほとんどの人がそれを夢物語だと思っているだけだ。1971年にはインテルが世界初の4ビットCPUを発売した。ただし電卓用としてだ。これを見てアマチュアでもコンピュータを作れることになるはずだと思った人がビルゲーツだった。

JAXAの会合で著者からユーグレナという会社を紹介された。本書でも取り上げているが、二酸化炭素を固定できる微生物を培養する会社だ。培養した微生物は宇宙食としても有望だと考えられる。著者は宇宙ビジネスにたいして、すでにそこまで手を打っていたのだ。当時はライブドアファイナンスが株式を保有していた。ファンドからの投資とはいえ、ライブドアに関連した全ての会社は煙たがられる雰囲気があったため、当社が株式を引き受けた経緯がある。

ライブドア事件の評価については、きわめて著者寄りである。とりわけ、検察による異例の月曜日の強制捜査については恐怖で身震いがする。それが意図的であろうがなかろうが、司法は市場や個人投資家など眼中にないことが明示されたからだ。また、知名度に比例したメディアスクラムも恐ろしい。そこでは推定無罪などという言葉は通用しない。無制限の社会的制裁が加えられることになる。「時代おくれ」に生きるしかないのだろうか。

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ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊
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