『魚には水、私にはワイン』

成毛 眞2009年03月28日 印刷向け表示
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魚には水、私にはワイン―Pisces Natare Oportet.
作者:中川 一三
出版社:木楽舎
発売日:2009-01
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ボクはほぼ毎晩安い赤ワインを飲む。安い赤ワインである理由は室温のままで、ポンと栓を抜いてゴクゴク飲めるほとんど唯一のアルコールだからだ。不精者の飲み物なのだ。ビールや白ワインは冷蔵庫で冷しておかなければならないし、焼酎やウイスキーは氷やお湯で割ったりする必要がある。日本酒だと熱燗が良い時期もあろう。高い赤ワインもダメだ。ブーケを出すためにあらかじめ抜栓しておくべしというような掟があるらしい。

ワインは全てネットで買う。《京橋ワイン》で「ロバート・パーカー絶叫! 信じられない爆発的人気」とか《ドラジェ》で「すべて金賞受賞ミラクル6本セット」などの1本2000円以下、限りなく1000円にちかいワインをセットで大人買いするのだ。安いのだがこれが意外にも、とても美味しいことが多い。もちろん1本数万円のワインはもっと美味しいのだろうが、根がケチくさいのでとても自分では買う気になれない。

ところで本書はカリフォルニアワインの薀蓄本だ。著者はカリフォルニアワインの第一人者であり、日本の政・財・官・学・芸などあらゆる分野の第一人者たちをワイン好きにした張本人なのだ。本書でも驚くべき多数の有名人が著者の自宅でワインを飲んでいることが記述されている。白状すると、ボクも著者が不在のときのご自宅に上がりこみ、息子さんに高いワインをおごってもらったことがある。おいしいスナックと1杯の美味しいワインをいただいて、クラっとした記憶がある。この世界に入ってはいけないと本能が囁いた。あまりにも奥が深そうなのだ。

ともあれ、本書はワイン好きなら読むべきだ。ワインにどんな気持ちで向き合うべきかがよくわかる。音楽や読書などの他の趣味の人にとっても、自分の趣味との付き合い方を知るための良いテキストになろう。真剣に趣味と付き合い、仲間を得て飽きない幸せを感じることができるのだ。

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ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊
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