『第二の男』

成毛 眞2009年11月26日 印刷向け表示
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第二の男
作者:小島 英記
出版社:日本経済新聞出版社
発売日:2009-10
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月刊FACTAに同じ表題で連載されていたものの書籍化である。歴史の準主役であった人物の短い評伝だ。土方歳三、藤沢武夫、リシュリュー、諸葛亮、ウォルシンガム、大久保利通、チェ・ゲバラ、ポチョムキン、豊臣秀長、タレイラン、直江兼続の11人が取り上げられている。

それぞれの章の扉に人物画や写真が添えられている。教科書などで見たことのあるものばかりなのだが、改めて眺めてみると土方歳三、大久保利通、チェ・ゲバラの3人だけがまさにイケメンだ。しかし、3人だけが殺されている。残りの8人は病没などである。

死亡年齢順に土方(34)、ゲバラ(39)、大久保(49)、ポチョムキン(52)、秀長(52)、諸葛孔明(54)、リシュリュー(57)、ウォルシンガム(58)、直江兼続(69)、藤沢武夫(84)、タレイラン(84)だ。

殺された3人と現代人の藤沢武夫を除くと、まさに信長が桶狭間の戦いの前に舞ったという幸若舞「人間50年、下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり」のようだ。近代までは50歳前に仕事をなさねば、残された時間は少なかったのである。

ところで、じつは「人間50年、下天の内をくらぶれば、夢幻のごとくなり」は人間の寿命は50年である、という意味ではない。人間界と天界の時間の進みが違い、人間界の50年は下天という天界では1日だというほどの意味だ。信長がこれを誤解していたとは思われないから、桶狭間に赴くときにこの「敦盛」を舞ったからといって、決死の覚悟だったというのは正しくないかもしれない。彼は勝つつもりで出陣したのだと思う。

本書は短い評伝の集積だから、好きな人の項目を読めば良いと思う。立ち読みで良い。新書サイズだったら通勤や通学に気軽に持てるのでお勧めだった。

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