歌舞伎の入門書

成毛 眞2010年03月01日 印刷向け表示
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かぶき手帖〈2003年版〉
作者:
出版社:伝統歌舞伎保存会
発売日:2002-12
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歌舞伎にアクセス (劇場に行こう)
作者:伊達 なつめ
出版社:淡交社
発売日:2003-10
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歌舞伎のかわいい衣裳図鑑
作者:君野 倫子
出版社:小学館
発売日:2008-04-23
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歌舞伎のびっくり満喫図鑑 (実用単行本)
作者:君野 倫子
出版社:小学館
発売日:2010-01-07
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先日、歌舞伎の入門書についての質問をいただき、めぼしい本が見当たらないとお答えした。その理由について少し説明したうえで、あえてお勧め本を紹介してみる。

じつのところ歌舞伎は庶民的な芸能である。シリアスな歌舞伎ファンに怒られることを承知だが、歌舞伎は梅沢富男などに代表される大衆芸能の高級版である。両方とも俳優は家族や親戚が中心だ。派手な化粧と着物。美しい女形。もちろん違いもある。歌舞伎の舞台は大きい。俳優は歌わない。音楽は生演奏の邦楽であり、「おひねり」は取らない。

しかし、なによりも共通しているのは、役者を見て楽しむということである。演技の上手下手、美しさや豪快さなどは当然だが、初舞台のお子さんと共演、婚約後の芝居、姉が銀熊賞をとった、などなどゴシップもひっくるめて楽しんでいる人が多いはずだ。

梅沢富男劇団を見るために入門書が必要ないと同じく、役者を見るという観点で歌舞伎には入門書は必要ない。ただただ劇場にいって楽しめば良いということになってしまう。この観点であえていうならば2010年度版の『かぶき手帳』が良いだろう。歌舞伎俳優名鑑である。(アマゾンには2003年版しかない)

もちろん、歌舞伎は日本が誇るべき総合芸術でもある。長い年月をかけて創られてきた独自の演劇だ。俳優、シナリオ、音楽、衣装、舞台美術のどれをとっても、国外にも現代にも類似するものはない。それゆえに、項目のすべてを知りたくなるという側面もある。だからこそ、歌舞伎には項目別に編集された総覧的な本が多いのだろう。この分野の本は書店で手にとって、自分に合う本を選ぶべきだと思う。

ストーリー紹介の本も多い。しかし、実際には30分ほど前に劇場に到着し、「筋書き」を買って読むだけで、まったくはじめての芝居でも完全に理解することができるはずだ。事前に演目を羅列した本を買って事前に勉強しておく必要は全くない。今月の切符を買うかどうかを決めるためというのであれば、主要な演目だけを紹介している本が良いかもしれない。ネットにも充分に情報が出ていると思う。

ともかく歌舞伎を見に行きたいのだが、どこでやっているのか、食事はどうするのかなども含めた超入門書として良い本を見つけた。『歌舞伎にアクセス』だ。歌舞伎の本は最新版のカラー版が良い。いま劇場に出ている俳優をカラー写真で見ておくことが、舞台装置の名前などを知っていることよりはるかに役に立つ。

『歌舞伎のかわいい衣装図鑑』と『歌舞伎のびっくり満喫図鑑』もお勧めだ。この2冊もカラー写真満載で楽しめる。ともかく「歌舞伎は読むより見ろ」だと思う。この4冊はすべて見る本だ。

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