『地球環境・資源エネルギー論』

久保 洋介2011年05月14日 印刷向け表示
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統計データからみる 地球環境・資源エネルギー論
作者:西山 孝
出版社:丸善出版
発売日:2011-04-30
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エネルギー問題に興味ある人は本書を手元においておいた方がいい。これ一冊さえもっていれば統計データを基にした全体像の把握ができ、その辺のエセ専門家に騙されない。この種の英語本は多いのだが、日本語版でこれほどまで整理されている本はあまり見たことがない。

データだけでなく各資源が生成される仕組みを解説しているのも良い。石油・ガス・石炭・ウランなどがどのように形成されるのかを知ることは地球の壮大な歴史を知ることと同じだ。例えば石油を見つけるためには、ジュラ紀や白亜紀の動植物の動向とプレートの動きを想像・検証する必要がある。中東に石油が多いのは、中生代にアフリカ・アラビアプレートがユーラシア大陸と衝突し、それによって熱が発生かつ石油を溜めるトラップができたから、と知っている人は意外と少ない。

ちなみに有力説ではないが、石油や天然ガスは地球創世記のメタンガスに由来するという無機起源説がある(これを信じていると業界人からは総スカンをくらうが、興味をそそる説だ)。これが正しいとすれば、大気中にメタンやアンモニアを含む木星や土星は、炭化水素を生成していることが十分に考えられる。例え宇宙に生物がいないとしても、人間が宇宙に行くモチベーションになりえる。なんたって人類はこれまでエネルギーをネタに競ってきたのだから。

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