『ホピ族の精霊 カチーナ人形』新刊超速レビュー

成毛 眞2013年05月03日 印刷向け表示
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ホピ族の精霊 カチーナ人形
作者:
出版社:学研パブリッシング
発売日:2013-04-23
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判型15センチX15センチ、100ページあまりの手のひらサイズの小さな写真集。写真で紹介されているカチーナ人形は28体。これで1500円なのだから、ある意味で超高額本だ。カチーナ人形とはアメリカ先住民のホピ族が作り出す木製人形。ホピ族は5万年前からアメリカ大陸で暮らしており、現在の居住地であるアリゾナ州北部の「コロラド・プラトー」と呼ばれる海抜1400−2400mの高地砂漠には1000年ほど前から住んでいるのだという。マヤ文明の末裔とも呼ばれ、聖なる予言でも有名だ。

その聖なる予言の中には「灰の詰まったヒョウタンが発明され、それが空から落ちてくる」というものがあり、ヒロシマとナガサキに落とされた原子爆弾のことではないかと解釈された。1948年ホピ族はその予言を携えて国連に向かったのだが、国連は四半世紀後の1973年になりホピ族に発言を許し、以来「ホピ族」の予言として広く知られるようになった。

本書に掲載されているカチーナ人形はそのホピ族のマニュエル・シャヴァリエ・Jrさんが作った現代作品だ。現代作品とはいえ伝承にもとづいて、それぞれが決められた霊力を持つように作られているのだという。とまあ、難しい説明をしてしまったが、じつはその人形たちが超カワイイーのだ!

表紙になっている黄色の人形はSusupa(シシーパ)。コオロギのカチーナで毎日食べるピキパンを人にあげている間にレースに負けてしまうランナーだという。

全身ターコイズブルーで白黒の市松模様のスカートを付け、顔と胸に大きな手形が描かれているMatyaもランナー。力を試すテストをしかけ負けるとススで手形を付けるのだという。

タコ口でウインクをしているNatukvitaは水と雨の多いところからやってきた。光に当たって変身するのだという。体の左右で色が違うのがそのためなのだろうか。

高い本だ。わざわざ買う必要はないかもしれない。しかし、もし図書館で見つけたら借りてみるべきかもしれない。そして28体の人形をケータイで撮って、密かに楽しむことをおススメする。疲れたときや、いやなことがあったときなんかに、心をホックリさせてくれる人形たちだ。それこそが真に聖なるものの力なのかもしれない。

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