6月のこれから売る本 ― 丸の内の某書店 田中大輔

田中 大輔2013年06月07日 印刷向け表示
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現役バリバリの書店員に今月売りたいと思っている近刊などを紹介してもらう新コーナー「書店員のこれから売る本」が登場!

「このコーナーはノンフィクションに限らず、HONZが尊敬している書店員さんたちに、各専門分野の新刊などを紹介してもらいます。時代小説、マンガなどなんでもあれです。」

まずはHONZメンバー唯一の書店員で、丸の内の某書店でビジネス書担当をしている田中大輔が、今月発売予定のビジネス書から、これを売りたい!と思っている本を紹介します。

LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲
作者:シェリル・サンドバーグ
出版社:日本経済新聞出版社
発売日:2013-06-26
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今月、発売される本の中で一番の注目はフェイスブックのCOO(最高執行責任者)であるシェリル・サンドバーグの『LEAN IN(リーン・イン)』だ。タイトルのLEAN INというのは女性が仕事の場で何かと謙遜して遠慮(hold back)する傾向があるので、そうではなく勇気を出して身を乗り出そう(lean in)という意味があるらしい。(日経ビジネスオンラインより

原著は今年の3月に発売されてから、ずっとNEWYORK TIMESのベストセラーランキングで上位にランクインしている。(今週もノンフィクションで3位。)

昨年、私は週刊SPAの『妄想ベストセラー』企画会議という特集に参加したのだが、そこで「シェリル・サンドバーグに注目です」と発言している。なぜって彼女のキャリアを聞いたら、興味を覚えずにはいられないからだ。

ハーバード大学の経済学部を首席(!)で卒業。世界銀行やマッキンゼーで働いた後、クリントン政権では、首席補佐官として、サマーズ財務省長官の片腕として働く。その後Googleでは副社長のひとりとして、ネット広告事業の構築に携わり、株式上場に貢献。その功績を買われマーク・ザッカーバーグに請われてFacebookにうつり、いまはCOOを務めている。まさにエリート中のエリートである。

この経歴をみただけで、いったいこの人はどんな人生を送ってきたのだろう?と、気になって仕方がない。世界一のビジネスウーマンといっても過言ではないシェリル・サンドバーグの著書。しかも女性向けのキャリア本。これは期待しない訳にはいかない。

不格好経営―チームDeNAの挑戦
作者:南場 智子
出版社:日本経済新聞出版社
発売日:2013-06-11
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女性経営者つながりで、もう1冊おもしろそうな新刊が発売される。DeNAの創業者である南場智子の『不格好経営』だ。創業時の失態や資金集めの苦労、成長過程での七転八倒など、DeNAの成長の舞台裏を初めてあかした本だそうだ。

サイバーエージェントの藤田晋の『渋谷ではたらく社長の告白』『起業家』私のレビューはこちら)のように、ネットベンチャーの創業話は刺激的な本が多く、ハズレがないのでこの本も期待大。こちらもがっつり売るつもりだ。

未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる
作者:ちきりん
出版社:文藝春秋
発売日:2013-06-12
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さらに女性つながりでもう1冊。ちきりんの『未来の働き方を考えよう』だ。人気ブロガーであるちきりんの著作は『自分のアタマで考えよう』『社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!』と立て続けにヒットを飛ばしているので、これもきっと売れるだろうと踏んでいる。今作は人生を2度生きる働き方を提案している本らしい。これも楽しみだ。

あたらしい働き方
作者:本田 直之
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2013-06-07
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働き方つながりでもう1冊。本田直之さんの『新しい働き方』だ。私が勝手にメンターだと思っている人の1人が本田直之さんである。本田さんの著作はほぼ全て読んでいて、レバレッジシリーズを読んで、感化されたことがきっかけで、いまの自分があると私は思っている。今作は本田さんが新しい働き方を実践している企業に取材へ行き、そこから見えてきた、新しい働き方を手に入れる方法や、必要なスキルを書いた本のようだ。「いま求められているのは、自由にレバレッジをかけられる人」という言葉にはしびれた。こういう本は客層を無視してでも、おもいっきり展開したいと思っている。

次はコンサルティング関連の書籍を2冊紹介しよう。マッキンゼーなどのコンサルティングファームの名前を冠した本が人気だ。最近だと『マッキンゼー流 入社1年目問題解決の教科書』がよく売れている。マッキンゼーの採用担当者が書いた『採用基準』のヒットも記憶に新しい。そんなマッキンゼーの名を冠した『マッキンゼーで学んだ1日5分間思考法』という本が出る予定だ。内容はわからないが、タイトルを聞く限りおもしろそうな匂いがぷんぷんしている。

この1冊でさらにわかる コンサルティングの基本 ベストプラクティス集
作者:神川 貴実彦
出版社:日本実業出版社
発売日:2013-06-20
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もう一冊は『コンサルティングの基本 ベストプラクティス集』だ。ロングセラーである『コンサルティングの基本』の事例集である。業界を代表するコンサルティングファーム10社の事例を元に、コンサルティング現場のありのままを紹介した本だという。コンサルって実際はどんなことをしているのだろう?という疑問をこの本が解消してくれるかもしれない。

P&G流 世界のどこでも通用する人材の条件
作者:会田 秀和
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2013-06-14
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最後は今月3冊も発売予定があるP&G関連の本を紹介しよう。『P&Gウェイ 165年のブランディングのすべて』と、『P&Gの元マーケティングマネージャーから日本企業が学ぶべきこと(仮)』、『『P&G流 世界のどこでも通用する人材の条件』の3つだ。

マッキンゼー同様にP&G関連の本もわりと鉄板である。今年発売された本だと、『1年で成果を出す P&G式 10の習慣』という本がロングセラーになっている。今月出る本が、ブランディング、マーケティング、人材と内容がバラバラなので元棚は別々のとこにいってしまうのだが、これだけあるなら他のP&G関連本などと一緒にフェア展開してみるのもおもしろいそうだ。

というわけで、今月発売予定の気になる新刊を中心に『これから売る本』をまとめてみた。『LEAN IN』に関しては、洋書がものすごく売れているのを知っていたので、売れると見込んで、自分史上最大の発注をしてしまった。なので、この本ばかりは売らなきゃまずいのだ。これから、どうやって売っていくのかをきちんと考えなきゃなぁ……。

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