とりこになっちゃえ!『寄生蟲図鑑 ふしぎな世界の住人たち』新刊超速レビュー

野坂 美帆2013年08月16日 印刷向け表示
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土屋さぁーーーん!!!大変ですぅ!!私、とんでもない素敵本を手に入れちゃいましたっ!!

あ、いけない。『ミクロの森』『わたしたちの体は寄生虫を欲している』とクールにレビューを書いてきたのに、つい素に戻ってしまった。むしわけない、じゃない。もうしわけない。いや、素で打ち間違えてしまった。わざとじゃないのです。これが8月の朝会で噂のモザイクの向こう側です。皆様、楽しい寄生虫の世界へようこそ。

うっふっふ。まずは装丁です。ああどうしよう。ニヤニヤがとまりません。グレーの箱入り、本体のカバーはオレンジ、一見こじゃれたこの本が、まさか寄生虫本とは神様も思うまい。カバーにはイラストが押し上げ加工され、圧平標本を手にしているよう。箱ケースに開けられた穴からは、タイトルと共に「フタゴムシ」がのぞき、本体の背には「ロイコクロリジウム」がちょこりんと鎮座。はう!愛しい!

なんと本書は、あの世界で唯一の寄生虫博物館である目黒寄生虫館が全面監修を行ったもの。本文は寄生虫学の勘所を押さえながらも、それぞれの項目に「死が二人を分かつまで」「理想の大人になりたくて」などちょっぴりふざけた副題がついていて、遊び心が嬉しい。楽しく読み進めるうちにしっかり有名寄生虫の要点を学ぶことができる。

2匹合体融合したまま成長する「フタゴムシ」、カタツムリの脳神経節に影響して操る「ロイコクロリジウム」、目黒寄生虫館に長さ8.8mの長く繋がった標本が展示されている「サナダムシ」、マツ枯れの原因となる「マツノザイセンチュウ」、興味深い寄生虫が次から次へと現れ、もう全部ご紹介したいくらいなのだけど、それはぜひ手に取ってご覧いただきたいと思う。ちなみに、富山県在住の私、オススメの寄生虫はやっぱりホタルイカに寄生する「クラシカウダ」。

寄生虫なんてグロいじゃないか、と背筋を震わせてしまった方はどうぞご安心を。精緻なイラストで綴られるビジュアルブックなので、余計な生々しさは感じられない。ドラマティックなイラストは、自身も魚介類の寄生虫研究をしていたという著者こだわりのもの。寄生虫ファンは舐めるように見られたし。

夏、遊びに行くならこの図鑑を持って目黒寄生虫館へ!!

あ、書店でお探しの際はぜひ帯付きを!アマゾンの書影では見られないのが残念ですが、「ロイコクロリジウム」が鳥の体内に入ろうと頑張る姿のイラストがかわいいです。

そしてご購入後は本体オレンジのカバーを外してみてください。また違ったシックな佇まいが楽しめます。

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