『VS.』 本家HONZイチオシ『殺人犯はそこにいる』の漫画版

山田 義久2014年02月08日 印刷向け表示
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本家HONZが総力を挙げて推しまくるノンフィクション『殺人犯はそこにいる: 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件』。
この本の中にこんな文章がある。

ついにはマンガである。今はノンフィクションだってマンガ化してしまうのだ。「ヤングジャンプ」である。表紙はAKB48だ。私は正直「AKB」とやらの意味すら知らないのだが、その片隅でデフォルメされた私や杉本純子が毎週、「北関東連続幼女誘拐殺人事件」を追うのだ。連載後は『VS.』という単行本にまでまとめられた。もういい。なんでもいい。恥ずかしいなどと言っていられない。この連続事件のことを世に知らしめるなら、チンドン屋でもなんでもやってやる。新聞、週刊誌、ネットのインタビューも受ける。

そう、その「マンガ」がまさにこれだ。

私は本を読んでこの漫画の存在を知ったので、本と漫画、両方を読んだことになる。今思うに、この漫画を読めば、1時間で本のあらすじがばっちり分かる。

当然、本には情報量でまったく敵わないし、漫画版発売後のエピソードは本にしかない。しかし、事件に疑問を持ち始めるところから、菅家さんの釈放、そして真犯人と思われる「ルパン」の特定まで、肝となるシーンがテンポよくまとめられている。さらに、””による表現が、事実の描写はそのままに、感情の起伏はより鮮明に伝えている。これは漫画だけが持つ強みだろう。

しかし、最後のシーンの締めの台詞は本も漫画も同じ。

逃げ切れると思うなよ

なお、巻末に、清水さん・杉本さんによる菅家さんのインタビューがあり、菅家さんが漫画を読んだ感想を述べているが、「ちゃんと、本当のことが描かれていると思います。(釈放直前のページを指差しながら)このシーンなんて、まさにこういう感じ。」とお墨付きだ。

本・漫画、両方読み比べてみれば、漫画の持つ””のパワーを感じるきっかけにもなるかもしれない。ただ、絶版。。。

ちなみに、作画は今、火星で進化したゴキブリと人間のバトルを描く大ヒット漫画『テラフォーマーズ』を連載中の橘賢一。事件の緊張感と画風が絶妙にマッチ。

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