新社会人応援企画 第9弾! スーツ(戦闘服)の着こなしと熱い職人魂―『王様の仕立て屋〜サルト・フィニート〜』

苅田 明史2014年04月10日 印刷向け表示
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 スーツは戦闘服だ! ちゃんとこだわりを持て!

私が以前働いていた職場の先輩は、上司からこう言われて、持っていた安物のスーツを全部廃棄し、良質な生地を使った、身体にフィットしたものに買い直したと言ってました。
新卒一年目にとってはかなりの出費だったはずですが、後輩にもおすすめしていたくらいなので、それなりの効果が得られたのでしょう。

それもそのはず。社会人は、見た目が若いというだけで信用されにくいからです。
リクルートスーツそのままの着こなしで営業に来られた時には、「よし、いっちょ若いヤツを応援してやるか!」という人もいるかもしれませんが、「絶対やらかすであろうミスに付き合わされるのか・・・」とネガティブな印象しか持たない人もいます。

20代前半のビジネスマンの見た目を決めるのは、ずばりスーツでしょう。
サイバーエージェントの藤田社長も『渋谷ではたらく社長の告白』において、営業先に行くときはオッサンくさいダブルのスーツを着ていたと語っているほど。
まぁそれが着こなしとして正しかったのかどうかは置いておいて、そのくらい第一印象を決定づけるスーツというものは大事なんです。

逆に言えば、スーツの着こなしさえちゃんとしていれば、若そうに見えてもある程度しっかりとした印象を与えられるし、自然と自信も湧いて商談も進みやすいというもの。
冒頭の私の先輩のように、手持ちのスーツを全部買い替えるという荒療治までは必要ないでしょうが、2着目・3着目と買い足す際にはぜひこだわりのスーツを用意していただきたい!

あ、心配しなくても、たいていの男性なら長時間のデスクワークと連日連夜の飲み会で腹が出てきて、今あるスーツはすぐに着れなくなるはずです。←私の実体験

じゃあどんなスーツをどんな風に着たらいいの!? っていう新入社員のみなさんにぜひ読んでいただきたい作品がこちら。

このマンガの主人公は、イタリア・ナポリの泥棒市の一角で働く日本人の織部悠(おりべ ゆう)。

伝説のスーツ仕立て職人に師事した彼は、高い技術をいかんなく発揮して、成績の上がらないビジネスマン、腕が振るえなくなった指揮者、スーツの似合わないサッカー選手など、一癖ある客が抱える難題を次々とクリアしていきます。

こう書くといい人そうに聞こえるかもしれないですが、これがなかなかの曲者で、時間に追われて困っている客には高額な特急料金を請求したりして(スーツ一着に百万円以上!)、読んでいると『ブラック・ジャック』のような痛快さもあります。
 

スーツ(戦闘服)の着こなしが学べる、職人魂がこもったマンガ

さすがに新社会人でスーツを一から仕立てている人は少ないと思いますが、この作品で取り上げられているのは「仕立て」の職人技の素晴らしさだけではありません。
手持ちのスーツに一工夫するだけで、TPOをおさえた「粋な」着こなしができるようになります。
しかもスーツにとどまらず、ネクタイや靴、腕時計などの小物までのトータルコーディネートを教えてくれるのです。
巻数はそれなりにありますが、ギャグやお色気も適度に入っていて、海外の文化も学べたりするので全く飽きません。

新社会人に限らず、ビジネスマンならこのマンガを読んで、ぜひ着こなしを勉強すべきです!
そして女性も自分の夫や彼氏にこのマンガを読ませて、着こなしを勉強させるべき!笑
最高の教科書になること間違いなしです。

女に似合う服は無限にあるが男に似合う服はそう何着もありはしないのさ

エレガンテってのはありのままの自分を演出する事だ
格好ばかり派手に決めても中身が伴わなきゃ意味がない

イキな着こなしだけじゃなく、イキな名言の数々もシビれます。

また、この作品の魅力はスーツの着こなしが学べる点だけではないことも改めて述べておきましょう。

私自身、この作品の一番の魅力は「主人公ら仕事に対するこだわりを持った職人が、全身全霊をかけて目の前の仕事にぶつかるところ」だと思っています。

「べらんめえ口調」の主人公ですが、自分の仕事にこだわりを持つところ、そして現状に満足せず、絶えず仕事で切磋琢磨する姿はめちゃくちゃカッコいい。

職人は死ぬまで目の前の客の注文に全力を尽くすだけだ

自分も、いつになってもこんな風に仕事に向き合っていたい、そんな気持ちになるのです。
自らを省みる意味も込めて、新社会人のみなさんに全力でこのマンガをオススメします!!


オトナの階段上る感じで、バーテンダーなんかもぜひ読んでいただきたいですね。

バーテンダー (Vol.1) (ジャンプ・コミックスデラックス)
作者:城 アラキ
出版社:集英社
発売日:2004-12-03
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