『散歩もの(文庫版)』名作孤独のグルメを作った久住 昌之と谷口 ジローのコンビが送り出す散歩マンガの決定版!文庫版ならではのコダワリにも注目!

堀江 貴文2014年06月27日 印刷向け表示
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散歩もの (扶桑社文庫)
作者:谷口 ジロー
出版社:扶桑社
発売日:2009-10-29
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久住昌之と谷口ジローのコンビといえば、今やドラマ化もされて一部の人たちのTwitterのタイムラインでは体感視聴率が40%を超える感じがするくらいのコアな読者を抱える「孤独のグルメ」を創りだした名コンビなのだが、その2人が送り出した「散歩もの」はある意味それを超えるパフォーマンスのある作品である。

意外にも「通販生活」という通販雑誌で連載されたこの作品。そもそも通販生活自体が記事の割合を増やしてカタログではなく第三種郵便物扱いの雑誌に仕立てあげたというビジネスモデルの先駆けでもあるのだが、その中でも異色のコンテンツであった。その後まとめたものが単行本で発刊されていたのだが、その後数年して文庫化の話があったらしい。がもともと大判で印刷していたため文庫化すると、細かいスクリーントーンの部分がベタになってしまう可能性が高かったのだそうだ。最初のほうは主人公の頭髪部分などは墨絵でやるというコンセプトだったらしいのだが、そこは凝り性の谷口ジローらしく、スクリーントーン三枚重ねは当たり前という感じになっていったらしい。だからこそ、文庫の版下を作るのが困難だったそうなのだ。

そしたら自分にやらせて下さいという、孤独のグルメや散歩ものの大ファンの人がいて苦心して文庫版の版下を作って谷口ジローに見せに行ったらしい。そこで彼がパラパラ試し刷りをめくって開口一番「ここモアレ出てますね(モアレが何か分からない人はググってください)(笑)」流石超一流の人のコダワリはすごい!

また、久住昌之も主婦が読む雑誌なので主人公は奥さんが居る設定でお願いしますなどとオーダーされて、その制限された設定の中で物語を考えるのがモチベーションが湧くらしい。そんな彼らの珠玉の作品である。こんな地味なテーマで読ませる作品を描くという難しい事を膨大な努力でさらっとやってのける!かっこいい!

ちなみに、文庫版の後書きの最初にある中野の名曲喫茶「クラシック」は私も良く行っていました(今は閉店済み)。コーヒーについてくるミルクが薬品のキャップみたいなのに入れられてて変な店だったなあ。。。

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