『How Google Works――私たちの働き方とマネジメント』-編集者の自腹ワンコイン広告

版元の編集者の皆様2014年09月24日 印刷向け表示
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How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス)  ―私たちの働き方とマネジメント
作者:エリック・シュミット 翻訳:土方 奈美
出版社:日本経済新聞出版社
発売日:2014-10-09
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米国の重厚長大産業を代表する企業GEのCEOだったジャック・ウェルチは、『ウィニング 勝利の経営』という「20世紀型企業の教科書」を書きました。そして長年にわたり多くの読者に読み継がれてきました。でも、どうやら時代は変わったようです。

今日、新時代を生きる人たちの「バイブル」が生まれました。世界を代表するインターネット企業グーグルの前CEOエリック・シュミットが「21世紀型企業の教科書」を書いたのです!! それが、今日ご紹介する『How Google Works(ハウ・グーグル・ワークス)――私たちの働き方とマネジメント』です。

グーグルのロゴが目を引くカバーに仕上がりました

序文はグーグルの共同創業者であり現CEOであるラリー・ペイジが執筆。グーグル全面協力で書かれた本書は、企業文化、戦略、人材採用、意思決定、コミュニケーション、イノベーションの起こし方といったマネジメントのど真ん中の内容を扱っています。目次を見ていただければ一目瞭然ですが、マジで直球ストレートです。

これからベンチャー企業を興そうと考えている方、企業内で新事業を立ち上げようと考えている方、インターネット企業に猛追されている既存企業の方、高校生・大学生から経営を担うトップ層まで、絶対にお勧めできる中身です。
 

《目次》
序文――ラリー・ペイジ
はじめに――最前列で学んだこと
文化――自分たちのスローガンを信じる
戦略――あなたの計画は間違っている
人材――採用は一番大切な仕事
意思決定――「コンセンサス」の本当の意味
コミュニケーション――とびきり高性能のルータになれ
イノベーション――原始スープを生み出せ
おわりに――想像を超えるものを想像しよう

「どうやってグーグルを経営しているのか」「天才集団はどのように働いているのか」について正面から答えてくれる作品であり、加速度的に変化する世界で「劇的なイノベーション」を起こしつづけるためのノウハウを教えてくれます。

アメリカで9月23日に発売されて早くも話題沸騰の本書。日本でも10月10日には書店に並びます!冒頭のラリー・ペイジの序文だけでも一読の価値があるでしょう。ラリー・ペイジはこう書いています。

経営者をしていて意外だったのは、プロジェクトチームにとんでもない野心を抱かせるのは、とても難しいということだ。どうやらたいていの人は型破りな発想をするような教育を受けていないらしい。現実世界の現象から出発し、何ができるか見定めようともしないで、最初から無理だと決めてかかる。(中略)

適切な人材と壮大な夢がそろえば、たいていの夢は現実になる。たとえ失敗しても、きっと重要な学びがあるはずだ。

グーグルの「型破りな発想」と「壮大な夢」のおかげで、私たちの生活は劇的に便利になりました。アンドロイドのおかげでスマホ業界に競争が起こり、グーグル・マップで道に迷うことがなくなり、グーグル・ドキュメントでオフィス文書を手軽に編集できるようになり、大容量のGメールを無料で使っています(Gメールが登場したときのHotmailの容量はわずか250メガバイト。当時1ギガバイトの容量をいきなり提供したGメールに度肝を抜かれたもんです)。

そしてこれから先も、自動運転車、気球を使ったインターネット構築、血糖値を測れるコンタクトレンズ、はたまた惑星間ネットワーク構築といった夢物語が実現するかもしれないのです(すべて実際にグーグルで進行中のプロジェクト)。

天才集団のグーグルですが、一方でラリー・ペイジの序文からは「危機感」も伝わってきます。企業は漸進的進化ではいけないのだ、飛躍的な革新が必要なのだ、と。

たいていの会社はこれまでやってきたことを継続し、多少の漸進的な変化を加えるだけで満足している。だが、漸進的アプローチではいずれ時代に取り残される。とくにテクノロジーの世界では漸進的進化ではなく、革命的変化が起こりやすいからだ。だから将来に向けて、あえて大胆な賭けに出なければならない。

テクノロジー主導でイノベーションが起きているこんにち、巨額のマーケティング予算、流通チャネルの支配力、圧倒的な販売力といったものだけでは競争に勝てなくなりました。企業の成功に最も重要な要素は「プロダクトの優位性」になったのです。なぜならインターネット、モバイル、クラウドコンピューティングという3つの波が、世界中のあらゆる人々の「可能性」を解放し、競争のレベルを格段に引き上げたからです。そしてプロダクトを作り出す「コスト」、失敗の「コスト」は劇的に下がりました。

アマゾン創業者のジェフ・ベゾスはこう言っているそうです。「古い世界では持てる時間の30%を優れたプロダクトの開発に、70%をそれがどれほどすばらしいプロダクトか吹聴してまわるのに充てていた。それが新たな世界では逆転した」。

この新しい世界ではプロダクトをスピーディに改良しつづけることができなければ、死んでしまうのです。それも漸進的ではなく、「革新的変化」が求められています。ではそれを実現してくれるのは、どのような人たちなのでしょう。

本書で「スマート・クリエイティブ」と呼ばれるグーグルの優秀な従業員は、特定の任務にしばられず、リスクテイクをいとわず、会社の方針に反しても自分のアイデアを実行に移し、多才で、ビジネススキルと創造力をあわせ持っています。たんなるスキルの専門家やナレッジ・ワーカーではありません。一人ひとりが「起業家」であり「プロトタイプ」を創造できる人たちなのです。

この「スマート・クリエイティブ」を惹きつけることこそ、21世紀企業に求められている経営スキルだとエリック・シュミットは書いています。しかし、この「スマート・クリエイティブ」は、従来型の管理では能力を生かすことができません。

ではどうやって一緒に働けばいいのか? 本書はその方法を一冊かけてお教えするものです。各章にはこんな見出しが出てきます……
 

《市場調査ではなく、技術的アイデアに賭ける》
《7のルール》
《独立採算にしない》
《悪党を退治し、ディーバを守れ》
《ベゾスの「ピザ2枚のルール」》
《採用の質を犠牲にしてまで埋めるべきポストはない》
《ライバルに追随するな》
《収益の8割を稼ぐ事業に8割の時間をかけよ》
《70対20対10のルール》

……新しい時代の生き方、働き方、企業のあり方を知りたいという方は、ぜひお手にとって、みずからの目でグーグルのビジネスの真髄を読み込んでほしいです。

私たちはいま歴史の節目にいます。どうやら従来型企業の時代は終わったようです。インターネット、モバイル、クラウドを中心に動いていく世の中で、先頭を走っているのはグーグルです。私たちは、この先の未来をどう生きるべきなのか? 最先端の知恵を手に入れることができる本書は、まさに唯一無二の価値を持つといえるでしょう。

著者について

右がエリック・シュミット氏(グーグル前CEOで現会長)、左がジョナサン・ローゼンバーグ氏(ラリー・ペイジCEOのアドバイザー)。ローゼンバーグ氏は、シニア・バイスプレジデントとして検索、広告、Gメール、アンドロイド、アプリ、クロームなどを統括していたそうです(グーグルのほぼすべてを知る男、ということですね)。
 

金 東洋 1979年生まれ。大学卒業後、日本経済新聞社出版局(現・日本経済新聞出版社)入社。『LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲』、『ツイッター創業物語』など、おもに翻訳書を担当。 

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