自殺を図った「犯人」が閉じ込められサバイバルを行う猟奇的な島『自殺島』

堀江 貴文2015年01月30日 印刷向け表示
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自殺島 12 (ジェッツコミックス)
作者:森 恒二
出版社:白泉社
発売日:2014-10-29
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私は自殺をしようと思ったことはない。が、日本は自殺大国と言われている。例えば学校のような狭い世界で精神的に追い込まれるとそのような気分になったりするのだろう。都心部の鉄道などでは毎日のように「人身事故の為の遅延」などが起こったりする。練炭自殺など新しい自殺方法が「開発」されると、それを利用しての後追い自殺が爆発的に増えたりする。

しかし、自殺は必ずしも上手くいくとは限らない。多くが自殺初心者なので失敗することも多い。そんな人達は自殺未遂者と呼ばれる。ある人が自殺の研究をしようと彼らにヒヤリングしたところ驚くべき結果がでたらしい。どうやらずっと自殺をしようと思っていて計画的に事を進めていた人は少なく、突発的に飛び降りたり首をつったりという人が多いらしい。もともと精神的に追い込まれうつ状態になっているところに酒が入ったりして衝動的に自殺に向かうらしい。多くの人はそれを恐怖体験として語ってくれるのだそうだ。そもそもそんなうつ状態にある人は誰しも自殺のリスクが高いといえるだろう。

自殺は文字通り「自分を殺す事」。刑法には殺人罪の規定があるが、自らを殺す事は諸説はあるにせよ処罰はされないし犯罪には分類されていない。このマンガは自殺を罪とみなし、その未遂すら処罰されるという近未来を描いた作品である。自殺未遂者は有無をいわさず離島に送られ海岸近くの海に投げ落とされる。船に戻ろうとすると撃ち殺され、仕方なく多くの人は島に渡ることになる。様々な理由で自殺未遂をしたものは島に到着して絶望し自殺を再び行うもの、自暴自棄になってレイプ行動に移るものなど様々である。

そして一部のコミュニティに秩序が生まれてくる。主人公のセイは控えめではあるが狩猟のサバイバルスキルを活かして鹿猟を行うようになり自分を取り戻していくし、コミュニティの食糧確保にも貢献していく。しかし平和は訪れない。自殺教唆をする仲間がいたり、別の集落には女性を性奴隷化して秩序を保つ野蛮なコミュニティがあったりして、そこから紛争に発展したりする。私はサバイバルモノが好きなので鹿の解体処理や一から農園を作ったり、漁を効率的に行う手法を開発したりというシーンが沢山でてくるので面白い。また、極限状態での殺し合いに発展するかどうかのせめぎあいも手に汗握る所である。

まだ連載中なので今後の展開が楽しみなマンガである。

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ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊
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