今週一番読まれた記事は?マンガHONZ週刊ランキング ベスト10 【2015年6月14日(日)-6月20日(土)】

角野 信彦2015年06月21日 印刷向け表示
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日曜の夜にこんばんは。
明日の仕事のことを考えて憂鬱な方、または活力みなぎっている方、月曜からの通勤のお供に、日曜の夜にマンガ電子書籍をダウンロードしたり、月曜の朝イチで出張の新幹線に乗る前、品川駅のブックエクスプレスでマンガを買おうという方にお届けします。マンガHONZで前週に読まれた記事のランキングです。


10位:マンガサロン『トリガー』グランドオープン日に縁起が悪すぎる2巻発売!『さよならトリガー』

さよならトリガー(2) (講談社コミックス)
作者:千田 大輔
出版社:講談社
発売日:2015-06-17
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 1200万以上をクラウドファンディングで集めた、注目のマンガサロントリガーのコンシェルジュ 兎来が書いたレビューが第10位。彼のオススメでトリガーの帰り道、渋谷駅前の山下書店とツタヤでオススメマンガを全巻買いするお客さんが続出中!?という噂です。

このマンガは、軍人だったアナスタシアが、日本の高校生になったらという学園モノ。「M4カービン」や「12.7mm弾」といった単語が持ち込まれるようになってしまったクラスでの愉快な寸劇が繰り広げられます。「戦場のアナウサギ」という可愛すぎる異名を持つアナは、普段はあまりにもドジっ子で可愛すぎるキャラクターですが、眼帯を外した時には冷徹な別人格も出現します。このマンガのキーワードは「ギャップ」です。「ギャップ」に萌え死んでください。

9位:意外と知らない日本の死因第一位って?元看護師で元風俗嬢の異色漫画家がその目で見た妊娠・出産のリアル『透明なゆりかご』

透明なゆりかご(1) (KC KISS)
作者:沖田 ×華
出版社:講談社
発売日:2015-05-13
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現在のマンガHONZ月間ランキングでダントツの1位、 『schoo』のコンテンツディレクター兼編集者、好きなマンガは『ナニワトモアレ』『惡の華』という小禄のレビューです。途中から加入したメンバーなのですが、「風俗」というテーマで、マンガHONZでも独自のポジショニングを取りつつあります。以下レビューより引用。

このレビュータイトルに「元風俗嬢」を入れたのは、僕がこのマンガに出会ったきっかけが、沖田さんのインタビュー記事に「元風俗嬢」というキーワードが入っていたから。とてもよこしまな動機ではあったものの、過去のさまざまな経歴をあっけ らかんと話す沖田さんに興味を持った。一冊の本が人生を変えるとはよく言われる言葉だが、ぼくは『透明なゆりかご』に出会えたことに本当に感謝している。

8位:ジョブズ亡きアップルは創造性を失ったのか?創業の原点から考えるには『スティーブズ 2』を読め!!

スティーブズ 2 (ビッグコミックス)
作者:
出版社:小学館
発売日:2015-06-12
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 6月12日(金)発売の『スティーブズ』の第2巻のレビュー、前々週から連続のランクインですね。スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツという巨人たちの死闘がこの2巻でようやく始まり、事実に基いたストーリーが展開されているので、IT産業の経営戦略を考えるという面でも、とても面白いです。僕が一番興味深かったのは、ゲイツがアップルの先見性に疑問を持つ場面で、後にアップルを苦しめることになるマイクロソフトとの契約についても描かれています。ジョブズとゲイツの闘い、どんな怪獣映画よりも興奮しますよ。

7位:25歳崖っぷち女、七転八倒中。沙村広明『波よ聞いてくれ』のはちゃめちゃな引力

波よ聞いてくれ(1) (アフタヌーンKC)
作者:沙村 広明
出版社:講談社
発売日:2015-05-22
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 マンガ自体が今季のマンガ賞に登場しそうな素晴らしいストーリー。Cakes編集者で、平成元年東京生まれ少女漫画育ちの腐女子、ひらりさのレビューです。1万リツイートされた本人の「つぶやき」の話が興味深い展開で長く読まれています。以下レビューより引用。

黙っていればそこそこモテそうだけど口を開くとダメさと自分勝手さが露見するミナレ、
自立した女性感を一見かもしだしつつもダメ男にひっかかってしまうミナレ、
とりあえず職にはついているものの将来の展望も何もないミナレ、
「今恋愛運がだだ下がってるから仕事運が反比例的に上昇するはずなのに!」と 鏡リュウジ先生の占いに頼りまくっているミナレ、
身近で自分を好いていてくれている同僚の好意にのっちゃいたい気持ちも ありつつもそこでふみとどまってしまう(結果困窮する)ミナレ、
そんでもって、「こいつは何かやだ」と思いつつも、そいつが別の女に 粉をかけているとなんとなくもやもやした気持ちになるミナレ……。

どうでしょうか? アラサーの方にはめちゃくちゃ身に覚えがあるんじゃないでしょうか。

こうした「あるある」が描かれていると、どうしても胸が苦しくなるのがアラサーというお年ごろなわけですが、『波よ聞いてくれ』がすごいのは、 ジェットコースターのようなミナレの性格が状況をかきまわすために、共感する部分もありつつも、きちんとフィクションとして、距離をおいて物語が楽しめるところ。

6位:高校生の甘酸っぱい三角関係をフィボナッチ数列が紡ぐ。なさそうで存在した数学恋愛マンガ「数学ガール」

数学ガール 上 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
作者:結城 浩
出版社:KADOKAWA(メディアファクトリー)
発売日:2008-11-22
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 『無業社会』などの著書があり、認定NPO法人育て上げネット理事長の工藤のレビュー。なんか小保方さん以来、リケジョという言葉が定着した感がありますが、数学を『数学ガール』に教えてもらえたらもう少しいい思い出が全国の男子に増えるのかもしれないですね。レビューを読むと、数学好きの女の子、ドSとドMの物語に思えます。読んでみよ。

5位:スクールカーストは天国か地獄か? トラウマを刺激する衝撃作『カーストヘヴン』の魔力

カーストヘヴン1 (ビーボーイコミックスデラックス)
作者:緒川 千世
出版社:リブレ出版
発売日:2015-06-10
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 毎月のBLレーベルの新刊をしらみつぶしに眺めて好みの作品を探しているというひらりさの最新レビュー。アマゾンでは「非情な階級制度が生徒を支配する。渦巻く嫉妬、羨望、欲情……衝撃のスクールカーストLOVE!」と紹介されていて、それだけでドキドキします。「下克上、裏切り、転落からの再生……ぜんぶ腐女子の大好物」と「腐女子の好物全部のせ」らしいので、そのスジの好事家にオススメです。

4位:ジャンプを卒業した大人が『ワールドトリガー』を読むべきたった3つの理由

ワールドトリガー 1 (ジャンプコミックス)
作者:葦原 大介
出版社:集英社
発売日:2013-07-04
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 マンガHONZ一番の厨二病患者、マンガHONZの暴力炎上芸者、小林のレビューです。マンガサロントリガーのクラウドファンディングを成功させた経営者でもあるので、トリガーのオープン記念に『ワールドトリガー』のレビューを書いています。「『ワールドトリガー』は単純な勧善懲悪的なヒーローマンガではなく、登場人物一人一人が己の正義や信念を持って行動する重厚な人間ドラマなんです。」とのこと。イラストに特化した制作代理店を経営している小林、王道を歩むものは、王道マンガしか読まないのか!!!

3位:あなたの心のなかにある同性愛者へのタブーをみつける『弟の夫』

弟の夫(1) (アクションコミックス(月刊アクション))
作者:田亀 源五郎
出版社:双葉社
発売日:2015-05-25
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 『スティーブズ』や『東京トイボックス』の、言わずと知れた二人組漫画家<うめ>の企画・原作・演出担当の小沢が書いた、ゲイ漫画家、田亀源五郎の『弟の夫』のレビューが3位。作家ならではの視点で、コマ割りやフキダシ、コマ枠の外の色にまで意味を見つけるレビューを、マンガを読むときの参考にさせてもらっています。レビューの中で触れられている、『弟の夫』の第六話については、僕もすぐに読ませてもらいました。

2位:少年期の性の暴走、元少年A「酒鬼薔薇聖斗」との共通点とは『水色の部屋』

水色の部屋<上>
作者:ゴトウ ユキコ
出版社:太田出版
発売日:2014-12-04
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 幼なじみの女友達が暴行され、自分の母親もレイプされる。そんな自分の母親を見て欲情している倒錯した性意識をもつ少年の物語。堀江貴文が『絶歌』の出版で物議をかもしている「酒鬼薔薇聖斗」とからめてレビューを書きました。「酒鬼薔薇聖斗」が犯行声明文で「透明な存在」と自分のことを表現していましたが、このマンガでもそういう場面が登場します。レビューにもその場面が引用されています。

1位:プロ漫画家は日本に何人いるのか?

マンガで食えない人の壁 -プロがプロたる所以編-
作者:NPO法人NEWVERY内 トキワ荘プロジェクト
出版社:NPO法人NEWVERY
発売日:2014-11-11
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 トキワ荘プロジェクトという、若手のマンガ作者を育てるプロジェクトのリーダーで、日本で一番マンガ家志望の若者にあっている男、菊池のマンガ業界データ分析が今週の1位でした。こんなことを深く追求しているコンテンツというのはどこにも落ちてないので、産業としてのマンガに興味がある人はもちろん、コンテンツ業界について研究している人にもぜひ読んでもらいたい記事になっています。

いやあ、書いてみるとトップ10というのは長いですね。今週は初めてということもあり、レビュアーの紹介も多めに入れてみました。僕は30年くらい、月曜日はスピリッツとジャンプの発売日なのでワクワクしながら迎えてきました。最後まで読んでくれた皆さんも、「明日なに読もう」と月曜日を待ちながらワクワクしてもらえたらと思います。明日のスピリッツの『アオアシ』がどうなってるか、かなり待ちどうしい角野がお届けしました。

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