マンガサロン『トリガー』グランドオープン日に縁起が悪すぎる2巻発売!『さよならトリガー』

兎来 栄寿2015年06月17日 印刷向け表示
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本日2015年6月17日、渋谷にマンガサロン『トリガー』がグランドオープンとなります! そのトリガーにて、副店長兼マンガコンシェルジュを務める兎来栄寿です。

マンガサロン『トリガー』とは?

トリガーは今までにないお店なので若干イメージし難い部分があるかと思います。しかし、唯一つ確かなことは、トリガーが「新たなるマンガ好きにとっての聖地」であるということです。

トリガーでは約4000タイトル程のマンガが読めます。お酒もソフトドリンクも飲めます。軽食も食べられます。漫画喫茶とどう違うの? と思う方も多いでしょうし、実際、解りやすくイメージしてもらうとすると「高価な漫画喫茶」という言葉が最も手軽かもしれません。ただ、漫画喫茶とは明確に違うポイントがいくつかあります。

まず、トリガーでは各タイトルを原則的に3巻までしか置かないということ。3巻まで読んで「面白い!」と感じて貰えたなら、是非続きは購入して頂きたいのです。それによって、楽しませてくれる作家の方々や出版社への還元がなされるからです。幸い、トリガーから渋谷駅への道程には24時間営業の山下書店もあります。実際に、クラウドファンディングで支援して下さった方だけのクローズドオープン期間中にも多くのお客様に「これ買います!」といううれしいお言葉を頂きました。中には、1巻を読んだだけで「続きはここで読まずに自分で買います」という方、更には1話目の15ページを読んだだけで「買います」という方もいらっしゃいました。

次に、トリガーの中では自由に会話ができること。普通の漫画喫茶ですと、個室で黙々と読むのが普通でしょう。しかし、トリガーはバーに近い業態です。トリガーではマンガコンシェルジュと、あるいはお客様同士で、存分に好きなマンガの話を楽しんで頂けます。クローズドオープン期間中も、既に見ず知らずのお客様同士での会話が盛り上がることも多々ありました。特に、「オールタイムベスト棚」を前にすればマンガ好き同士であれば幾らでも語り明かすことができます。好きな作品について語るのはとても楽しいので、それができる相手と場所を提供できればと思います。勿論、私自身もマンガの話が大好きなので是非お話しに来て欲しいです。

そして、トリガーはバー形態のサロン営業だけではなく、マンガ関係のイベントをどんどん積極的に行っていくイベントスペースでもあるということ。今後は、様々な漫画家さんをお呼びしての対談イベント、ライブドローイング、販促イベントや、本格的なポーカーマンガである『ガットショット』をモチーフにしたポーカーイベントなど多種多様なイベントを開催して行きます。こちらは、ニコニコ生放送でも順次配信していく予定です(マンガサロン『トリガー』ニコ生ch)。

何より、トリガーはこのマンガHONZから派生して生み出されたリアル店舗です。マンガHONZは昨日のオープニングパーティにて法人化し、「マンガ新聞」という新しいサービスを行うことを発表しました。リアルだからできること、ネットだからできること。それぞれが可能にする領域を上手く連携させ、マンガ業界全体の新たな「トリガー(きっかけ)」を生み出して行く。そういった存在でありたいと願っています。

そんな新たな門出の日に、とんでもない新刊が出ました。いつものように新刊チェックをしていたら見付けてしまった文字列。思わず三度見しました。

さよならトリガー(2) (講談社コミックス)
作者:千田 大輔
出版社:講談社
発売日:2015-06-17
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  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • 丸善&ジュンク堂
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『 さよならトリガー』2巻発売!

何も! こんな日に!

縁起が悪すぎるでしょう! 

「さよならトリガー どうか死なないで」と頭の中のチャオズが囁きます。この事態には流石に苦笑いを浮かべる他ありませんでした。このイベント自体がある意味マンガ的です。

しかし、私は『さよならトリガー』を1巻から買っており普通に楽しんでいる身。『さよならトリガー』自体に罪はありません。むしろ、面白いマンガです。

昨日はオーナーの小林さんがトリガーに絡めて『ワールドトリガー』を紹介しておりましたので、今日は私が『さよならトリガー』を紹介しない訳にはいかないでしょう。運命的に。風水的に。軍事的に。

『さよならトリガー』とは?

このマンガは、一言で言うと「軍人美少女の織りなす学園日常系コメディ」です。

『さよならトリガー』1巻15ページ

不来方続道(こずかたつぐみ)と雫石妃百合(しずくいしひゆり)のクラスに突如転校してきたのは、元軍人のアナことアナスタシア。

2巻59ページ

「M4カービン」や「12.7mm弾」といった単語が持ち込まれるようになってしまったクラスでの愉快な寸劇が繰り広げられます。

「戦場のアナウサギ」という可愛すぎる異名を持つアナ。普段はあまりにもドジっ子で可愛すぎるキャラクターですが、しかし眼帯を外した時には冷徹な別人格も出現。このマンガのキーワードは「ギャップ」です。

更に、アナの部下であるベルも転入して来て事態は更に混迷を極めることに。

『さよならトリガー』1巻38ページ

『さよならトリガー』1巻80ページ

ベルは特定の国を対象としたセリフを連発します。かわいい絵とゆるい雰囲気の中で繰り出される、不穏当なネタの数々。そのギャップがたまりません。

『さよならトリガー』2巻96ページ

メインキャラの一人であるヒユリは、名前は「ヒユリ」であるにも関わらず男に興味がなく美少女が大好き。そして裏では絶大なパワーを持つ魔王系キャラクター。美少女を求めて暴走するヒユリの破茶滅茶な言動も、この作品の見どころの一つです。

そんなヒユリに一途に恋をするパーフェクト系モテモテイケメンの前沢先輩。彼といる時間に生じる、普通の乙女らしいヒユリの姿のギャップもまた良いものです。

その他にも、同級生・上級生・教師含め濃いキャラクター多数で展開される群像劇。スラップスティック感も強いですが……

2巻129ページ

戦場を経験した後、こうして素敵な笑顔を浮かべられるようになったアナには一抹の感動も覚えます。引鉄に別れを告げた彼女は、新たな出会いのきっかけを経て幸せな時間を過ごすことができたのだ、と。そうであるならば、この『さよならトリガー』というタイトルも前向きに考えることができる気もします。

何かと離れることで、別の何かとの出会いのトリガーを得る。そうして始まるものもある。それは大きなものかもしれないし、小さなものかもしれません。未来は常に未確定です。ただ、それでもよりよい未来のためにより良いきっかけを望み求めるのは意義のあることでしょう。

私自身、マンガHONZの募集要項を初めて見た時に忙しさを徹して応募レビューを書こうとしなければ今こうしていることもなかったのだと思います。何かをするかどうか迷ったら、とりあえずする方向で考え、新しい場所には積極的に飛び込んでみると、自分を変える「トリガー」に出会える可能性も高まることでしょう。願わくば多くの人が良きトリガーに出会い、そして別れを告げる時に最後は笑顔であれますように。

さよならトリガー(1) (講談社コミックス)
作者:千田 大輔
出版社:講談社
発売日:2014-12-17
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ガットショット(1) (アクションコミックス)
作者:佐藤 まさき
出版社:双葉社
発売日:2015-02-27
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  • 紀伊國屋書店
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ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊
作者:
出版社:中央公論新社
発売日:2014-10-24
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