勝負から逃げるのは大敗するよりかっこ悪いぜ!!『みどりのマキバオー』 純粋に友を想う気持ちが起こした奇跡の物語

有馬 翔馬2015年08月23日 印刷向け表示
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みどりのマキバオー (1) (集英社文庫―コミック版)
作者:つの丸
出版社:集英社
発売日:2004-06
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「たとえ体力が尽きはて肉体を動かせなくなろうとも…体力をはるかに超える勝ちたい気持ちは肉体を動かすんだ!!
見せてやるぜ…。限界を知らねえ…オレ達の根性を!!!」


根性論は、好きではない。さらに言えば、根性論を押し付けてくる人間は大嫌いだ。 しかし、本作で、限界を超えていく競走馬たち、その騎手たちの根性とレースにかける熱い想いを目撃して、根性論の是非なんてどうでも良くなった。

果たして僕たちに限界はあるのだろうか?限界を決めているのは誰なのか?本作は、その疑問を解消してくれる熱い物語である。

ムチをこんな使い方をするジョッキーは他にいない!(とにかく3巻までは絶対に読んでほしい)

僕がこの作品で初めて涙を流したのは、3巻(集英社文庫)だった。主人公・ミドリマキバオーが〝黒い殺し屋〟と呼ばれる最強馬・カスケードと、兄の宿願を引き継ぐ名馬・アマゴワクチンに挑んだ朝日杯3歳S(ステークス)というレースだった。

僕は、このレースでマキバオーの騎手を務める山田菅助の姿に涙した。このとき、菅助はけっして一流ジョッキーとは言えない。マキバオーという規格外れの馬を完全に乗りこなしているジョッキーではなかった。だが、強豪馬2頭が相手という厳しいレースの中で、根性を見せマキバオーに限界を超えさせたのは菅助である。

レースの終盤で、カスケードとアマゴワクチンの圧倒的なスピードとスタミナに、マキバオーも心が折れそうになる時、菅助はこう言うのだ。

「くそっ。何が騎手だ!!これじゃ単なる46kgの重りじゃないか!!」

 読み手は、このセリフに込められた深い意味を反芻する暇もなく、次のページで菅助がとった、ある行動に驚かされることになる。

(つの丸『みどりのマキバオー』3

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