秋のうちに就活生が『銀のアンカー』を読んで理解しておくべき3つのこと

岡田 篤宜2015年10月24日 印刷向け表示
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「就職活動」って聞くと、みなさん何を思い出しますか?がむしゃらにエントリーシートを書きまくったこととか、面接で思うように自分の考えが言えず落ちたこととか、とにかく苦労した思い出を持つ人が多いのではないでしょうか?かくいう私も就職活動を2度経験し、通算100社以上に履歴書を送り、50社以上の面接を受けました。ふり返れば本当に苦労した思い出ばかりが頭に浮かんできます。


2年前の大学生時代は本当に散々な結果でした。内定“ゼロ”でした。今にして思えば当然の結果ともいえるのですが、当時の私は全力で就活に臨み、そして玉砕したのです。今年、大学院卒として、何とか頑張って内定を3つもらえた私が、就職活動を2度経験したうえで理解したことを、就活マンガ『銀のアンカー』をご紹介しつつお話ししたいと思います。
 

 まず、銀のアンカーを簡単にご紹介いたします!
銀のアンカーとは……

かつてアメリカ経済界で「草刈機」と呼ばれた元カリスマヘッドハンター・白川義彦。日本に帰ってきた彼は、突然就職セミナーに現れ、講師が語る「キャリアアップ」という言葉の怪しさを論破する! 白川の論調に感銘を受け、彼を訪ねた大学3年生の田中雄一郎と北沢千夏。軽い気持ちで就活を考えていることを見抜いた白川が、2人に授けた就活指南とは!? 前代未聞の内定請負漫画、ここに開幕!

 このマンガはズバリ、日本の“就職活動”をテーマにした作品です!その内容は、就活を通して自身を大きく成長させていく、大学生たちの青春群像劇!ところどころ散りばめられた、就活生たちが耳を傾けるべき、“就活”の極意と、人生の本質に迫る言葉であふれています。私自身、このマンガの存在を知ったのは2015年5月のことでしたが、2年前にこのマンガの存在を知っていれば、自身の就活を大きく変えられたかもしれないと思うほどです。今回は就活生が『銀のアンカー』を読んで理解するべき3つのことについてお話します。


 

 

1. 就活は「動く」ことから始まる

 
 

 就活は情報が命!!!説明会の情報やエントリーシートの締切情報、筆記試験情報や面接情報など、あらゆる情報をかきあつめて臨まなければ、まず受かりません。そのため、多くの学生が熱心に情報収集している……かと思いきや、実はちゃんとやっている学生はけっこう少ない。

 2年前の自分も、説明会にはよく足を運んでいましたが、実際にOB・OGに会って話をすることや、先輩たちから就活の情報を聞くことなどをほとんどしませんでした。そのせいで手に入る情報は企業にとって都合のいいものばかりになり、企業を多角的に見ることができていませんでした……


そのことを反省した私は、今年の就活ではとにかく、OBやOG、社会人の人たちに会うことを心がけました。昨夏のインターンで文部科学省と厚生労働省に行ったり、大学のマスコミ研究室に入って、一緒に情報収集する仲間を探したり…。そして、今、「コルク」と「マンガ新聞」という2つの会社にインターンしています。

 自分の知らない世界に飛び込んで、知らない人たちと話をし、知らないことを学ぶ。これを繰り返していくうちに、「クリエイター」と言われる人と仕事がしたい、そしてゆくゆくはマンガもアニメもゲームやイベント・舞台などもプロデュースして、楽しい気持ちを大勢と共有できるコンテンツを作りたいという目標ができました。とにかく、一人でも多くの社会人と会って話をすることを重んじてください。比較する対象は多いほうがいいですから。

 

2.自分を「商品」として企業に売り込まなければならない。

 学生にとって一番想像しづらいのが、「自分を商品として売り込む」ことだと思います。今まで多くの学生が経験したことのない行為でしょう。圧倒的に企業側が有利な日本の就職活動は、言ってしまえば企業を消費者として考え、自分をモノとして魅力的に見せる工夫をしなければなりません。
  

 
 


就活において、「就活」を頑張っていることは何の評価もされません。2年前の自分はそのことに気付かず、がんばっていればいつか内定をとれると思っていました。しかし、コンビニのお弁当などで、ものすごく商品にこだわりや工夫みたいなものが感じられても、実際に買ってもらえるかどうかは別なように、がんばりが評価として働くことはまずありません。

 「がんばる」のは当たり前だからです。いかに自分を売り込むか、自分がどんな強みを持っているかなどを理解し、戦略的に戦わなければ内定をとることはできないのです。この作品では、商品を売る三原則に当てはめて、就活をしろと説いています。
  

 
 

 これら3つのものを全て力を注ぐからこそ、就活がうまくいくのです。企業で例えるならば、セブンイレブンを思い出してください。オリジナルブランドを作って安く提供し、儲けた利益で100円コーヒーなどの独自の商品開発に力を入れる。そして、毎日決まった時間にほとんど遅れることなく、商品を積んだトラックが店にやってきて、商品ごとに適切な個数を卸す。

 宣伝では、ジャニーズやワンピースなどのコラボで大胆なPR活動を行い、多大な集客効果を得るなど、すべてにおいて抜かりがありません。だからこそ、業界1位の座につけるほどのパワーを持っているのです。学生でいえば、いろんなOBと会って話をし、いろんな企業の選考を受け、面接をうけまくること。今ならベンチャー企業の選考を受けまくって、来年の大手の選考に臨むべきです。もしベンチャーで内定取れれば、本命を受けるときに相当気持ちが楽になりますよ。

 

3.自分を企業に合わせろ!

 

 
 

 以前私が企画した「就活のススメ講座」というイベントで、雇用のカリスマと言われる海老原嗣生さんがこう言っていました。


「企業によって求める人材は違う。たとえば、トヨタがほしいのは、自分でとことん何かを研究して、仮説、検証、フィードバックを繰り返すような人。だから、リクルートのような勇気・やる気・元気がモットーのような人を欲しがる企業とは、全然新卒に求めるタイプが違う」


よく「ありのまま」な自分を受け入れてくれる会社を探している人がいますが、そんな会社はまず「ない」と思った方がいいです。
上のたとえ話のように、企業によって求める人物は違うからです。それ以前に、人によって興味の対象となる人は違うからです。


だからこそ、就活生は様々なトークのネタを探し集め、面接官との接点探しをしていかなければなりません。人は相手によって取る態度が違うものですから。作中では、外国人が自分たちの着る衣装によって、態度がガラッと変化することを例にしています。

 

 
 

 ありのままではなく、自分がいかにして、入りたいと思う企業に貢献できる存在かを証明する。そして、証明するための材料をあえて作る。このことが重要なのではないかと思います。自分をよく見せるという発想が、就活では不可欠な要素になることを忘れないでください。

 

就活を考えよう


『銀のアンカー』風に言うなら、就活とは企業という港に錨を下すことです。自分の行きたい企業に停泊し、そこで様々な荷物のやり取りをする。自分のもつ時間や労力という資源を港に下す代わりに、給料や経験、人脈などの資産をもらう。1社目に入る会社で、自分が今後手に入れられる資産の種類に偏りは出ます。だからこそ、自分がどうなりたいのか、どうありたいのかを考えて就活をするべきなのだと思います。一生に一度のチャンスをぜひ抜かりなく取り組んでください。最後に、どんな企業を受けたらいいのか分からないという学生にむけて、このコマを送ります。

 
 

 

それでは、みなさん就活がんばってください!

 

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 ちなみに、私が企画した「就活のススメ講座」がマイナビニュースにて記事化されておりますので、もしよければ一読くださいませ。
news.mynavi.jp/articles/2015/07/06/shuukatsunosusume/

 

 

 

 

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