戦闘機がカッコイイだけじゃない名作『エリア88』の名シーンベスト10! 「平和憲法公布の日に読んでおきたいマンガ」1位!(個人の感想)

池上 真之2015年11月03日 印刷向け表示
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自分の人生で、
最も影響を受けたマンガ
は?
と聞かれたら、

僕はこのマンガを挙げます。

実際に、出版社さんのセミナーで
お話しする時なんかでも、

挙げています。

 

こんな深みのあるオトナのマンガを、
小学生の時に読んでしまったのだから、

仕方がないですよね。

 

エリア88 1<エリア88> (コミックフラッパー)
作者:新谷 かおる
出版社:KADOKAWA / メディアファクトリー
発売日:2012-09-01
  • Amazon Kindle
  • ebookjapan
  • 漫画全巻.com

 


ご存知の方も多いかもしれませんが、
親友に裏切られ、策にハメられて、

中東の戦争に戦闘機乗りの
「傭兵」として送り込まれた
主人公の話です。

 

(新谷かおる「エリア88 1」メディアファクトリーより)  

主人公、風間真は不本意ながら
自分が生き延びるために、
「人殺し」を続けています。

 

(新谷かおる「エリア88 1」メディアファクトリーより) 

 

正直、小学生が読むには、
少々、ディープな内容なのですが、

当時、確か、スーパーファミコンの
ゲームがキッカケで、手にとりまして、

「戦闘機がカッコイイ」という理由で、
すっかり虜になってしまったのです。

 

(新谷かおる「エリア88 8」メディアファクトリーより) 

こんな風に、超カッコイイ!

 

パイロットのかけあいも魅力。

(新谷かおる「エリア88 10」メディアファクトリーより) 

この縦に割ったコマ割りも、最高!

今、久々に読み返していますが、
ページをめくる手が止まりません。

カッコいいーーー!!

 

ところが、例えばこんなシーンがあったりと
実際は結構、深ーい話なもんですから、

 

(新谷かおる「エリア88 4」メディアファクトリーより) 

小学生の時に、ゲームきっかけで
戦闘機のカッコ良さに
釣られてハマったら、

その後の人生にわたって
大きな影響を受けた作品となった、
という次第であります。

 

この「傭兵」という設定も、

命をはって戦っているはずなのに
市民から白い目で見られたり、 

(新谷かおる「エリア88 5」メディアファクトリーより) 

 

「正規軍」から煙たがられることも
あったりして、

(新谷かおる「エリア88 3」メディアファクトリーより) 

色々と考えさせられます。

 

もちろん、恋愛なんか、できません。
今で言う、「恋愛禁止」ですね。

 

(新谷かおる「エリア88 5」メディアファクトリーより) 

 

というわけで、

当時小学生だった私には
ちょっぴり早かったかもしれませんが、

平和ぼけした日本人が
オトナが読むには、絶対オススメです!

 


今日はそんな「エリア88」から、
私が独断と偏見で選ぶ名シーン、
TOP10を、

ランキング形式で紹介します!

 


→第10位!

強制的に脱出させられるのではないかと
察したキム(アフリカの王子)が、

脱出装置のケーブルを切るシーン。

(新谷かおる「エリア88 10」メディアファクトリーより) 

こんなふうに、
生死をともにした仲間同士だと
気持ちが通じちゃうんですね。

最高。

ネタバレになるので載せませんが、
他にもこういう、

気持ちが通じる系、あります。

最高。

キムきゅんの将来に、
期待を込めて星5つ。

 


→第9位!

(新谷かおる「エリア88 13」メディアファクトリーより) 

どうにも帳尻の合わない男、マック。

背負ってるもの重みが感じられるセリフ。

こっちのマックの株は、ストップ高。

このセリフ、キレキレじゃないですか。

ちょいワルなマックさんの渋さに
星5つ。

 


→第8位!

もうひとつ、男くさい名シーン。

(新谷かおる「エリア88 9」メディアファクトリーより) 

当時小学生だった私に「男の尊厳」なんて
わかるはずもありません。

というか、今でもわかりません。

言い替えるなら、
「正義」でしょうか。

己の正義。筋を通す。

命のやり取りをしている、
その背景があるから余計に
カッコイイ!

尊敬を込めて星5つ。

 


→第7位!

そんなふうに男くさいシーンが
ある一方で、

後半は女性の活躍するシーンも
描かれます。

(新谷かおる「エリア88 13」メディアファクトリーより) 

「たかが女」、「されど女」。

当時小学生だった私にはサッパリでしたが、
今なら(少し?)意味もわかります。 

関連して、このシーンも。

(新谷かおる「エリア88 11」メディアファクトリーより) 

今はその通りだなーと思いますが、
当時は全然意味がわかってなかったなー。

女性の愛の力には適わない
といつも思います。(何があった?)

なんて勉強になるんだ。

お役立ち度、星5つ。

 


→第6位!

このシーンは小学生の頃から、
気になるシーンでした。

(新谷かおる「エリア88 9」メディアファクトリーより) 

「希望」が 諸刃の剣だなんて、
当時の私には衝撃でした。

30代独身の今の私なら、わかります。

希望は時に、人を堕落させる。

自戒(反省?)を込めて星5つ。

 


 →第5位!

部下との距離感に関する
このシーン。

(新谷かおる「エリア88 5」メディアファクトリーより) 

部下に「死の命令」を下せるか?

わたくしごとですが、
最近、海上自衛隊の地方総監の方に
お会いする機会があり、

その時に思い浮かんだのはこのシーンでした。

自分が死ぬのも怖いけれど、
部下を死に追いやるのは同じくらい、
いや、それ以上に辛いものと、
想像に難くありません。。

「特攻の生みの親」として時に
強い批判にさらされる大西中将であっても
その胸中はかなり辛いものがあったのでは
ないかと思います。

現代のビジネスの場では
命までとられることはないわけですから、
チームとしっかり信頼関係を築いた上で、
勇気を持ってやれることをやりきろう!

という決意を新たに、星5つ。

 


→第4位!

終盤、主人公と、
宿敵、神埼悟とが対面するシーンです。

(新谷かおる「エリア88 13」メディアファクトリーより) 

「おれは撃てるが」「おまえは撃てない」

小学生だった当時は、主人公のことを
煮え切らない残念な男だと思う部分も
あったかに記憶していますが、

今思うと、しっかりと心の準備が
できていない時には、

瞬時に行動しなければいけない
場面でタイミングを逃し
後悔するシーンというのは、
大人になった今も、多くあるものです。

武士道というは死ぬことと見つけたり
ではないですが、
日頃からの心の備え、
大切にしたいと思います。

謎の決意をこめて星5つ。

 


→第3位!

心を通わせあう2人。

(新谷かおる「エリア88 8」メディアファクトリーより) 

いいですね。

素敵ですね。

想い合う者同士、心が通じ合う。

これはファンタジーだと今ならわかります。

当時はいいなあと思ってました。

その結果、今があります。

なお、結婚してからも、夫婦円満の秘訣は、

「察して欲しい」と思わないこと。

らしいです。

自戒をこめて星5つ。

 


→第2位!

本作を読んだ私は、10年後、
企業戦士版「傭兵」とも言うべき、

戦略コンサルファームに入りました。

その時いつも頭にあったのは、
このエピソードでした。

 

(新谷かおる「エリア88 13」メディアファクトリーより) 

作中では、

正規軍以上に国のために命を賭ける
彼らにとって、

傭兵として戦っている国が
「第二の故郷」だ、という言葉も
登場します。

コンサルとして顧客企業のチームに
入れていただく時、

自分よりも自社よりも、顧客企業のことを
第一に考えて、

「社員よりも社員らしい」
と思ってもらえなければいけません。

新卒の時から叩きこまれた精神ですが、
実は自分の「傭兵道」のルーツは
この作品だったのかも、しれません。

顧客と向き合う全ての社会人に
伝えたい、星5つ。

 


→そして、第1位!

古巣に戻った主人公に対して、
「どうして、こんな危険な戦場に
帰ってきてしまったんだ!」
と怒るかつての戦友。

それに対して主人公が、
その訳を語るシーン。

 

(新谷かおる「エリア88 12」メディアファクトリーより) 

「みんなで勝ち取った平和」 を、
「みんなで守っていきたい」と。

今日、11月3日、文化の日は、
日本国憲法が公布された日です。

この平和憲法はGHQがつくったものですし、
今日、日本が平和で安全なのは、
決してこの憲法があるからだけでは
ありません。

さも自分の憲法でもって
自分の身を守れているかのような
勘違いをしてしまいがちですが、

今の日本の平和は決して
「勝ち取った」平和ではありません。

たまたま、平和なだけだと思います。

ただし、先の戦争を何とか
終わらせることに
命を賭けてくれた
人たちもいたということは
忘れてはいけないわけで、

その方々が「守ってくれた」平和を、

私たちはもっと真剣に、もっと能動的に、
守り続けていかなければいけないと、

改めて考えさせられる作品でもあります。

ともあれ、

まずはカッコイイから読んでみて下さい!

 

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