『ぼくらの仮説が世界をつくる』革命を起こすための思考アプローチ

角野 信彦2015年11月21日 印刷向け表示
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ぼくらの仮説が世界をつくる
作者:佐渡島 庸平
出版社:ダイヤモンド社
発売日:2015-12-11
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マンガHONZ編集長の佐渡島 庸平が本を書きました。

そもそも、僕と佐渡島が出会ったのは、堀江の英単語の本を編集していた11年前です。佐渡島が編集者として『ドラゴン桜』の連載を三田先生と立ち上げ、そのTVドラマが始まる直前でした。三田先生は『ドラゴン桜』で講談社漫画賞を受賞されます。そんな嵐のようなイベントの前の凪の時期だったといえるかもしれません。その後、小山先生と立ち上げた『宇宙兄弟』の連載が2010年に講談社漫画賞と小学館漫画賞をダブル受賞し、1,600万部も売れて、まだ売れ続けているヒットになっています。

そんな佐渡島の仕事のやりかたのエッセンスがつまっているのが次の文章です。

◎すべての革命は一人の仮説から始まる
過去のデータを集めて仮説を立てるようなものは前例主義であり、新しいことはなにもできない。感覚を研ぎ澄ませ自然と入ってくる情報をもとにして大胆に仮説を立て、それを全力で証明すること。それだけが新しいことを成し遂げる唯一の手段だ。

佐渡島は、ときにすごく悲観的です。この前、マンガHONZプロデュースで、マンガサロン”トリガー”という店を開店するためのクラウドファンディングをやって、1,000万以上の金額を集めたのですが、 彼の予想はすごく悲観的でした。

一方で、佐渡島は実行するときは楽観的です。彼と一緒に進めている新しいウェブサービスの開発では、「とにかく早く出したほうがいいですよ」、「やりながら改善していきましょう」と、どんどん前に進んでいこうとします。仮説を検証するためには悲観的に準備し、楽観的に実行するしかないということなのでしょう。ときに僕は、こういう彼の積極性にケツを叩かれ、ガッツを注入されます。

そして、この10年でぼくの目から見て、彼が一番変わったのは、「チーム」を作ろうという意思が芽生えたことなのかなぁと思います。出会った頃は、キレッキレッで、自分は全速力で走りながら、ついて来れる人間とだけ一緒に仕事をするようなイメージだったのが、なんと、「チームビルディング」などという研修を、彼の経営するコルクという会社のメンバーと一緒に受け始めたのです。佐渡島に「チームビルディングの研修受けるので、一緒に受けませんか」と誘われたとき、僕は「えっ、どこのチームビルディング?」と聞き返したほどです。

不思議なもので、この本のオビに「これは、ここからを生きる人の『ぼうけんの書』だ」というコメントをくださった糸井重里さんが、この本が予約可能になった11月20日にこんなことを書かれていました。

どれだけすごいだの偉大だの言われてても、
人ひとりのやれることは、あまり違わないんですよね。
ナポレオンは、他人より睡眠時間が短いっていっても、
ひとりで1日に48時間は起きていられません。
一生のうちになにかできることの総量は、
実はみんなたいして変わらないとも言えそうです。

じゃ、なんで、ひとりずつのちっぽけな人間が、
歴史に残るようなことを成し遂げたのかといえば、
「みんなでやったからできた」ということであります。
代表者として発案者として責任者として首謀者として、
その人の名が知られているということです。
ひとりのできることは、ほんとは身の丈分なんですよね。

2015年11月20日 ほぼ日刊イトイ新聞  糸井重里「今日のダーリン」より引用

僕は、糸井さんの文章が、僕に向けて書かれたものではないことはわかっているのですが、僕に向けて書かれたもののように、ときにグサッと心にささったり、勇気づけられたりしています。佐渡島もきっとそうだと思いますが、「チームビルディング」について考えているときに、こうした言葉をほぼ日で目にすると、ホッとするんですよね。「コレをいまかんがえ続けることはきっと間違ってないな」と。佐渡島にはそんな嗅覚があります。

彼と初めて会ったときのことですが、「僕は10年読み続けられる本を作りたい」と言っていました。『ドラゴン桜』の1巻が2003年で、今年でもう12年になりますが、東大受験のバイブルとして定番化し、いまも読み続けられています。この本でもきっと10年後にも古びない、彼なりの「ぼうけんのやり方」が書かれているはずです。はじめる前は心配だらけですが、一歩をふみ出してしまえば「ぼうけん」はけっこう楽しいですよ。

ドラゴン桜 全21巻完結セット (モーニングKC)
作者:三田紀房
出版社:講談社
発売日:2010-01
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宇宙兄弟(27) (モーニング KC)
作者:小山 宙哉
出版社:講談社
発売日:2015-11-20
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