コント系ギャグマンガの新星。リアルお笑い番組に負けない!『吸血鬼すぐ死ぬ』

浅田 貴典2015年12月25日 印刷向け表示
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 こんにちは、集英社ジャンプ jBOOKS編集長の浅田貴典です。漫画とのはじめての出会いは、8歳の時に江口寿史先生の「すすめ!!パイレーツ」4巻を、となりの若夫婦の引越し現場で拾ったのが最初でした。低年齢にとって、笑いという要素はほんとうに大きい。浅田がマンガ業界に入った原点は、確実にギャグマンガです。

すすめ!!パイレーツ 完全版 (1)
作者:江口 寿史
出版社:小学館クリエイティブ
発売日:2008-09
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   なんでこんな話をするかというと、現在マンガ雑誌業界全体にギャグ漫画家さんが減ってきているような体感がありまして、なんとも寂しく、危機感をいだいているのです。もちろん色んな原因が複合的にありますが、ひとつに、昔だったらギャグ漫画家を志望していた才能が、お笑い芸人に流れている状況があるかもしれません。リアルのお笑いなら、音楽もあるし、間もコントロールできる。そっちの方が、作り手として楽しいかもな…と思ってました。

 そんな中、期待の新作が現れました。盆ノ木至先生の『吸血鬼すぐ死ぬ』です。

吸血鬼すぐ死ぬ(1)(少年チャンピオン・コミックス)
作者:盆ノ木 至
出版社:秋田書店
発売日:2015-12-08
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 行方不明の子供を助けるため、吸血鬼の城にやってきた吸血鬼ハンター・ロナルド。
 

 (『吸血鬼すぐ死ぬ』)

 その城の主・ドラルクは、真祖にして無敵の吸血鬼という噂です。

  (『吸血鬼すぐ死ぬ』)

ここで作者のお言葉です。

『タイトル出落ち漫画だろと思ったアンタ! その通りだ!!

   (『吸血鬼すぐ死ぬ』)

 まあ、この吸血鬼ドラルクはよく死にます。ちなみにコミックス1巻で彼が死んだ回数は…

58回です。

このミジンコ以下のオオボケ吸血鬼ドラルクですが、なぜこんなに恐れられていたかというと…

  (『吸血鬼すぐ死ぬ』)

  (『吸血鬼すぐ死ぬ』)

観光バスガイドさんが適当言ってたんですね(^_^;)

 行方不明の子供を追いかけるために、吸血鬼らしくコウモリに変身して追いかけようとするドラルク。

  (『吸血鬼すぐ死ぬ』)

結果は…

  (『吸血鬼すぐ死ぬ』)

中途半端か!!!…そして最後にはドリフよろしく…

  (『吸血鬼すぐ死ぬ』)

お城大爆発。だめだこりゃ。

  かなり端折った形で、第1話を紹介しましたが、笑いの文法としては完全にコントです。この作品を読むにつれ、浅田はある思いに至りました。

 お笑い番組では出来ない、漫画でしか出来ないコントはある。

キャラデザの奔放さ、表情のデフォルメ、舞台では出来ない場面転換、めくりと大ゴマ、現実では出来ないファンタジー性の高いズラシ。ここは、確実に漫画の強みです。漫画業界の未来のためにも、元気のいいギャグマンガが出てくるのは嬉しいです!
コント系ギャグマンガを実写で、場面を限定しないショートムービーで作ったら、新たなコントの面白さを提供できるんじゃないかな、と思いました。製作費とか、回収スキームとか、監督の想定とか、まるで考えていないのでアレですが、浅田は見てみたい。

ギャグマンガをレビューだけで紹介するのも限界があるので、ぜひ試し読みを見てくださいませ。オススメです!


↓試し読みのリンクはこちら!
http://arc.akitashoten.co.jp/comics/sugushinu/1

吸血鬼すぐ死ぬ(1)(少年チャンピオン・コミックス)
作者:盆ノ木 至
出版社:秋田書店
発売日:2015-12-08
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