時給5円の恐るべきブラック企業。アニメの現場の血と汗と涙『アニメタ!』 タフでなければ生きていけない。クリエイティブでなければ生きていく資格がない。

荒井 健太郎2016年01月11日 印刷向け表示
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アニメタ!(1) (モーニング KC)
作者:花村 ヤソ
出版社:講談社
発売日:2015-12-22
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アニメに命をかける覚悟はあるか

  

 (『アニメタ!』より)

現在、日本のテレビでは週に40本程度のアニメが放映されている。年間で流行るアニメは数本、その数本も数年後には忘れ去られてしまう。アニメ業界はよく厳しいと言われる。実際アニメ業界の中でも動画と呼ばれる職種は平均年収が110万程度ということで、かなり厳しいことは間違いない。このマンガでも言われている通り、仕送りなどを貰いながら生活していることも多いようだ。もちろん、クリエイティブを認められている監督や作画総監督は全産業平均とくらべても高い場合も多い。つまり、たんに描くことがうまいだけではブラックバイトとかわらない経済条件だ。

   

 (『アニメタ!』より)

今回紹介するのは、そんなアニメ業界を舞台にしたマンガだ。主人公の真田幸はアニメに人生を変えられたひとりである。学生時代何に対しても無関心だった幸は偶然『パンナコッタ』というアニメを見たことがきっかけで、アニメーターを目指す。19歳になった幸は就職活動を行い、『パンナコッタ』を作ったアニメ会社N2に拾われる。拾ってくれたのは『パンナコッタ』の副監督である九条監督。少し前に『SHIROBAKO』というアニメが流行ったが、宮森あおいのアニメーター版というようなイメージだ。ポジティブでアニメに対しての愛が人一倍多く、素直で愚直なのは幸も同じ。

 (『アニメタ!』より)

まだ1巻だが、読んだ感想としては、主人公が夢を目指して、困難を乗り越えて一歩一歩進み、隠された才能が開花していく王道ストーリー。わかりやすくしっかりと伏線をはってくれていて、もっと、もっと読み進めたくなるような仕掛けが沢山ある。作者は新人だが、絵も綺麗ですごく読みやすい。そこで、今回はこのマンガどうなるんだよ気になるよ!!っていう伏線の一部を紹介する。

 伏線① 幸の圧倒的な動体視力

N2の面接の後、九条副監督は幸を試すために階段からコインを投げる。その投げたコインの位置が見えている。でも、これがアニメの何に役立つのだろうか。

 

 (『アニメタ!』より)

伏線② 動画としては使えない…じゃあ何としてなら使えるの?

幸は九条監督ではなく別の師匠に師事し、下積みをして才能を開花させていく。その中で、アニメの中割を行う、原画と原画の間を繋いで、動画にしていく作業だ。幸はこれが全くといっていいほどできない。ただ、動画としては使えないだけで、なんか別の才能を見出されている。

 (『アニメタ!』より)

伏線③ ラッシュを初めて見たときの着目ポイント

九条監督に連れられてラッシュチェック(動画を撮影した実際に動いている映像の確認作業)に参加する幸は、1度見ただけで他のスタッフを唸らせるコメントをします。

 (『アニメタ!』より)

最近読んだマンガの中で絵の好み、王道でわかりやすいストーリー、扱っているテーマ、すべてがハマって、一番続きが気になる。『パンナコッタ』を作った九条監督がなぜ幸を採用したのか、幸がどういう仕事についていくのか、隠された能力が何なのか、どんなアニメを作るのか、アニメに命をかけるとは、愛で出来ているとはどいうことなのか。私、今後が気になります!

(『アニメタ!』より)

アニメタ!(1) (モーニング KC)
作者:花村 ヤソ
出版社:講談社
発売日:2015-12-22
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SHIROBAKO ~上山高校アニメーション同好会~ (1) (電撃コミックスNEXT)
作者:ミズタマ
出版社:KADOKAWA/アスキー・メディアワークス
発売日:2015-01-24
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2016.1.11 13:16

非常に読みたくなりました。本当は国で支えるべきだと個人的には 思っています。国家資格とかつくってもいいくらい。 資源のない国で誇れるものはあまりないのだから 保護するべきというのが見解。この本についてはすごく興味があるんです。そういう観点からも^^

ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊
作者:
出版社:中央公論新社
発売日:2014-10-24
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