一流のサボり方(と美味しいスイーツ)を教えよう 『さぼリーマン 飴谷甘太朗』 デキる営業マンのマル秘テクニック

苅田 明史2016年01月21日 印刷向け表示
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

小さい会社ですが、僕自身経営する立場として従業員に対して思うことは「とにかく成果をあげてほしい」ということ。

このように書くと、ブラック企業のように思われてしまうかもしれないので、言い方を変えると、「成果を出していれば、やり方はなんでも構わない」。
これなら、納得してくれる人も多いのでは。

逆に言えば、成果を出してくれるのであれば、僕の場合はサボってくれて一向にかまわない。
やるべきことをやってくれていたら、何の文句もない。
人間の集中力は90分しか持たないそうだから、適当に休憩をはさんでくれたらいい。
タバコ休憩でもいいし、コーヒーを飲んでも構わない。


ところで、サボり方には一流のサボり方二流のサボり方がある(と思っている)。

え、サボりはサボりでしょ?

ノンノン。

二流の人間は、楽をするためにサボる。
一流の人間は、仕事の成果を高めるためにサボる。

仕事の成果を高めるためには、どうやってサボればいいのか。
そんなサボりたいけど成果も出したい症候群のアナタに超オススメなのが『さぼリーマン 飴谷甘太朗』だ。
この作品、単なるグルメ漫画じゃなく、フライヤーでも紹介したいくらい、ビジネスパーソン必携の一冊である。

 

さぼリーマン 飴谷甘太朗(1) (モーニング KC)
作者:アビディ 井上
出版社:講談社
発売日:2015-09-23
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • 丸善&ジュンク堂
  • HonyzClub

主人公は、IT企業の内勤から出版社の営業職へと転職を果たした飴谷甘太郎(あめたにかんたろう)。
彼が営業に転職した理由・・・それは前の仕事で失敗したからでも、自身のキャリアアップのためでもない。営業と営業のスキマ時間に気になる甘味処を回れるからなのだ!

ただし、彼はただサボってスイーツを食っているわけではない。
このマンガには一流のサボり方を学ぶための秘訣が隠されているのである。

 

一流さぼリーマンの秘訣①
そもそも仕事ができる男であれ!

営業の合間にスイーツを楽しんでいるからといって、甘太郎は仕事を怠けているのではない。
異業種から転職したばかりなのに、いきなり営業成績一位を獲得してしまうほど彼は超優秀。

サボるからには仕事で結果を出す、それが一流のさぼリーマンである。

 

 

デキる男は入社初日でもすでに準備万端なのだ。
『さぼリーマン 飴谷甘太朗(1)』(アビディ 井上、 萩原 天晴)より

 

新入りだろうと関係ない。サラっと成績トップを取るのがデキる営業マンの宿命。
『さぼリーマン 飴谷甘太朗(1)』(アビディ 井上、 萩原 天晴)より

 

営業に携わっている人ならわかると思うが、デキる営業とは打率の高さも大事だが、そもそも打席数も大事だ。
そうでなければ多くの案件を獲得することはできない。

作品のなかで紹介されるのはサボるシーンばかりだが、きっとその裏では分刻みのスケジュールで営業先を回っているに違いない。

 

「夢=サボり」と言い切る甘太郎。
『さぼリーマン 飴谷甘太朗(1)』(アビディ 井上、 萩原 天晴)より

 

甘いものは食べるが、自分には甘くない。
むしろ自分を追い込んでいくストイックな面を持っている人こそが、サボり(=夢)の楽しみを享受できるのだ。

  

一流さぼリーマンの秘訣②
サボるときはとことん楽しめ!

「会社の人に見つかったらどうしよう」とビクビクしながらサボっていても、なんのリラックス効果も得られないだろう。
それではストレスが溜まるばかりで、そのあとの仕事に良い影響があるとはとても思えない。

一流のさぼリーマンは、サボると決心したのなら、その世界にどっぷりと浸かってしまうくらいでなければならない。

完全なる至福のひとときを味わってこそ、気持ちがリセットされて、社に帰ってからバリバリ仕事 に打ち込むことができる。
その点でも、甘太郎はやはり一流のさぼリーマンと言わざるをえない。

 

人形町・清寿軒のどら焼きに、普段はクールな甘太郎も思わず「ピッタンコ餡餡(アンアン)」
『さぼリーマン 飴谷甘太朗(1)』(アビディ 井上、 萩原 天晴)より

 

美味すぎて、思わず豆かんと同化してしまう甘太郎。
『さぼリーマン 飴谷甘太朗(1)』(アビディ 井上、 萩原 天晴)より

 

ご覧になると分かる通り、『さぼリーマン 飴谷甘太郎』の魅力の一つは、他のグルメ漫画にはないかなり前衛的な食事シーンだ。

「サボる」とはフランス語の「破壊活動(Sabotage)」が元になった言葉だ。
機械を壊して仕事を怠けることがその語源だそうだが、このマンガはある意味、これまでのグルメ漫画の表現技法すら壊そうとしているのかもしれない。

 

一流さぼリーマンの秘訣③
サボった事実は徹底的に隠せ !

どんなに成績優秀でも、 やはりサボったことは上司や同僚にバレてはいけない。
妬まれて上司にチクられるかもしれないし、後輩に悪い影響を与えてしまうかもしれないからだ。
甘太郎も上司や後輩には絶対にバレないように細心の注意をはらっている。

 

同じ営業部門のライバルにサボっているのがバレてしまった・・・!?
『さぼリーマン 飴谷甘太朗(1)』(アビディ 井上、 萩原 天晴)より

 

実は甘太郎は人気スイーツブログの管理人。ミステリアスな職場の女性はすでに甘太郎の正体に気付いている・・・? 
『さぼリーマン 飴谷甘太朗(1)』(アビディ 井上、 萩原 天晴)より

 

細心の注意を払っていても、どこかでサボりはバレてしまうもの。
第1巻からもう周囲にバレすぎな気もするが(笑)、甘太郎がこの試練をどうやって切り抜けたのか・・・?

ピンチはチャンス。
特命係長だって、島耕作だって、出世する男は試練を乗り越えてこそ一人前だ。

一流の「さぼリーマン」になるための教科書ともいえるこの作品、ぜひ手に取っていただきたい。

 

さぼリーマン 飴谷甘太朗(1) (モーニング KC)
作者:アビディ 井上
出版社:講談社
発売日:2015-09-23
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • 丸善&ジュンク堂
  • HonyzClub

 

記事へのコメント コメントする »

会員登録いただくと、記事へのコメントを投稿できます。
Twitter、Facebookにも同時に投稿できます。

※ 2014年3月26日以前にHONZ会員へご登録いただいた方も、パスワード登録などがお済みでない方は会員登録(再登録)をお願いします。

コメントの投稿

コメントの書き込みは、会員登録ログインをされてからご利用ください。

» ユーザー名を途中で変更された方へ
 変更後のユーザー名を反映させたい場合は、再度、ログインをお願いします。

ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊
作者:
出版社:中央公論新社
発売日:2014-10-24
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

電子版も発売!『ノンフィクションはこれを読め! 2014』

HONZ会員登録はこちら

人気記事