試験で点数が取れてた!?数学がそこそこできるつもりのあなたへ『数学ガール』 もう一回数学を楽しむための入門マンガ

荒井 健太郎2016年03月15日 印刷向け表示
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どうもこんにちはレビュワーの荒井です。最近まとめサイトのタイトルに

 0.999… = 1

みたいな式を見つけたのですが、高校数学が怪しい私立文系の脳では???ってなってしまいました。ググッて解説を読むと、あー高校のときはこんなことをしていたのねっと今でははっきりとわかります。この記事を読んでいる人の多くも、なんとなく試験はできたし、高校まで数学は好きだったけど、改めて解説を求められると???っとなる、そもそも今までの人生で数学とは無縁だという人は多いかと思います。そんな人におすすめなのが数学ガールシリーズのマンガ3つです。

 

数学ガール 上 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
作者:結城 浩
出版社:KADOKAWA(メディアファクトリー)
発売日:2008-11-22
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • 丸善&ジュンク堂
  • HonyzClub

  

数学ガールとは?

結城浩さんによる「理系にとって最強の萌え」をコンセプトにした小説で、「数学ガール」シリーズと「数学ガールの秘密のノート」シリーズがある。「数学ガール」で扱うテーマはフェルマーの最終定理やゲーデルの不完全性定理などかなり本格的なものになっています。一方で「数学ガールの秘密のノート」は式とグラフや数列など基本的なテーマを扱っています。

 

結城浩さんとは?

結城 浩(ゆうき ひろし、1963年7月 - )は、東京都武蔵野市在住のプログラマ、技術ライターである。ウィキクローンの1つであるYukiWikiを開発。
プログラミングの入門テキストを中心に雑誌連載や翻訳活動のほか、多数の書籍の執筆を行っている。特に執筆した書籍のいくつかは韓国語や英語等に翻訳され、海外でも出版されている。
自身のWebで公開していた作品を元に、小説『数学ガール』を発表した。この作品は1作目が日坂水柯、2作目が春日旬、3作目が茉崎ミユキによりそれぞれ漫画化されている。(wikipediaより引用)

 

数学ガールを原作としたこれから紹介するマンガはそれぞれ絵柄やテンションがまったくことなりますが、今まで曖昧にしていた高校数学の様々な概念をわかりやすく解説してくれているので、「なるほど!」と心の底から思え、数学がもっと身近に感じられるようになるはずです。それでは各マンガの絵柄と取り上げている問題の例題を見ながら数学の世界を再度眺め直してみましょう。

数学ガール 上 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
作者:結城 浩
出版社:KADOKAWA(メディアファクトリー)
発売日:2008-11-22
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 日坂 水柯 先生によるコミカライズ、独特の絵柄なので好みは別れるかもしれません。

 

気になる問題1

さてこのマンガから例題に取り上げる問題は「素数ってなんですか?」という問題です。

 

(『数学ガール 上』より引用)

数学で点数が取れていればこのくらいは当たり前かもしれません。「11、31、41、51、61、71」のうち仲間はずれはどれですか?なんて問題も素数が頭の中にあればすぐに解決です。しかし、じゃあなんで1を含めないんだ?なんて聞かれると…???ってなってしまいます。当たり前だと思っていた前提になんで?と聞かれると中々答えづらいですよね。

(『数学ガール 上』より引用)

ただ、こんな風に問いたくなる気持ちわかります。ベクトルの内積とかなんでそんなふうにして値を求めるのか習ったときにあチンプンカンプンでした。さて、素数に1が含まれない理由についてですが以下の一言に集約されるようです。

(『数学ガール 上』より引用)

????素因数分解はわかる、でも一意性ってなんだ?さて、わからなくなったあなたはグーグル先生に頼らずに本編を読んでみて下さい。

 

数学ガール フェルマーの最終定理1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
作者:春日 旬
出版社:メディアファクトリー
発売日:2011-04-23
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続いては春日旬先生によるコミカライズです。有名なフェルマーの最終定理について扱ったシリーズのコミカライズですね。絵柄は3つのコミカライズの中だと一番読みやすい感じになっています。

 

気になる問題2

さて続いての気になる問題は「原始ピタゴラス数は無数にあるか?」という問題です。原始ピタゴラス数とは…

a2 + b2 = c2 を満たす自然数の組 (a, b, c) をピタゴラス数またはピタゴラスの三つ組数 (Pythagorean triple) という。特に、a, b, c が互いに素であるピタゴラス数 (a, b, c) を原始的 (primitive) あるいは素 (prime) であるといい、そのようなピタゴラス数は原始ピタゴラス数 (primitive Pythagorean triple) などと呼ばれる。(wikipediaより)

(『数学ガール フェルマーの最終定理』より引用)

真剣に考えました…そうなんですよね。試験で点数を取るだけであれば、答えをすぐに見て暗記すれば殆どの問題は解くことができたんですが、答えが見られない問題について真剣に考えてもまったく答えが見えてこない…ここで数学のセンスがないと高校時代に数学に挫折したのを覚えています。さて、この問題の解放ですが、単位円を使った解法がわかりやすいので、ちょっと下の問題を見てみてください。

(『数学ガール フェルマーの最終定理』より引用)

はい、これなんか受験で見たことありますよね。後は連立方程式を解くとtがたくさんいる分数の形の座標が出てきて、それが円周上をぐるぐるまわってだから無限にあるみたいな答えになっていきます。じゃあそれが原始ピタゴラス数と何の関係があるの?ということについても作中では丁寧に述べられています。解くことはできたけど、その問題の背景が大人になると見えてくるのも懐かしいですね。

数学ガール ゲーデルの不完全性定理1 (MFコミックス アライブシリーズ)
作者:茉崎 ミユキ
出版社:メディアファクトリー
発売日:2011-04-23
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 最後はかの有名なゲーデルの不完全性定理をテーマにしたシリーズの茉崎 ミユキ先生によるコミカライズです。私もゲーデルの不完全性定理を大学時代に知ったときには、すごく感動したことだけを覚えています。中身は大学に置いてきました。絵柄はかわいい感じの絵柄なので、いわゆる萌え絵が好きな人におすすめです!

 

気になる問題3

さて気になる問題は、不完全性定理とは変わってこちらの式です。まとめサイトで見て疑問符だらけで、すぐにグーグル先生に教えを請うたのを覚えています。

(『数学ガール ゲーデルの不完全性定理』より引用)

いやおいおい、そもそも0.9も0.999も0.9999999999999999999も1より小さいじゃん。どんなに頑張っても1より小さいじゃん、引き算できるじゃん。この式は何を言っているんだ?

(『数学ガール ゲーデルの不完全性定理』より引用)

どちらも正しいだと?いやそれが正しくないんじゃ…ってなったら微積のところで挫折しますよね。点数をとるだけなら無理やり微分と積分のやり方を覚えれば殆どの問題は解くことができましたが。さて、こうした一見矛盾したような式を捉えるための考え方が極限ですね。

(『数学ガール ゲーデルの不完全性定理』より引用)

そうなんです。微分や積分ってなんだ?ってもう一回考え直してもわからないときはここらへんの考えが抜けていそうですね。あれです。高校数学の最初だとlimとか書いてたのにいつの間にか ’ をつけるだけで簡単に微分を書くようになって記憶の彼方に飛ばしてしまったのですね。

いろいろな問題を見てきましたが、今回は割りと身近な問題のみをピックアップしてみました。それぞれのマンガにはこれらの他にもあらためて考えるとへーなるほどーっとなる問題や、そんな問題まったくしらなかった!という高度な問題まで様々なものがあります。

高校時代で数学を終えてしまったそこのあなた、もう一度週末の趣味に数学を初めてみてはいかがでしょうか。もちろん、原作の小説もおすすめです!

 

数学ガール 上 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
作者:結城 浩
出版社:KADOKAWA(メディアファクトリー)
発売日:2008-11-22
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数学ガール フェルマーの最終定理1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
作者:春日 旬
出版社:メディアファクトリー
発売日:2011-04-23
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数学ガール ゲーデルの不完全性定理1 (MFコミックス アライブシリーズ)
作者:茉崎 ミユキ
出版社:メディアファクトリー
発売日:2011-04-23
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数学ガール (数学ガールシリーズ 1)
作者:結城 浩
出版社:SBクリエイティブ
発売日:2007-06-27
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ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊
作者:
出版社:中央公論新社
発売日:2014-10-24
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