こんな会社で働きたくない!って考えてる就活失敗した学生に捧ぐ『おとむらいさん』で働き方を考えてみたら。

中原 由梨2016年03月25日 印刷向け表示
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おとむらいさん(1) (BE LOVE KC)
作者:大谷 紀子
出版社:講談社
発売日:2016-02-12
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もうすぐ四月。四月といえば新入学・新入社員の季節ですね。
私にもそんな時がありました…(遠い目)私が最初に働いたのは車関係の会社でした。だけど車の免許も持ってないのに入社しちゃって「車のことがひとつも理解できねぇえ!」と叫びながらたった2年で退職。うふふ…(さらに遠い目)入社前によく考えろよ!ってお話ですね、今となっては。会社にも失礼でしたね。でも好きになれるかなって思ったんですけど…って恋愛みたいな言い訳で恐縮ですが。

その後、色々あって今の仕事をするようになり曲りなりにも10年以上続いている、ということは自分の何かと仕事がハマったのかなーと思ったりします。というより、仕事に自分ができること見つけてもらった感覚が私にはあります。そんなことをマンガ「おとむらいさん」を読んで改めて考えさせられました。

マンガ「おとむらいさん」は文字通りお葬式を執り行う<葬儀屋さん>が舞台。主人公の音村さんは、死体役ばかりやっている、いわゆる売れない女優です。そんな彼女は、憧れの監督の作品にでるために日々頑張っていたのですが、高齢の監督は引退を宣言します。彼女の夢はある日突然絶たれてしまいます。


そんな彼女がひょんなことから葬儀の司会者として葬儀に関わり、「ここには本物の人間ドラマがたっっくさん詰まってるから」という言葉通りにリアルなドラマに触れます。そして「“人”というものが何なのかをもっと知りたいし、触れてみたい」と葬送の世界に飛び込むのです。

           (『おとむらいさん』/大谷紀子)
 

これ、リアルに考えたらすごいことです。普通に考えたら28歳という年齢から考えて、転職というより転身と言っていい部類です。そんな中でも音村さんは、葬送の仕事の中でも自分に出来ることを必死に考え、女優時代の経験をいかしてドレスを急ごしらえで作ったり(舞台女優の技!)ご遺体が横になるお布団のシーツをピシッと整えたり(中居役で鍛えられた技!)、自分のすべてをかけて遺族の心に寄り添います。
 
             (『おとむらいさん』/大谷紀子)

そんな音村さんのその仕事っぷりをみて感じたのは、目の前の仕事に夢中になることが重要なんだな、ということです。意に添う仕事であろうとなかろうと、夢中になってベストを尽くそうとして初めて、知らない内に成長していくものではないでしょうか。しかも、そうやって身についた経験値=枝は、自分という木の幹がある限り、どこにいっても自分を助けてくれるはずです。音村さんのように。どこにいても、どんな仕事をしても。

そして将来は音村さんが言うような「ぶっちゃけて言うと『女優を辞める』という感覚がいまいちよく分からないのよ。なんていうのかしらね…『何をやってもどこにいても私は女優』…みたいな?」という感覚を身につけていただきたいです。たぶんその言葉は、色々なことに真剣に取り組んだ結果、自分という木の幹をハッキリ自覚してないと出てこない言葉だと思うからです。

         (『おとむらいさん』/大谷紀子)

新入社員の皆様には、この本を心の片隅に置いて頑張っていただきたいな。…私の年金を支えるためにも(さりげなく本音)。

ちなみに…私が新卒で働いた会社の先輩・後輩には、今でも優しくしていただいています。かなりヘッポコ会社員で迷惑ばかりかけていたのに…ありがたいことです。スキルだけじゃなく、そういう風に枝が残ることもあると思っています。  

 

 

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