アップルコンピュータの日本進出はとんでもない苦労の連続だった『スティーブズ外伝』✕『林檎の樹の下で』

角野 信彦2016年03月30日 印刷向け表示
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
マッキントッシュ伝説2 林檎の樹の下で -アップル日本上陸の軌跡-
作者:斎藤 由多加
出版社:毎日コミュニケーションズ
発売日:2003-10
  • Amazon
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • 丸善&ジュンク堂
  • HonyzClub

なぜ、僕が自分の担当日でもないのに、レビューを書いているかというと、この『林檎の樹の下で』というノンフィクションを再販したいと強く願っているからです。 

堀江さんから、「『林檎の樹の下で』再販したいですね。」と言われたとき、実は僕はその本を読んだことがありませんでした。どうやらアップルコンピュータが日本法人をつくるときの紆余曲折を書いた本らしく、Amazonで購入しようとしたら、いきなりプレミアがついて5,000円台の価格だったので、でかなり躊躇したというのが本音です。

しかし僕は本の推薦家、本を買うカネに糸目はつけません(嘘)。なので、アスキーなど、いろいろな出版社から出ていたこのノンフィクションを、装丁のカッコ良さで選んで、毎日コミュニケーションズ版の『林檎の樹の下で』を購入して読んでみました。

今では絶倫なアップルが、1980年代の初頭には、「アップル製品の日本での市場規模が小さすぎる」と言われたり「高すぎて、並行輸入品をみんな買ってしまう」というような状況だったことがわかりました。しかも最初に選んだ代理店は、ESDという中小企業、そして東レという繊維企業、そしてキャノン販売が総代理店を務めたあと、やっと日本支社を設立します。

この『林檎の樹の下で』には、「アップルの製品は愛しているけど、アップルという会社は信用出来ない」という叫びが、日本の代理店の代表から発せられる場面が出てきますが、この悲しい言葉を発しなければならなかった「代理店」の悲哀と、アップルのような企業でも、日本市場に進出するのがこれほど難しかったということを知ることができる、素晴らしい読み物であり、ビジネス書です。

ということで、僕はこの素晴らしい本を再販するという重たい十字架を背負ったわけですが、もうひとつ堀江さんが言っていたのが「アップルつながりでうめ先生に表紙とかマンガをつけてもらったらいいと思う」という無茶振りでした。いやあ、うめ先生は、『スティーブズ』の連載がスペリオールで続いてるし、絶対無理だよ、どうしよう・・・・。

 

『スティーブズ外伝』Cakes にて絶賛連載中! 

ということで、「案ずるより産むが易し」というコトワザの典型的な事例として、さらに世界遺産にも登録したい事例として、うめ先生が『スティーブズ外伝』を書くことを快諾してくださり、夢のように、『スティーブズ外伝』が始まってしまったのです。そして、アップルコンピュータがどうやって日本に進出したのかを、この素晴らしいノンフィクションとうめ先生のマンガで読めるということが、Cakesでいま起こっているのです。やはり無茶振りというのは「イノベーション」の母ですね(涙)。。。

スティーブズ
作者:うめ✕斎藤由多加
出版社:未定
発売日:未定

というわけで、海外進出を目指す日本企業の担当者や日本市場を攻略したい外資系のテキストとして、この貴重なノンフィクションを出版したいと思っています。そのためのクラウドファンディングのキックオフが、3月31日(木)19時より、渋谷で行われます。詳細はこちら。

【ゲスト:うめ・斎藤由多加・堀江貴文】斎藤由多加・著『林檎の樹の下で』復刊+名シーンコミック化クラウドファンディングプロジェクト キックオフイベント

『スティーブズ』ファンの方、アップル信者の方、絶対見逃せないイベントですよ。『スティーブズ』を読んで予習しといてください。それでは会場でお会いしましょう。

スティーブズ 1 (ビッグコミックス)
作者:うめ
出版社:小学館
発売日:2014-11-28
記事へのコメント コメントする »

会員登録いただくと、記事へのコメントを投稿できます。
Twitter、Facebookにも同時に投稿できます。

※ 2014年3月26日以前にHONZ会員へご登録いただいた方も、パスワード登録などがお済みでない方は会員登録(再登録)をお願いします。

コメントの投稿

コメントの書き込みは、会員登録ログインをされてからご利用ください。

» ユーザー名を途中で変更された方へ
 変更後のユーザー名を反映させたい場合は、再度、ログインをお願いします。

ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊
作者:
出版社:中央公論新社
発売日:2014-10-24
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

電子版も発売!『ノンフィクションはこれを読め! 2014』

HONZ会員登録はこちら

人気記事