壮大にしてダーク!全世界待望の鬼頭莫宏最新作『双子の帝國』

マンガサロン『トリガー』2016年04月01日 印刷向け表示
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双子の帝國 1 (BUNCH COMICS)
作者:鬼頭 莫宏
出版社:新潮社
発売日:2016-03-09
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鬼頭莫宏先生の最新作!

五年ぶりの完全新作であり、構想十年の超大作!
もう、その事実だけで以下の文章を読む必要のない人も多いことでしょう。正しい判断です。ぜひ今すぐにお近くの書店に駆け込むか、購入ボタンをポチっと押しましょう。ともあれ、一応説明をさせて頂きます。

鬼頭莫宏先生といえば、『ヴァンデミエールの翼』であり、『なるたる』であり『ぼくらの』。少年少女と世界との鬩ぎ合いの中で生まれる苛烈さ残酷さ、ファンタジーでありながらも底抜けに生々しいドラマこそ、その真骨頂です。『のりりん』のような作品もたまには良いですけど、やはりどちらかと言えばイマジネーションを刺激してくれるような世界観の中で起こる壮大かつダークな物語を見せて頂きたいと希求してしまいます。

そんな願いに真っ向から応えて貰えそうなのが、この最新作『双子の帝國』! 待ってましたと膝を打ち、ありがとうございますとスタンディングオベーションです。マンガサロン『トリガー』常連のお客様とも「今回の新作は人が何人死ぬんでしょうね~」と喜々として語っていました。

天空山(ティエンコンシャン)に住む「魔法使い」と呼ばれる存在。彼らは「超工業(チャオゴンイエ)」という独自の技術を持っており、その一つで世界中から渇望されるのが「空缶(そらがま)」。

それさえあれば戦艦を空に浮かすことも可能というとんでもない代物で、ワシントン条約でその所持比率も定められながらも、それを巡る争いも頻発しているという世界です。

魔法使いと唯一交易があった漂流の民が、空霞(コンシャア)。世界においては中立を保ち、光軍が天空山に侵攻した時にも沈黙を保っていたものの、光軍に滅ぼされた空霞の民。その生き残りである少年ガウが本作の主人公。ガウは、魔法使いの呪いにより触ると死んでしまう少女フアを買い、行動を共にしています。

空缶で制御された航空機を駆りながら、フアの呪いを解ける魔法使いを探してフアと旅をするガウ。そして、彼の手にもまた秘密が――。

少年と少女という王道のモチーフを使いつつも、それぞれに謎をはらみ、そこはかとなく仄暗い雰囲気で進行していく物語。光国も一枚岩ではなく、豪族や将校たちも各々の思惑を持っており、それらが複雑に絡まり合いながら戦乱の世界の命運は傾いていきそうです。まだまだ動き出したばかりで物語の全容はこれからといった所ですが、既に面白くなりそうな布石はふんだんに撒かれています。

果たして、「双子の帝國」というタイトルがどのような意味を持って来るのか。それが明かされる時が楽しみでなりません。

 

(文:マンガサロン『トリガー』兎来栄寿)

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