これが未来の日本の行く末か!?『もやしもん』の作者が描く衝撃の問題作『惑わない星』

マンガサロン『トリガー』2016年04月28日 印刷向け表示
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惑わない星(1) (モーニング KC)
作者:石川 雅之
出版社:講談社
発売日:2016-03-23
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かつて人は空を見上げ
毎夜変わらぬ星空の中に日々位置を変える星を見つけて驚き
惑う星「惑星」と名付けた
自分達がその星々を見つけ戸惑った事をこちらのせいにするように

星々は惑わない
惑うのは常にお前達人間だ

上記は作中に登場するあるキャラが主人公達に問いかけた台詞です。
そしてこの台詞がこの作品を物語っていると言っても過言ではないでしょう。

ここ100年の早すぎる人類の文明進化へのアンチテーゼ。
リアリズムとフィクションの絶妙な融合。シュールと皮肉のハイブリット。

これが、これこそが新世代のハードSFなんだ!

初めましての人もそうでない人もこんにちは!
マンガサロン『トリガー』発起人の小林です。
本当、お久しぶりです。 

「夏休みの終わり」「S沢」「七色の空」「”内”と”外”」「二次元しかない街」

このキーワードだけでもこの世界が異常かつ現代社会をどれだけ皮肉っているかが分かるかと思います。

文明の利器に甘える現代を「夏休み」と称し、自分の名字の漢字すら分からないレベルまで教育が衰退した世界で、空が青い事すら知らない人々は富裕層(エリート)とそうでないその他大勢に区別され、二次元に現実逃避する。

(『惑わない星』1巻 P83〜84より)


そんなありえない世界を受け入れる事しか出来なかった人類に対して、そんな世界は間違っていると言うのが擬人化された惑星達(美少女)と言うのがなんとも皮肉ですね。

もしも、もしもこの先僕ら人類がこのままのスピードで文明進化を続けた場合、果たしてこの『惑わない星』の世界の様になってしまうのだろうか?

絶対に無いと断言出来ない怖さがこの作品の面白いポイントなんだ!

フィクションであるはずの惑星達の台詞はいつだって純粋で正しい。

そう、星々は惑わない。
惑うのはいつだって我々人間である。

僕たちは未来の子供達に何を残せるのだろうか?

『惑わない星』の世界を反面教師に、今自分たちに出来る事を考えたいと思った一冊です。

(文:マンガサロン『トリガー』小林琢磨)
 

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