予算もない、アイデアもない、でも問題ない。『ケロロ軍曹』に学ぶ中間管理職の極意 ケロロ軍曹はただのぐうたら隊長ではない

荒井 健太郎2016年04月29日 印刷向け表示
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
中間管理職という言葉にどんなイメージを持ちますか?

 

ケロロ軍曹 (1) (角川コミックス・エース)
作者:吉崎 観音
出版社:角川書店
発売日:1999-12
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • 丸善&ジュンク堂
  • HonyzClub

 

 

 

 

 

 

そう、上からは厳しく扱われ、下からは嫌われる、かと言って管理職だから残業代もない。なんなら、多く残業している後輩の方が稼いでいる。そして、家に変えると子供からは慕われず、嫁さんとの中も…日本の企業が生み出した悲劇…

さて、今回紹介するのは、皆さんご存知国民的なカエルが登場する漫画『ケロロ軍曹』です。 この漫画私が小学生のときからあるのですが、改めて読み返すとこの漫画は単なるカエルギャグ漫画ではないのです。そう、軍曹は何を隠そう、できる中間管理職だったのです。

(『ケロロ軍曹』より)

ケロロ小隊はケロン星から辺境の地であるポコペン(地球)を侵略しにきます。ケロン星では讃えられていますが、冷静に考えて辺境の地へ派遣されている…いきなりアフリカに行ってビジネス作ってこいよ。みたいな乗りですね。とりあえず侵略してこいよ。と

そして部下を与えられながら、ケロロ軍曹はポコペンの侵略を目指します。この小隊は下記の5人から成り立っているどこにでもありそうなチームです。

・ケロロ:中間管理職
・ギロロ:バリバリ営業マン
・タママ:新人営業マン
・ドロロ:能力は高いが仕事に興味がない営業マン
・クルル:性格が歪んだエンジニア、管理部門

この小隊のゴールはポコペン侵略なわけですが、侵略の会議になると下記のようになります。予算がないという中間管理職、そしてやる気あるのかと怒る現場、最後に新人に火花が飛び散って喧嘩する。ここまでストレートではないにしても、アイデアがなかったり、予算がなかったりして議論が紛糾することはよくありますよね。

(『ケロロ軍曹』より)

まあ、会議の段階でブチ切れる、というか上のせいにする…こんな軍曹にはついていきたくないですよね?でも、26巻以上にわたって、この5人のメンバーは隊長についていっています。それはなぜでしょうか?

実はケロロ小隊には、1回大きなピンチが訪れるのです。10巻で、ケロン星の本部から別部隊のガルル小隊が送られてきて、本格的なポコペン侵略を開始します。しかし、ガルル小隊の前にケロロ小隊は為す術もなく、完敗してしまいます。

 (『ケロロ軍曹』より)

圧倒的なガルル小隊の前に、打つ手なしと判断したケロロ軍曹は、ケロン星からのお墨付きであるケロンスターをガルルに渡すことで、事態の収束を図ります。

 

(『ケロロ軍曹』より)

ピンチになって打つ手がなくなったときに、管理職には一番プレッシャーがかかります。上司からの圧力と部下からの圧力…それでも、決断しなければいけないときに軍曹は部下と揉めることもなく、潔く負けを認め身を引いていきます。ピンチのときにそのときの真価が発揮される。こういう軍曹だからこそ、皆他のメンバーはずっとついてきたはずです。

平日は趣味に生きてストレスレス、仕事にたいしてはそこそこ真面目、最終的なところの責任を請け負ってくれるこんな中間管理職が上司にとっても部下にとっても求められているのではないでしょうか。

 他にも、ケロロ軍曹による正しい部下の動かし方、上からの突然の仕事への対処法、正しい人脈の作り方、部下の正しい育て方などなど、軍曹の行動からは大変学びが多いです。ぜひ、若い巻から見てみて下さい。

※ポコペンは綺麗な言葉ではないですが、今回は原作に忠実にしました。アニメ版だとペコポンです。

ケロロ軍曹(1)<ケロロ軍曹> (角川コミックス・エース)
作者:吉崎 観音
出版社:KADOKAWA / 角川書店
発売日:2006-11-01
  • Amazon Kindle

ケロロ軍曹(9)<ケロロ軍曹> (角川コミックス・エース)
作者:吉崎 観音
出版社:KADOKAWA / 角川書店
発売日:2008-02-01
  • Amazon Kindle

ケロロ軍曹 (10) (角川コミックスエース)
作者:吉崎 観音
出版社:角川書店
発売日:2005-02-25
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • 丸善&ジュンク堂
  • HonyzClub

記事へのコメント コメントする »

会員登録いただくと、記事へのコメントを投稿できます。
Twitter、Facebookにも同時に投稿できます。

※ 2014年3月26日以前にHONZ会員へご登録いただいた方も、パスワード登録などがお済みでない方は会員登録(再登録)をお願いします。

コメントの投稿

コメントの書き込みは、会員登録ログインをされてからご利用ください。

» ユーザー名を途中で変更された方へ
 変更後のユーザー名を反映させたい場合は、再度、ログインをお願いします。

ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊
作者:
出版社:中央公論新社
発売日:2014-10-24
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

電子版も発売!『ノンフィクションはこれを読め! 2014』

HONZ会員登録はこちら

人気記事