伝説的剣豪の末裔は美少女とイケメン!?『佐々木さんと宮本くん』 現代格差社会にまみれた武蔵と小次郎の子孫ラブコメ

マンガサロン『トリガー』2016年06月14日 印刷向け表示
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佐々木さんと宮本くん (1) (カドカワコミックス・エース)
作者:しの
出版社:KADOKAWA/角川書店
発売日:2016-05-24
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武将、偉人、英雄、哲学者、文豪、歴代総理、ウルトラ怪獣、戦艦、城、車、刀剣、土地、きのこ、チョコ、ガム、元素……森羅万象が美少女・イケメンと化す現代。世は大美少女&イケメン時代! 中国では金正恩氏を美少女にしたゲームも人気を博しているといいます。

そんな昨今の情勢下で、この『佐々木さんと宮本くん』を初めて見た時「ああ、佐々木小次郎の女体化かぁ」と脳が条件反射的に判断しました。ただ実際にはちょっと違いました。この作品は、佐々木小次郎の末裔・佐々木小代(こしろ)と、宮本武蔵の末裔・宮本真蔵(まさし)による学園ラブコメです。

大豪邸に住み、文武両道・容姿端麗で生徒会長も務めるイケメンで人気者の真蔵。

それに対し、小代は生活費を稼ぐためにバイトを掛け持ちする苦学生で、クラスではぼっち。

祖先の奥義・燕返しをまぐろの解体ショーに使い、時給50円アップに役立たせる様には備前長船長光も涙を流さずにはいられないでしょう。そして、アルバイトに精を出し過ぎるあまり、学力では圧倒的に真蔵に劣る小代。

小代は何度も真蔵に果たし合いを挑もうとします。が、学力のみならず権力でも財力でも圧倒的に上回っている真蔵によって軽くあしらわれてしまう日々。そして、真蔵は小代のことを軽く病んでいる位に溺愛しているのです。

かなり残念なイケメン感が漂っています。だが、それがいい。

日本を代表する剣客の末裔が、現代格差社会で対照的な生活をしている構図というのは得も言われぬものがあります。

とはいえ、コロコロと多彩な表情を見せるヒロイン・小代はとても良いです。怒っている所も、恥じらっている所も、呆然としている所も、懐柔されまいと思いつつも美味しいものをご馳走になっている時も。メイド服を着せられても。根は素直で、でもちょっと間抜けで。真蔵がからかいたくなるのも道理ですね。

ああ、もう爆発してしまえ! と思うようなシーンも多々。これは良いラブコメです。


又、それぞれの従者たちもクセのあるイケメンたち。

真蔵の従者である伊織は前髪で片目を隠した中二病的な外見のオネエ。料理上手で生花も得意など、総じて女子力高し。

小代の従者である一条滝は、ギャルソン的な格好をしている従順で穏やか、しかし少々毒気もある黒髪少年。はしゃぐと攻撃的な言動を取ることも。

言うまでもないと思いますが、それぞれ宮本武蔵の養子の宮本伊織、佐々木小次郎が燕返しを編み出した一乗滝から取られていますね。

又、転校生として搭乗するのは、吉岡清士郎と、その妹の重(しげ)。真蔵と因縁のある彼らも、宮本潰しを画策しています。しかし、常に学校のうさぎ小屋でうさぎに感けている姿などはかわいらしく、憎めません。

今後も、同時代の関係したキャラクターが出て来るのかなと楽しみです。とはいえ、全く歴史を知らなくても問題なく楽しめます。


愉快なイケメンと美少女が満載で、純粋に楽しめる学園ラブコメ4コマ時々普通のストーリーマンガ。この記事を読んで、少しでも「真蔵カッコいい!」「小代かわいい!」と思った方は外さないと思いますので、是非!

カバー裏にもおまけがありますので、お見逃しなきよう(作者のしの先生の猫愛が本の端々から感じられます)。

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