「青春」が嫌いな、ひねくれ者のあなたにピッタリの漫画『プラスチック解体高校』

佐伯 英毅2016年06月18日 印刷向け表示
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 あなたは、どんな高校生活を過ごしましたか?
「マジ楽しすぎた、戻れるなら戻りたい〜!」
と曇りなく即答できる方には、
残念ながら今回の漫画は、オススメしない。

周囲の空気に馴染めなかった。
シカトされた。いじめられた。
部活で全然活躍できなかった。
本気の片想いが無惨に散った。
何もせずただ退屈に過ごした。

世間一般で「青春」と言われる高校時代の
思い出に影がさしている方には、
絶対に読んで欲しい漫画。
それが日本橋ヨヲコの『プラスチック解体高校』。

まず、最高に羨ましいボーイミーツかと思いきや、見事に裏切られる第1話のキスシーンをどうぞ。

 

  

 

  

 

 

 
 

最高である。

僕の中の「いい女」像は、日本橋ヨヲコが描く、気高く美しい精神と、脆弱さを併せ持った、エロティックな女性キャラだ。

主人公のキスを「才能ない」と言い切った
古屋直視(フルヤナオミ)の魅力は、
清々しい自信と、美しい精神だ。
彼女が、絡んできた不良に、
啖呵を切るシーンもみていただきたい。

 

 

 
 

 

シビれる。
こんな粋で素敵な女の子がいたら一撃で惚れる
そして、一撃で惚れたのが、冒頭1話で
キスされた主人公・蔵田三成である。
この漫画の読者は、フルヤナオミに惚れさせられる。
そして、蔵田三成と一緒に、彼女を追っていくのだ。

三成は幼い頃から、
優秀すぎる兄へのコンプレックスをもっている。
そんな兄に、フルヤナオミは惚れているのだ…!!
しかも、兄とフルヤナオミの関係は
単なる恋愛ではなく、
過去に起きた事件から、
深く固い絆で結ばれている。

こんな胸が苦しくなる状況、どうだろうか。
あなたの心の奥の青く酸っぱい部分が、
刺激されてくるのではないだろうか。

「絶対ムリ」「自分には関係ない」
「自分じゃ何も変えられない」
と思って、何かを諦めたことがある人は、
この漫画に勇気をもらうはずだ。

三成は、彼女を追うことを諦めない。

 

 

 

 諦めの悪い三成のように、
「どうでもよくないこと」が見つかってから、人生の「青春」は始まるのかもしれない。

最後に、この漫画の冒頭にある一節を引用する。

どんなに汚れても平気。
君達は「水」でできている。

 

泥水になろうが、何に染まろうが、
ろ過すれば透明。水は水のままでいるよ。

 

君の意志ひとつで君の世界はどうにでもなる。
ただ、そのことに気がついていれば、

君の人生は君が思っている以上に、素晴らしい。

これは、そのことに気づくまでの、

ある高校生達の、お話。

新装版 プラスチック解体高校(1) (KCデラックス イブニング)
作者:日本橋 ヨヲコ
出版社:講談社
発売日:2014-06-23
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  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

新装版 プラスチック解体高校(2)<完> (KCデラックス イブニング)
作者:日本橋 ヨヲコ
出版社:講談社
発売日:2014-06-23
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