圧倒的な目標を持つと人は変わる。くすぶっている社会人が絶対読んだほうがいい名作マラソン&スポ根漫画『ハイアーグラウンド』

樋田 顕2016年08月21日 印刷向け表示
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ハイアーグラウンド 1 (ニチブンコミックス)
作者:小幡 フミオ
出版社:日本文芸社
発売日:2008-12-19
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リオ・オリンピックで日本選手団のメダルラッシュが続いていますね!
毎日各種目でメダル獲得のニュースが流れてきていて毎日その熱気に心が踊らされてます。
メダル数も金メダルの数はロンドン五輪の7個を超えて12個となるなど、過去最高の獲得総数となりそうです!!!(興奮)

この日本選手団躍進の立役者は、体操・競泳・柔道の三競技でしょうか。この三競技は日本のお家芸として数多くのメダルを獲得してきました。
そして
大会日程も後半に入り、五輪の目玉の一つである陸上競技が始まりました。しかしながら、こと陸上競技に関しては日本勢はなかなか振るわないのが現実です。
日本が近代五輪に参加してから陸上競技で獲得したメダルは僅かに23個らしいです。

そんな中、昨日は男子400mリレーでアジア新記録を打ち出し、見事銀メダルを獲得していましたね。個人ではなかなか他国の選手に敵わないですが”チーム・団体”で勝つ、というのが日本らしいというかなんというか、素晴らしいですね…!

決して陸上強国とは言えない日本ですが、マラソンや長距離のトラック競技などでは奮闘を見せています。
そうした日の丸陸上戦士たちを育て上げる土壌となっているものといえば、やはり「駅伝」でしょう。
・・・ちょっと季節外れなんですが、紹介せずにはいられなくて。
よろしくお願いします。

 

駅伝と言えば、箱根駅伝、出雲駅伝、全日本大学駅伝などが三大駅伝として国民に親しまれています。駅伝では様々なドラマが生まれ、毎年多くのファンを楽しませていることはよく知られているでしょう。

そんな「駅伝」をテーマにした漫画作品も数多く描かれています。
塀内夏子先生の『ROAD〜輝ける道〜』や三浦しをん先生の『風が強く吹いている』などを思い浮かべる人は多いでしょう。今回は数多ある駅伝漫画の中でも、特にパワーを感じさせる作品をご紹介したいと思います。

 

小幡フミオ先生の「HIGHER GROUND(ハイアーグラウンド)」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


このいかにも底辺丸出しの小汚いおっさん。彼こそがこの物語の主人公である小田切竜生です。
無精ひげだらけの顔、小汚い服装、伸び放題の髪の毛…これが本当に物語の主人公なのでしょうか?浮浪者同然の格好で繁華街を彷徨い、看板もちのバイトをする姿はまさに社会の底辺(ごめんなさい)。とてもではありませんが華々しい駅伝物語の主人公には相応しくありません。

しかし、彼には駅伝と深く関わった過去がありますす。

かつて名門・飛龍院学院のランナーだった彼は、駅伝の花といわれる2区で区間新記録を叩き出し、更には11人抜きという途方もない大記録を打ち立てたことがあるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな偉大なランナーがどうしてここまで落ちぶれてしまったのか。
実は、彼は無念の故障により失意のまま駅伝界を去らざるを得なかったのでした。
それ以来、彼の人生は坂を転がり落ちるように急転直下し、今日にいたるのでした。
卓球の福原愛選手が試合後のブログで「人生をかけて、卓球をしています」と綴っていましたが、選手にとっては人生そのものだったマラソンが走れなくなるというのは筆舌に尽くしがたい程の絶望でしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、落ちぶれてしまったのは小田切だけではありません。
彼の母校である飛龍院学院もまた少子化の流れの中で経営に苦しんでいました。

伝統ある駅伝部も今や看板のみの存在となり、部員数も僅か一名、このままでは廃止もやむなしという状態です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
そんな時、学院に新たな経営者が就任します。彼女は大学の経営建て直しの秘策として、駅伝部の復活を目指すことを決定します。この飛龍院学院の復活を目指す動きが、小田切を再び駅伝の世界へと誘うことになるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

年俸1000万円、成功報酬5000万円という破格のオファーに釣られた小田切は3年で飛龍院学院を、今度は監督として箱根の舞台へと導くことを約束します。
まさに土壇場、男の人生の全てをかけた最後の大勝負が始まるのでした。

とは言え、飛龍院学院に集まる部員はとても箱根を目指せる才能があるとは言えない選手ばかり。
選手はヘタレに問題児、おまけに監督はチンピラ同然…まさに言葉を超選ばずに言えば「クズの集団」です。箱根へ行きたいと思う学生はごまんとり、その切符を掴むために日夜努力を続ける強豪大学が存在します。現実であればとても3年で箱根への切符を掴むことは不可能でしょう。
しかし、これは創作物語です。これだけ酷ければ、むしろジャイアントキリング、一発大逆転の条件が揃っていると言えるでしょう。
読む者は、落ちぶれ集団が巻き起こすジャイキリの虜になってしまうことは間違いありません。

決して華々しい舞台には立てない、あるいは戻ることはできないであろう土俵際の人間たち。
そんな彼らが「箱根」という高みを目指して一発逆転の奇跡を起こそうとする。
それが『ハイアーグラウンド』なのです。


リオオリンピック見てスポーツに興味を持った人、あるいは心躍る勝負の世界に憧れを抱いた人もいるでしょう。
是非、この『ハイアーグラウンド』を読んでみませんか! 

▼試し読み
viewer.coroco3.com/viewer/630

小幡フミオ先生の次作『シマウマ』も注目です!

ハイアーグラウンド 1 (ニチブンコミックス)
作者:小幡 フミオ
出版社:日本文芸社
発売日:2008-12-19
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