コンビニをやめるとお金が貯まる…!? 
日常に隠された真実を教えてくれる名著
『やめてみた。 本当に必要なものが見えてくる暮らし方・考え方』
わたなべぽん

杉田 千種2016年09月02日 印刷向け表示
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本書は『スリム美人の生活習慣を真似したら 1年間で30キロ痩せました』で一斉を風靡したコミックエッセイの名手・わたなべぽんさんの最新作。

 

当たり前にやっている習慣を1つずつ見直し、「やめてみる」ことで、生活の質を向上させ、精神的な豊かさを獲得していく、という内容だ。

 

あなたはコンビニに1か月でいくら使っていますか?

コンビニでどれくらい買い物しているか、正確に把握できているという人は一体どれくらいいるだろう。かく言う私はもちろんしていない。

 

「お店別にレシートを重ねるだけで、ムダ遣いが見えてきます」という

ファイナンシャルプランナーの先生からのアドバイスをもとに、

1ヶ月間のレシートを整理したわたなべさん。

 

結果、彼女は衝撃の真実に直面する。コンビニのレシートがもっとも高く積みあがったのだ。さらに詳細にみていくと、「忘れ物して仕方なく買ったもの」とそのついでに「なんとなく買っちゃったもの」があることが判明。

わたなべぽん「やめてみた 本当に必要なものが見えてくる暮らし方」より

 

ここで、わたなべさんは一大決心をする。

 

それは、

<コンビニに駆け込まなくていいように、忘れ物しない>というもの。

わたなべさんは何かしらの予定のある日、前日に、しっかりと用意をするようになった。

 

こうして文字に起こすと当たり前すぎるように感じる決心だ。

けれどこの変化は、結果としてつぎつぎにわたなべさんの生活を豊かにしていく。

 

行き当たりばったりに調達する筆記具や、そのついでに買うお菓子などの

ムダ遣いをなくすことはもちろん、

家やカバンの中の在庫をまめにチェックすることで、

コンビニで買っていたコーヒー豆を商店街の自家焙煎の店で買えるようになり、

トイレットペーパーの在庫がないという悲劇(!)にも見舞われなくなったという。

 

便利すぎるゆえに陥ってしまうこと

 

総括して、わたなべさんは驚くべき変化に触れている。

コンビニでのムダ遣いをやめたことで、結果として「日常生活でバタバタ慌てなくなった」というのだ。

 

いつ、日本のどこでも、同じ品ぞろえで開いているコンビニの存在がありがたいことは言うまでもない。コンビニはもはや、インフラといってもよいほど、日本人の生活を豊かにしてくれた。

 

一方で、いつでもどこでも、という便利さが、かえってあわただしい生活の種になりうるという現実。便利な世の中で少し立ち止まると、すぐに獲得できる豊かさが見えてくる、ということを、わたなべさんは身をもって示してくださっている。

 

このほか、「一杯目のビール」、「炊飯器」、「もやもや人間関係」など、これまでの<やめる>系の本と一線を画した構成も魅力的。

そして、習慣を断ち切ることではなく、「充実した生活」が目的となっていることが、なんとも親しみやすく、また心地よい。

 

ミニマリスト本が苦手な人にもぜひおすすめしたい一冊だ。

 

 
スリム美人の生活習慣を真似したら 1年間で30キロ痩せました (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
作者:わたなべぽん
出版社:KADOKAWA/メディアファクトリー
発売日:2013-01-29
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