体を重ねても、拭えない記憶。狂気が少年たちを追い詰める「骨が腐るまで」が最高に面白い 骨は腐らず、罪は朽ちず

船越2016年11月04日 印刷向け表示
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凄い漫画が出た。 

初めて読んだ時、心からそう思った。

主人公・信太郎はどこにでもいるような高校生に見える。
しかし彼と、4人の友人たちは、ある共通の秘密を抱えていた。
それは、決して人には言えない秘密で、彼らはずっとそれを隠し続けてきた。



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 そう、彼らは人を殺していたのだ。
可愛らしい少女が髑髏を抱いている表紙から、ある程度察していたが、まさかここまで生々しいとは。

この死体は、とある人物の親だ。
彼らは、当時虐待を受けていたある人物を守るために、その父親を殺害したのだった。

それは、今も彼らの心の中に影を落としている。
人を殺した感触を、彼らは忘れられずにいるのだ。
これは、彼らがそれを乗り越える物語……そんな風に思っていた。
しかし、この物語はその程度では罪を許してくれないのだ。
 

ある日、彼らが隠した罪が、暴かれることとなる。
隠した遺体が消えたのだ。
そして、残されていた携帯電話の着信を取ったその時から、地獄が始まるのだ。

死体を奪った犯人から漂う、狂気。
それでも、5人は要求を飲まざるを得ない。
しかし、その要求も、想像を遥かに超えた狂気に満ちたものだった。
指定された部屋にあったものは、生々しい死体。
犯人はそれを、5人で解体しろと要求してきて……
 

彼らは人を殺したことがある。
それは決して正しいことではないだろう。ただ、ある種の覚悟を彼らは持っていた。
大切なものを、守りたかった。
 

だが、今回は違う。
誰かが殺したい遺体を、解体する。そこに信念などは存在しない。
それでも、彼らは従わなければならない。
自分たちの罪を、白日の下に晒すことなど、できないのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 狂気が、満ちていくのが分かる。
まともな感性では、生き残れない地獄。
壊れそうになる心を、何とか繋ぎ止めているのが、痛々しいほどに伝わってくる。

 

忘れたい。
だけど、罪は消えてくれない。残酷なくらい、生々しくその感触は残っている。

忘れたい。
死体を解体にした時の、あの

骨をノコギリで切断した音を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 体を重ねて、忘れられればよかったのかも知れない。
しかし、知っているのだ。
5年前に人を殺した時、体を重ねてもその記憶が拭えないことを。

 

……いやあ、もうね、無我夢中で読んでしまった。
何なんだこの漫画は、面白すぎる!

エログロというよりはもう少しソフトだが、それでも刺激的なシーンが非常多い。
彼らの秘密を暴いた人物は誰か。
また、彼ら5人の関係は一体どうなっていくのか。

 

気になるシーンしかない。
マンガボックス、最高に面白い作品を出してきたな。
今後が、非常に楽しみな漫画だ。
激しくおすすめしたい。

骨が腐るまで(1) (講談社コミックス)
作者:内海 八重
出版社:講談社
発売日:2016-10-07
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