『花井沢町公民館便り』の脱出方法を真剣に考えました

KOTONO2016年11月27日 印刷向け表示
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花井沢町公民館便り(1) (アフタヌーンKC)
作者:ヤマシタ トモコ
出版社:講談社
発売日:2015-03-23
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舞台となるのは、 刑務所などで使われる予定だった隔離シェルターの開発事故により、
外界から町が隔離されてしまった花井沢町
生命反応があるものを通さない透明な膜のようなものに覆われ、
生き物は全て出ることも入ることもできなくなった。

事故に伴い開発チームも解散し、実質捨てられた町となった。

事故が起きてから間もない頃と、何十年も後の話が
それぞれの人物の人生をかいつまむ形で描かれている。

隔離された中で、人はどのように生きるのか。
焼きたてのパンを食べたことがない少女がパン屋の跡地を利用してパン作りを試みる話や、
美人のなんかエロいお姉さんの家に毎日人が入っては2時間程度すると出てきて
出てきた人たちがつやつやしている実態を調査する大学生くらいの男の子たちの話などの
ヤマシタトモコさんの描くコミカルさと、
この町にただ一人となってしまった女性の心境をまっすぐに描く
芯をつくストーリーの緩急がとてもいい。

ぜひ手に取って読んでいただきたい作品である。

今回は作品の紹介はこの辺にして、漫画の肝である隔離シェルターについて
私は一つ仮説をたてた。

仮死状態なら町を出られないだろうか?

よく海外ドラマなどのトリックで見かけるのだが、
どうやら人間はうまくやると仮死状態にした後、蘇生することができるらしい。

仮死状態とは?

呼吸や心拍の一方または両方を停止し、意識もなく、外見上死んだかのように見えるが、
自然にまたは適切な処置により蘇生する余地のある状態。

作中にもシェルターの通過基準について

(『花井沢町公民館便り』2巻より)

と描かれている。
どうやら菌などは通過できることから、心臓か脳波の動きによって決まるらしい。

最終巻のおまけ漫画の中で、仮死状態にする案が最後に持ち上がっていたが
人道的ではないとか、花井沢町に手術できる人がいないなどの理由から却下されたようだった。
しかし今回わたしはあくまで可能性について話したいと思う。

私が調べたところによると、24時間以内に火葬してはならないという法律があるらしい。
実際に死亡と判断された後蘇生した例もあるらしく、紫色の死斑が出るまでは
確実に死亡したとは言えないようだ。

仮死状態からの蘇生事態は可能なようだが、ここで気になるのは後遺症である。
つまり脳死してしまうのではということ。
人は心肺停止から15分程度で脳死してしまうらしい。酸素が脳に伝わらないためである。

しかし2014年の発表でアメリカでは、銃やナイフなどで致命傷をおって死亡した患者を
生き返らせることが理論上可能になるという。
この研究では死亡まもなくの患者のみ有効で、一度血液を取り出し
10度程度の生理食塩水を血管に流し込み、体全体の体温をさげ仮死状態をつくりだし、
傷口等の処置を終えた後、血液をもどし蘇生するというもの。

なぜ体温を下げるのかというと、体が生命維持をはかるとき
細胞や脳に酸素が必要となり、それを運ぶ血液を作る心臓が止まると死亡する。
細胞の活動を抑えられる10度に体を緊急保存(冷凍保存)することで、
体の機能を一時的に停止し、傷口の処置などに専念できるというものだ。
約1時間仮死状態を保った後でも変わりなく息を吹き返すとされている。
現段階では豚での実験が成功しており、目立った後遺症もないという。

人道的ではないとしてこちらも人間での実験はまだ行われていないようだが、
すでに準備は整っているとのことでいよいよ神の領域に達しようとしているのがわかる。

今回調べてみて知ったのは、仮死状態というのはあくまで外見から判断するものであり、
実際には脈をはかっても弱すぎて外から見ると死んでいるように見えるだとか、
心臓を止めても細胞は生きていることなど、やはり蘇生できるだけの要因がそこにはあるということがわかった。

花井沢町に出現したシェルターを通過するにはやはりアメリカの技術を使うか、
ブラックジャックが遠隔で手術し何らかの方法を編み出すかしかないようだ(笑)

全3巻、閉鎖された町の行く末をどうか見届けてほしい。

花井沢町公民館便り(2) (アフタヌーンKC)
作者:ヤマシタ トモコ
出版社:講談社
発売日:2016-01-22
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  • e-hon
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花井沢町公民館便り(3)<完> (アフタヌーンKC)
作者:ヤマシタ トモコ
出版社:講談社
発売日:2016-09-23
  • Amazon
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