セックスを仕事としてこなせることが、『王女の条件』!?ある王国を舞台にやんごとなき姫君たちのリアルを描く意欲作。

杉田 千種2016年12月26日 印刷向け表示
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王女の条件 2 (花とゆめCOMICS)
作者:磯谷友紀
出版社:白泉社
発売日:2016-12-05
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和製ゲーム・オブ・スローンズ!? 中毒性の強い王国ロマン!

 
ある王国の女王が崩御した。後継者候補は2人の姫君。この国では、王座は女が継ぐことが決められていたのだーー。
 
『王女の条件』(1) 磯谷友紀/白泉社   
 
可愛らしい絵柄とは裏腹に、描かれているのは見事な権力闘争だ。奔放な妹と、不器用な姉。そして、姫の出産する女児の父親の座を狙う男たち。さらには、周辺国の王の落とし胤までも加わり、それぞれの思惑が絡まり合っていくさまは、アメリカの超人気ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』にも負けず劣らず刺激的。
 
主人公が王子ではなく、姫であるという設定がまた素晴らしい。 一晩で子供を仕込める(失礼!)王子に対して、姫は子供を産むのに一年はかかる。それだけ少なく、貴重なチャンスだからこその緊迫感は、物語を一層引き締めている。
 

セックスは王座を継ぐ物にとって、「仕事」にすぎない。

そして最も興味深いポイントは、古いしきたりの一国において、後継ぎ候補にとってのセックスがいかに味気ないものかということ。それはもはや重大な義務であり、幸せな恋愛や、愉しみとは程遠い初めは純粋な恋心らしきものを抱いていたはずの年頃の姫が、男たちの自分勝手な思惑に翻弄されていくさまは、残酷そのもの。
 
『王女の条件』(1) 磯谷友紀/白泉社   
 
権力を手にするために、自らの性を武器にする男たち。かれらの欲望の渦の中で、女児を産み、王女の座につくのはどちらの姫なのか。そしてその混沌の末に、彼女らは真実の愛を手にすることができるのか。
 
残酷さが癖になる上質なファンタジー作品。もうこれからどんどん面白くなる予感しかしないので、まだ巻数の浅い今のうちに読み始めることをお勧めします!!
 
王女の条件 1 (花とゆめCOMICS)
作者:磯谷友紀
出版社:白泉社
発売日:2015-11-05
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