聴こえない人がみんな手話を使うとは限らない!『ひだまりが聴こえる』

KOTONO2017年01月20日 印刷向け表示
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KOTONOです。新年1発目です。今年もよろしくお願いします!!

早いもので1月も後半に差し掛かっていますね。
年が明けると「今年こそは○○するぞー!」とかって目標たてたりするのに
1週間もすると結局いつも通りの自分になってしまってそのまま年末に…
学生の頃からぐーたらな私は救いようがないです笑

でものんびりマイペースな私はストレスとか全然感じないし、
仕事も好きなことできているし、何より運が強い(と自分では思っている)ので、
そこそこ自分の人生気に入ってます!

そもそも五体満足で生まれてきたことに感謝!って言いますよね。
わかってはいても五体満足が当たり前の世界で生きている私たちにとって
そこに感謝するってどこか現実味がないですよね。
24時間テレビとかで障害を抱えている人たちのVTRを見て
たくましいなとか思ったりもしますけど、結局みんなそれが自分に起こっていないことだから
本当のところまでは誰にも伝わってないと思います。

ひだまりが聴こえる (Canna Comics)
作者:文乃 ゆき
出版社:プランタン出版
発売日:2014-10-27
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 航平は中3の時突発性難聴にかかりました。全く聞こえないわけではありませんが、
それでも聴こえる人たちのために作られた社会で生活するのは苦労があります。

ゆっくりしゃべってくれれば唇を読み取って会話することも可能なのに
ちょっと聴き返したりすると「あーたいした話じゃないからきにしないで!」と
あしらわれることに疎外感を感じました。
私たちの会話でもよくありますよね。「え?なにが?」って聴いたりすると
「あーもう説明すんのめんどうだからもういいや」とか、
「たいした話じゃないから忘れてー」とか、
相手は悪気なくても何話してたんだろうって気になります。

でも私たちは聞こえるから、まぁ途中から話に入った自分も悪かったしなとか
ホントにたいした話じゃなかったんだろうなと思うのが普通です。
しかし聴こえない航平からすると、今まで聴こえていた自分を知っているからこそ
自分が聴こえないから仲間にいれてもらえないんだ
面倒くさいやつだと思われてるんだとどんどん悪い方に考え殻に閉じこもっていきます。

耳が不自由だと手話で会話するのが当たり前だと思っていました。
しかし航平は手話を習ったことがありません。
唇を読む方が簡単だし、全く聞こえないわけではなかったので。
もし私が手話ができたとしたら、なにも気にせず、なんなら得意げに
航平に手話で話しかけたかもしれません。
私は手話ができるよ!あなたと対等に会話ができるよと言わんばかりに。

耳が不自由だというとひとくくりにされるのに
なにか困ったことがあってもより重度の難聴の人が優先ですと言われる。
少しは聞こえるというと大したことないじゃんなんて心無いことまで言われるし
理解してくれるはずの手話サークルだって、
あなたよりもっと聞こえなくて困ってる人いるんだから少しは自分で努力しなさい
なんて言われたりもすると作中にありました。

その人の苦しみなんてその人にしかわからないのになんで勝手に決めつけるんだ!
そういう叫びが彼らの中にはあって、でもそれを叫んだところでどうにもならないことは
知っているので結局は殻にこもっているのが楽という結論にたどり着きました。

しかし太一は違います。
貧乏でいつも腹を空かせている太一と大学でひょんなことから出会い
ノートを描いてもらう代わりにお弁当を作ってくることになった航平。

太一はとてもまっすぐな男で、陰口とか曲がったことが大嫌い。
「あいつ耳が聞こえないとか不幸自慢かよ」っと言い放った先輩に対して
飛び掛かり喧嘩になったことも。
「どうせ聞こえないし太一もそこまでしなくていいのに」
と言う航平に対し太一は怒ります、

「聴こえないからって何言っても良いわけじゃない!聴こえないのはお前のせいじゃないだろ!」

その一言が航平にとってどんなに嬉しかったか。

友情を育みながらもお互いを思っての気遣いが空回りするのがなんとももどかしい!
聴こえている同士でもコミュにケーションとれなくていろいろなトラブルが起きるのに…

お互い出会ったことにより
徐々に自分を認めてあげられるようになる航平と
ただ闇雲に今だけを生きていた太一が
ちょっとずつ自分の道をまっすぐに歩き始めるストーリーです。

まさに、思いは言葉にしなきゃ伝わらない!
切なくたくましい青春ストーリー。
BLなんて簡単な言葉じゃ終わらせません!
ぜひ読んでみてください。

ひだまりが聴こえる-幸福論- (Canna Comics)
作者:文乃 ゆき
出版社:プランタン出版
発売日:2016-05-28
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