ゲームの開発費は10億円。ビールの原価は70円。コンドームは3円。お金って面白い!『インベスターZ』

松山 洋2017年05月25日 印刷向け表示
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1本のゲームソフトを開発するのに必要なお金・いわゆる開発費っていくらだと思います?

およそ10億円です。

いや、モノによりますよ?

もちろん3000万円くらいで開発する3DSのタイトルもあるし。

1億円くらいで開発しているVitaのタイトルもあるし。

PS4でも3億円から5億円くらいで開発されているものもあります。

けど、日本で開発を行って世界で50万本から100万本の売り上げを作ろうとすると
それなりに大作タイトルってことになります。

そうなると世界中から注目されて、同時にその期待にも応えなきゃなりません。

私が知る限り日本で開発されている(みんなが知ってる大型IP)タイトルの多くは
やはり10億円以上の開発費を投入しています。

モノによっては15億円・20億円・30億円もしくはそれ以上のタイトルだって存在します。

“高いなー!!”って思います?

私もそう思います。

 

けど、不思議ですよね。

皆さんがゲームソフトを購入する際、全国の家電量販店やゲームショップで買うときって
だいたい5,800円くらいから7,800円くらいの値段ですよね?

ある程度の値幅はあれどだいたいがその価格帯で売られています。

開発費=原価

という風に考えると。

3000万円で作られた商品も10億円で作られた商品もほぼ同じような値段で
売られていることになります。

なんか変じゃないですか?

不思議ですね。


似たようなことは他の分野でもありますね。

例えば映画。

製作費2億円の邦画も、製作費100億円のハリウッド映画も、映画館で
観るときにはみんな(大人)1,800円です。

同じ値段を払って観るのに原価(=製作費)が全然違う。


漫画の世界はもっと不思議。

漫画の単行本はだいたい1冊500円前後で売られています。

それぞれの漫画作品にかかる製造原価は漫画家さんにもよりますが。

何人ものアシスタントを雇って仕上げる漫画原稿もあれば、専業主婦の方が日中ひとりで
描いている作品
だってあります。

あえて極端に表現しますが。

1作品(1話)描くのに20万円から30万円かけて描いている漫画家もいれば、
ほぼ無料(0円)で描いている漫画家もいるってことです。

(労務費を除外しているからあえて0円という表現をしているだけで厳密にはお金はかかって
いるんですよ。今回の主旨を伝えやすくするための表現なので関係者の皆様怒らないでくださいね)


しかも、漫画の世界は特に。

絵が上手い=売れる作品

とはならない。


“この人の絵は上手いなー!”って思う作品でも売れてない漫画はいっぱいある。

逆にどう見ても“下手だなー、この絵。俺が描いた方が上手いよ?”って感じるような
作品でもめちゃくちゃ売れている漫画もあります。


結局、“面白い漫画が売れる”ってことなんですね。

製造原価にいくらかかったかは読者には関係ない。

 


エンターテインメントの世界じゃなくても。

マクドナルドのポテトの原価=14円

缶ビールの原価=70円

コンタクトレンズの原価=30円

コンドームの原価=3円

それぞれの分野ではだいたいの原価はこんな感じ。
(もちろん時期やメーカーによって差はあります)


けど、こうして見ると面白くないですか?

値段って。

私は職業としてゲームクリエイターをやっていますので、20年以上前にエンターテインメント
業界に足を踏み入れた時に前述のゲームソフトの値段を知りました。

映画産業や漫画業界のモノの値段だって知識があります。

それは仕事を通して知る機会や学ぶきっかけがあったんですね。


けど、そんなエンタメ業界でお仕事をしていない人にとってはいかがですか?

モノの値段や原価を聞いて

“へ~”って思いませんでした?


そうなんです。

みんなの関心事である“お金”って面白いんですよ。

 

お金をテーマに見事なエンターテインメント作品に仕上げた漫画がこちらです。

『インベスターZ』(三田紀房)

インベスターZ(1) (モーニング KC)
作者:三田 紀房
出版社:講談社
発売日:2013-09-20
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

 

あらすじだけ読んじゃうと

【中学生が学校の秘密の部活『投資部』で3000億の資産の中から
様々な方法で投資をしてお金を増やしていく話】

となっちゃうので

“あー、投資の漫画かー……”

って思われてしまうかもしれませんが。

それは大間違い。


“喫茶店のコーヒーの値段”から“飛行機はそもそもなぜ飛ぶのか科学的にはわからない”

というショッキングな話や“そもそもお金っていつの時代に誰が作ったの?”という話題まで。


出てくるエピソードや展開からずっと目が離せない内容ばかりなのです。

 

 

 


 

 


 

 

お金って面白いなあ。

そしてそれを知ると学校や会社でそのまま勉強や仕事の役に立つ。

本当にいいこと尽くし!!

現代社会を生きる全ての方へオススメですよ。


20年前(起業前)に読みたかったなあ、『インベスターZ』。 

 

 

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