VR世界での男女の「えすえっくす」とは?『S〔エス〕-君と、彼女と、運命と』

マンガサロン『トリガー』2017年06月16日 印刷向け表示
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
S〔エス〕-君と、彼女と、運命と
作者:南部ゼロイチ
出版社:TOブックス
発売日:2017-05-01
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

「生身の身体を持つ不器用な僕たちは電子の身体で恋をする。」

帯に書かれたこのコピーにまずは興味を惹かれました。そして、表紙に描かれたヒロイン・汐里がかわいい(ここ重要)。

『S〔エス〕 ー君と、彼女と、運命と』の舞台は、2045年。近未来の日本で繰り広げられる、近未来の高校生たちの恋愛模様を描いた作品です。

2027年に発売された世界初のインプラント情報端末epo-C。バーチャルリアリティ「S」に人々の意識を潜らせ、その世界で自在に移動し、言語化しにくい概念をヴィジュアルに置換して表現したり、現実では有り得ない理想の恋人を作ったりすることも可能になりました。ビジネスにもエンターテインメントにも無限の可能性のあるS。その中でも、特に若者に人気なのが「SX」と呼ばれる行為。それは、すなわちバーチャルリアリティ空間における性行為です。何という羨まけしからん!

現実でもVRは無限の可能性があり現在進行系で凄まじい進化を遂げていますが、こういった使用方法に関してはもし実現したら未成年保護のための法規制が入る気がします。それとも、現実でのセックスと比べれば妊娠する可能性もゼロであったり、バーチャルリアリティの中で欲望の解消をすることが現実世界での犯罪抑止になっていたりという点を鑑みて容認されているのでしょうか。事実は定かではないですが、ともあれそんなバーチャルリアリティシステムが当たり前に日常に溶け込んでいる時代の物語となっています。

主人公の宙生駆(そらおかける)は、友人たちに恋愛テクニックを説く恋愛エキスパート……に見せかけた哀しき童貞。付き合って2年になる幼馴染の汐里がいるものの、汐里は珍しいくらいにウブで、恋愛話にも疎く、ましてやSXなどもっての他。駆はそれでも意を決してSXを汐里に持ち掛けますが、見事に玉砕してしまいます。

そして、そんな駆の本性を見抜き「チェリー君」と呼ぶのが生徒会長の榊英恵(さかきはなえ)。厳格な家庭で育てられたが故の真面目な性格で、第一印象が最悪だったスケベでいい加減な駆を糾弾します。そんな英恵ですが、P83の表情など非常に可愛らしく私は本作では完全に花恵派です(決して黒髪ロングストレートでおっぱいが大きいからだけではないです。ええ、断じて)。

清純そうに見えて性に奔放なクラスメイト岬愛奈や、駆の友人たちなどサイドを固める人物たちも個性豊か。賑やかな学園生活が繰り広げられていきます。

しかし、そんなある日に駆の身に異変が発生。汐里は、結論から言うと駆のために駆とSXをすることを求められます。果たして、汐里は駆のためにSXすることができるのか。煩悶する汐里の表情を見ているだけでも楽しめます。女の子の赤面している姿が好きな赤面教徒の方は、赤面する汐里で埋め尽くされた本巻最後のエピソードにサムズアップ間違い無しです。ファビュラスなかわいさです。

近未来のガジェットがもたらすSF感と、かわいさとエロさが程良い具合に溶け合ったラブコメで、オススメです。私もepo-Cが欲しい! 単にかわいい女の子を出すだけではなく、過去のストーリーを散りばめて補強してくれているのが良い所です。幼い頃の駆と汐里もかわいいんです、これが。

1巻の終わり方が気になり過ぎる所でズルいので、思わずガンマのサイトに飛んで続きを読んでしまうであろうこと請け合いです。ただ、単行本にしかないエピソードの汐里がまたかわいすぎて犯罪的なので、ぜひまずは単行本で触れることを推奨します。2巻以降のオマケも楽しみです。

 

文章:マンガサロントリガー『』兎来栄寿

記事へのコメント コメントする »

会員登録いただくと、記事へのコメントを投稿できます。
Twitter、Facebookにも同時に投稿できます。

※ 2014年3月26日以前にHONZ会員へご登録いただいた方も、パスワード登録などがお済みでない方は会員登録(再登録)をお願いします。

コメントの投稿

コメントの書き込みは、会員登録ログインをされてからご利用ください。

» ユーザー名を途中で変更された方へ
 変更後のユーザー名を反映させたい場合は、再度、ログインをお願いします。

ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊
作者:
出版社:中央公論新社
発売日:2014-10-24
  • Amazon
  • Amazon Kindle
  • honto
  • e-hon
  • 紀伊國屋書店
  • HonyzClub

電子版も発売!『ノンフィクションはこれを読め! 2014』

HONZ会員登録はこちら

人気記事