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HONZの「今週はこれを読め!」

こんにちは。栗下直也です。本を人に贈るのは難しいといわれていますね。私も躊躇してしまう一人です。先日、貰う立場になり、改めて実感しました。

写真からわかるように古い本です(本来は、上記に写真を挿入したのですが、テスト配信で表示されません。慣れないことはするなということでしょう。和綴の本を2冊ご想像下さい)。タイトルが見にくいかもしれませんが、左から『変態蒐癖志』(1928)、『変態崇拝史』(1926)と書いてあります。古書研究家として知られる斎藤昌三氏の著作です。

喜べばよいのか悲しべばよいのか。友人からのプレゼントでしたら素直に喜ぶのですが、贈ってくれたのが妻。奇しくも父の日の前日にヘンタイ本。同じものを貰ったとしても、誰からどのような形で貰うかで贈り物の持つ意味は異なりますね。子供(3歳)も私の困惑を見抜いたのか、「おとーさん、ヘンタイ」と叫び出す始末。めずらしく激怒してしまいました。ええ、私は変態ではありませんから。変態が好きなだけです。事実を正確に教えなければなりません。

さて、今週はHONZ初となる動画インタビューを公開。面白い試みが始まりました。メルマガ先行公開の自腹ワンコイン広告はNPO法人による「『若者無業白書』第二弾を出版したい!」。誰もが無縁ではない、考えさせられる内容ですので是非、御一読を。ヘンタイ、ヘンタイ書いている自分が恥ずかしくなった次第です。

それにしても、内藤順、凄まじいです。新編集長になってから、エンジン全開です。メンバーとしても今後の展開に心踊りまくりですが、いつ寝ているのか謎です。ある種の、ヘンタイなのでしょうか。今週もメルマガスタートです。

今週のニュース

「カメリオ」への記事配信がスタートしました

本日6月18日より、「カメリオ」(白ヤギコーポレーション株式会社)へのコンテンツ配信をスタートしました。「テーマ」と「メディア」を組み合わせた情報収集が特長の「カメリオ」でも、HONZの記事を楽しんでいただければ幸いです。 more

 内藤 順

最新記事

『耳鼻削ぎの日本史』”やさしさ”から”見せしめ”まで

はたして過去の日本社会において耳鼻削ぎという習俗はどんな場面で行われていたのか。当時の人々がその行為にどんな意味を託していたのか。それを探ることで、日本社会の身体観や刑罰観の来歴をみつめなおそうというのが著者のねらいだ。 more


 麻木 久仁子

『宇宙を創るダークマター』 この世はダークでできている

本書はダークマターの専門家であるミシガン大学教授の著者キャサリン・フリースが、科学者達がこの100年間どのように競い合いながら宇宙の謎に迫ってきたか、そして世界の姿はどれだけ明らかになっているのかを解説する。著者が「21世紀は宇宙論の黄金時… more


 村上 浩

『黒い迷宮 ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実』著者インタビュー(動画)
暴力的な情景の中に、愛を見出すことができるか

2000年7月 元英国航空の客室乗務員が失踪し、7ヶ月後に神奈川県三浦市の海岸近くにある洞窟において、バラバラ遺体で発見された。後に「ルーシー・ブラックマン事件」と呼ばれるこの事件は、複雑きわまりない登場人物、人間関係、社会制度などによって… more


 内藤 順

イジったら負け!? 力の入れどころを間違えた、空想上の道具たち『パラレルワールド御土産帳』

ウソのようなホントの話が好物なのだが、本書はその逆。つまりホントのようなウソの話。それゆえ厳密にノンフィクションなのかと問われると苦しいところだが、そこはドンマイ!紹介されているのは、日用品やビジネスツールといった道具の数々。だがこれら全て… more


 内藤 順

『世論調査とは何だろうか』バイアスがいっぱい

世論調査で得られる回答には具体的にどんな偏りが生まれ、どんな操作が加えられやすいのか。どういった質問が回答者を誘導しやすいのか。調査する側はどんなことを考えながら調べ、データを扱っているのか。などなど、世論調査を読み解く時のポイントが、「週… more


 峰尾 健一

『奴隷のしつけ方』奴隷を中州に捨てるべからず

『奴隷のしつけ方』と衝撃的なタイトルだ。著者はマルクス・シドニウス・ファルクスとある。古典のようだ。手に取り、パラパラとページをめくると違和感を覚える。マルクス・シドニウス・ファルクスとは何者なのか。記憶の糸を手繰る。しかし、思い出せない。… more


 鰐部 祥平

『第二次世界大戦1939-45(上)』by 出口 治明

本の帯に尊敬する半藤一利さんが次のように書かれていた。「東西の戦史の全容を網羅した決定版であり、正しい『歴史認識』のための必読書である」と。敗戦後70年の節目の年、これはもう読むしかないではないか。 more


 出口 治明

『ホワット・イフ? 野球のボールを光速で投げたらどうなるか』

「すべての人間が一カ所に集まってジャンプしたらどうなるか?」など、ふと気になっても、「いや、そんなことはありえない」と、うっちゃってしまうような疑問や、「周期表を現物の元素で作ったらどうなるか?」など、突拍子もない疑問に、科学と数学と、シン… more


 早川書房

『人工知能 人類最悪にして最後の発明』

2014年末に『タイム』誌は、AIによる人類滅亡を論じる重要な識者5人を選んだ。ホーキングやマスクと並んでそこに挙げられたのが、本書の著者ジェイムズ・バラットである。バラットもけっして、単なる思いつきや妄想からAIに危険性を感じ取ったのでは… more


 ダイヤモンド社書籍オンライン

ついに、ドラマ化!『ローマ法王に米を食べさせた男』

7月19日からTBS系列で放映される日曜劇場『ナポレオンの村』の原案となった作品です。かつてフランス皇帝ナポレオンは「余の辞書に不可能の文字はない」と豪語しましたが、本書の著者・石川県羽咋市の職員・高野誠鮮さんは、「可能性の無視は、最大の悪… more


 版元の編集者の皆様

今週のいただきもの(6月第3週)

6/22は夏至ですね。一年でいちばん日が長くなる日です。昼の時間は夏至が最も長いのに7月、8月の方が気温が高くなるのを不思議に思ったことはありませんか? more


 仲尾 夏樹

PRえ!?あなたまだ青汁ですか?

青汁は、野菜不足を補うだけですが、ユーグレナには魚の持つDHAやEPAも。
59種類の栄養で、野菜・肉・魚の持つ栄養をバランスよく補います。
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『若者無業白書』第二弾を出版したい! NPO法人の自腹ワンコイン広告

認定NPO法人 育て上げネット 理事長の工藤 啓と申します。働きたくても働けない若者の支援活動をしており、昨年は初の共著で『無業社会』という本も出版いたしました。その他、マンガHONZでレビュアーもさせていただいております。

若者は働けないのか、働かないのか

現在、15歳から39歳の若者が約3600万人ほどいますが、16人にひとりが「無業」です。この16人にひとりの若者は「働けない」のか、「働かない」のかという議論のなかで求められていたのが、若年無業者の実態です。子ども・若者白書などで大まかな統計データはあるものの、若年無業者に特化したデータはほとんどありませんでした。

日本で「若者支援」が本格的にスタートしたのは2003年と言われています。まだ歴史が浅く、調査研究も進んでいない領域でありながら、施策・政策が先んじて走り出しました。しかし、施策や政策が生み出されても、それを運用する専門部局不在が痛手となって、スムーズな成果へとつながりづらい課題が現存しています。

育て上げネットは民間活動に加え、政府や行政とも協働して若者支援を行っていますが、産業振興、子ども・青少年、福祉など、若者支援の受け元はバラバラです。働けない若者の存在が社会的なトピックスとなり、支援策が拡充された一方、どのような状況の若者に、誰が何をどうすべきなのか、についてのデータや根拠を提示するひとが誰もいない。エビデンス不在で走り続けて来たのです。

データ不在に切り込んだ「白書」が出発点

無業社会 』は、特に前者の課題にアプローチした書籍です。もともと、2013年秋に支援現場に訪れた2000名を超える若年無業者を類型別に分析した、育て上げネットと立命館大学が共同した『 若年無業者白書-その実態と社会経済構造分析- 』の発刊後、立命館大学の西田亮介先生との共著で「無業社会-働くことができない若者たちの未来-」を出版しました。

無業社会 働くことができない若者たちの未来 (朝日新書)
作者:工藤 啓、西田 亮介
出版社:朝日新聞出版
発売日:2014-06-13

データ分析から見える無業社会を西田亮介先生が、現場の事例や取り組みを私が担当しました。特に、 麻木久仁子さんによる書評 は非常に広く読まれました

本書にはさまざまな意見が寄せられていますが、中規模ながらもデータに裏付けられた若年無業者の実態と、無業の若者のストーリーが並立していることをご評価いただいています。それだけ若者の無業化(働けないのか、働かないのか)は社会的なトピックスでありながらも、その実態の見えづらさに“もやもや”した気持ちを抱えられているひとが存在するのだと思います。

データ・エビデンスへの挑戦を継続させてください!

いま、私たちは上記の「若年無業者白書」出版後にいただいた「期待」と「批判」に応えるべく、新たな白書の制作準備をしています。若年無業者のより詳細な属性分析、それぞれの若者が抱える「課題」や「困難」の質を明らかにすること。そして、支援現場における意図と実践、アウトカムの可視化などがそれにあたります。

先般の「若年無業者白書」の制作にあたり、複数の研究助成に落選したことを受け、制作のための資金調達を、クラウドファンディングを通じて社会のみなさまにお願いをしました。そして、今回の白書についても、下記サイトにて制作資金の協力をお願いしています。

若年無業者の実態を詳細に分析した第二弾『若年無業者白書』を出版したい!- READY FOR

第二弾「若年無業者白書」を通じて、私たちは政府や行政の交渉テーブルに着き、志と根拠をもって、次代を担う「若者」のための専門部署設置、政策立案や制度設計にエビデンスを生かしていきます。どうか第二弾「若年無業者白書」の制作に力を貸してください。

工藤 啓  認定NPO法人育て上げネット理事長 成城大学中退 Bellevue Community Collage卒業 最新刊「無業社会」など複数著書 金沢工業大学客員教授,東洋大学非常勤講師

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