新潮文庫

新潮文庫

読者の高い知的欲求に充実のラインナップで応える新潮文庫は1914年創刊、来年100年を迎えます。ここでは、新潮文庫の話題作、問題作に収録された巻末解説文などを、選りすぐって転載していきます。新潮文庫のサイトはこちら
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  • 『東大助手物語』

    『東大助手物語』

    新潮文庫 新潮文庫 2017年06月01日

    いたいたしい読み物である。ページをくりながら、私はそこかしこで思う。ああ、もういい。もうわかった。中島さん、自分をさいなむのは、ほどほどにしてくれ、と。だが、そう思いつつ、私は読みすすむ。中島さんの心が、傷つき、すさんでいく。その荒廃を、ど……more

  • 『命のまもりびと 秋田の自殺を半減させた男 』

    『命のまもりびと 秋田の自殺を半減させた男 』

    新潮文庫 新潮文庫 2017年05月30日

    中村智志『命のまもりびと』はとても貴重な記録である。2002年に秋田で命の相談所を立ち上げ、以来独自の活動をつづけている佐藤久男を丹念に追っている。地元の高校を出て県庁、サラリーマンを経て、34歳で独立。ひところは年商10億円をこえたが、景……more

  • 『親鸞「四つの謎」を解く』

    『親鸞「四つの謎」を解く』

    新潮文庫 新潮文庫 2017年04月30日

    親鸞には法然や日蓮と違い、宗派の開祖としての自伝的な書物は少ない。また90歳にも及ぶ長き生涯において、足跡に不明瞭なことも多々ある。それゆえに今日でも文人や知識者たちの研究の対象になっている。謎が多いのだ。そのことを改めて解きほごそうとした……more

  • 『チャップリン自伝 若き日々』

    『チャップリン自伝 若き日々』

    新潮文庫 新潮文庫 2017年04月02日

    じつは、今年はチャップリンの没後40周年にあたる。この機会に、チャップリンの作品の楽しさ、すばらしさ、奥深さに触れてみてはいかがだろうか。そして、そうした作品を生み出したチャップリンの人となりを、本人自ら綴った本書で垣間見ていただけたら幸い……more

  • 『発掘狂騒史 「岩宿」から「神の手」まで』

    『発掘狂騒史 「岩宿」から「神の手」まで』

    新潮文庫 新潮文庫 2017年02月01日

    この書は事実を書き起こしたただの事件物ノンフィクションではない。日本考古学界の流れとあの事件への流れを第二次大戦による国民の貧困を挟んで描く大河歴史書であり、一方で人間が自らでは御しきれない運命の悲喜劇を描き、生そのものを私たちに提示する。……more

  • 『三省堂国語辞典のひみつ 辞書を編む現場から』三省堂国語辞典の行間

    『三省堂国語辞典のひみつ 辞書を編む現場から』三省堂国語辞典の行間

    新潮文庫 新潮文庫 2017年01月29日

    言葉の「正しさ」なるものを求めて、国語辞典をひく人は大勢います。むしろ、学校教育で「正解」と「不正解」を教えられてきた人にとっては、「言葉は生きているから、正解は時代によってかわる」とか言われても混乱しますよね。そうした需要にこたえて、思考……more

  • 『浅草博徒一代 アウトローが見た日本の闇 』この一冊がボブ・ディランの魂を揺さぶった(のかもしれない)

    『浅草博徒一代 アウトローが見た日本の闇 』この一冊がボブ・ディランの魂を揺さぶった(のかもしれない)

    新潮文庫 新潮文庫 2016年12月10日

    ボブ・ディランのノーベル文学賞受賞とともに、ある一冊の文庫が突如脚光を浴びた。浅草一帯に勢力を張った伝説の博徒、伊地知 栄治の生涯を描いた『浅草博徒一代』である。授賞式を間近にひかえた11月、本書はついに緊急復刊。まるで予言めいた一文も記さ……more

  • 『身体巡礼』解剖的なひとのまなざし

    『身体巡礼』解剖的なひとのまなざし

    新潮文庫 新潮文庫 2016年12月03日

    まさに養老節としか言いようがない。長年の経験、特異な感性、人柄、文才といったものの融合である。真似できそうでできない。そのことを私自身が思い知っている。私はかれこれ20年以上も養老先生の著作のファンで、なんとかして語り口を盗めないかと試し続……more

  • 『日本の聖域 ザ・タブー 』

    『日本の聖域 ザ・タブー 』

    新潮文庫 新潮文庫 2016年11月03日

    2016年の夏は、ネタ涸れを感じさせない夏だった。まずは、舛添前東京都知事の政治資金をめぐる問題で、ザル法と言われる政治資金規正法の網をくぐり抜けた舛添氏が、「違法性はないが不適切」という、世論の網に絡めとられて、辞任に追い込まれた。その後……more

  • 『廓のおんな 金沢 名妓一代記』

    『廓のおんな 金沢 名妓一代記』

    新潮文庫 新潮文庫 2016年11月02日

    著者の井上雪さんは、地元・金沢を精緻に描くことで知られた作家だった。本書は金沢の「廓」という装置の中で精一杯がんばって生きた、1892(明治25)年生まれの山口きぬさんの生涯を描いたノンフィクションだ。  廓の脇を流れる浅野川の緩やかな流……more

  • 『組長の娘 ヤクザの家に生まれて』リアルな昭和ヤクザの「証言者」

    『組長の娘 ヤクザの家に生まれて』リアルな昭和ヤクザの「証言者」

    新潮文庫 新潮文庫 2016年11月01日

    あの人は、ヤクザの組長の娘だ――そう言われた場合、読者の皆さんは、どのようなイメージを持たれるだろうか。ヤクザといっても、地域性も組の規模もシノギもさまざまであり、子分が何千人でも、あるいは数人でも、「組長」は「組長」である。だから、その「……more

  • 『本当はひどかった昔の日本 古典文学で知るしたたかな日本人 』

    『本当はひどかった昔の日本 古典文学で知るしたたかな日本人 』

    新潮文庫 新潮文庫 2016年08月31日

    ざっくばらんなひかりナビという雑談の名手の大塚さんは、昔の日本はひどかった、ということを強調したいのではないような気もする。こんなひどいことまで平気で呑み込んで書いている古典のすごさを伝えたいのではないかと思えるのだ。この本を読んでいくうち……more

  • 『ケインズかハイエクか 資本主義を動かした世紀の対決 』

    『ケインズかハイエクか 資本主義を動かした世紀の対決 』

    新潮文庫 新潮文庫 2016年08月04日

    吹いてくる風になびく論者は日本にも多数存在するが、ケインズとハイエクの両者だけは、裏切られようと定点のように立ち位置を変えなかった。それは彼らの経済思想がデータや理屈をいじくる「賢い」だけの学者のとは異なり、人生の深い確信に根ざすものだった……more

  • 『美の世界旅行』

    『美の世界旅行』

    私に限らず、この本を読み終えた読者は、きっといつの間にか自分が岡本太郎の隣を歩きながら、一緒に長い旅をしてきたような心地になるだろう。そして世界各地の、命の躍動を感じさせる芸術に対する太郎の興奮に満ちた言葉が、情熱の込められた絵筆で描かれた……more

  • 『それでも、日本人は「戦争」を選んだ 』

    『それでも、日本人は「戦争」を選んだ 』

    新潮文庫 新潮文庫 2016年06月30日

    加藤陽子さんの『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』は、2010年度の第九回小林秀雄賞の受賞作です。その時に選考委員だった私は、半ば強引にこの作品を推しました。それをしたのは、もちろん、多くの人にこの本を読んでもらいたいと思ったからですが、……more

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ノンフィクションはこれを読め!  2014 - HONZが選んだ100冊
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