おすすめ本レビュー

『海辺の漂着物ハンドブック』

成毛 眞2009年7月6日
海辺の漂着物ハンドブック

作者:浜口 哲一
出版社:文一総合出版
発売日:2009-05-30
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ネット通販で買い物をすると信じられない失敗をすることがある。想像していたものと全く違うものが届いたりすることがあるのだ。『海辺の漂着物ハンドブック』もその1つだ。フルカラーとはいえ変形新書版で、わずか80ページである。

ビーチコーミングをするときに持ち歩きやすいようにとの配慮だろうが、薄すぎる本なのでメインであるはずの貝の種類もごく少ない。海遊びでおきまりのサクラガイもない。クモ貝もない。シャコ貝もない。なにしろサンゴがない。パイプウニもない。ビーチグラスはあるが陶器片はない。幸運のシンボルであるモダマも片隅での取り扱いだ。

そのわりには「街からきた人工物」として章が立っていて、季節の民族行事、生活用品、はきもの、手袋、おもちゃとボール、電化製品、缶などなどがそれぞれ1ページも使って紹介するのだ。はきもののページでは靴、長靴、ビーチサンダル、草ぞうり、下駄と説明付きの写真が掲載されていて、じつに丁寧だ。この章は丸ごと無用だ。

これで1200円もするのだ。自費出版の類なのかもしれない。本ブログは基本的に面白かった本を紹介するというスタンスなのだが、あまりにひどい本なので、あえて要注意本として紹介しておこう