「神保町」へ、ブラHONZしてきました マンガアートホテルに泊まる!

塩田 春香2019年11月24日 印刷向け表示
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ところで、こちらのホテルでは、食事の提供はありません。外に食べに行く必要がありますが、心配ご無用。周辺にはよさげな飲食店がたくさんあって、どこにしようか迷うほど。

近くの飲食店

じつは当初、神保町駅周辺まで戻って食事をしようと足立と相談していたのですが、宿を出てわずが数歩で明かりに引き寄せられる蛾のように、こちらのお店にあっさり捕獲されてしまいました。

「ああ、写真撮る前にビール飲んじゃったよお!」「肉、やっぱり肉は頼もうよ!」と、取材を忘れて堪能(仕事じゃないから、許して~)。おいしかったです、ビールと肉。

さて、日も完全に落ち、ホテルに戻り、マンガにまみれマンガに浸る「一晩中マンガ体験」の始まり!

――気がついたら、朝でした。

夢中で読んで、読んで、読みまくり、いつの間にか寝落ち。「ただひたすら、マンガの世界に浸る」というコンセプトどおり、個室ベッドにこもって一言もしゃべらず、黙々と読む。ほかの宿泊者たちも同様に、おしゃべりする人もなく、ただひたすら読んでいたようです。

一晩で読めたのはせいぜい10冊程度でしたが、映像化などで話題になった人気作もおさえつつ、「え?何これ??」とタイトルや表紙で思わず手にとってしまうインパクトのあるもの、一見ジミだけど読んでみると詩情豊かで目が離せなくなるものなど、感性に合う、合わないはありますが、しっかりとキュレーションがなされている作品ばかりと感じました。

くっ、まだ、続き、続きの巻が読みたい! けど、会社行かなきゃ~(号泣)。

でも、私は歩いて行ける距離に会社があるのです! ふだん1時間かけて通勤している身としては、これはものすごくありがたい。いやもうこれ、夜遅くなったとき、無理に家に帰るよりもここに泊まっちゃっうの、アリかもしれない。

だけど、朝ごはんはどうしよう? なんて心配はご無用。じつは神保町界隈は、モーニングが充実した喫茶店も多いのです。目指すは神保町を南北に貫く白山通りにある、CAFE&BAKERY MIYABIへ。

なんか、おシャレじゃないですか? イケてるビジネスマンみたいじゃないですか? 出勤前に、素敵なカフェでモーニングだなんて!!

カードキーをフロントにあるポストに戻し、イケてるビジネスマンのように颯爽と外に飛び出すと、……横殴りの豪雨。ゴオォォォとうなり声を上げる強風に傘を折られそうになりながら神保町を目指すも、足元はずぶぬれ。そ、そういえば、箱根本箱の取材のときも台風で、豪雨のなかを足立と二人で泣きながら美術館の入り口まで走ったことを思い出します。(そういえば本家ブラタ○リも、雨に見舞われることが多いですよね……。)

やっとの思いでたどりついたMIYABIは、落ち着いた雰囲気の、すてきなお店でした。足立はコンチネンタル、私は和風サラダのモーニングをオーダー。厚切りトーストが載ったお皿もステキで、充実した朝ごはんを満喫しました!

店を出る頃には、先ほどまでの豪雨はどこへやら。さわやかな青空が広がります。

そして、足元には白山通り名物?踏みつぶされた銀杏の、強烈な異臭が漂います。

……ああ、イケてるビジネスマンになるって、なんて難しいの!! 

こうして足立も私もそれぞれの仕事へと向かったのです。(完)

――すみません、やっぱりもうちょっと続けます。今回改めて「人に紹介しよう」という目で神保町を歩いてみると、奥深くておもしろい、歴史や文化の香りもする、おいしい食べ物の香りもする、ステキな街なんだなあと改めて実感。

ここで書いたことなど、ほんのわずかな入門編。まだまだ紹介したいことやお店はたくさんあるのですが、最後に、神保町でおすすめのブックカフェを2軒、ご紹介しておきます。

■神保町ブックセンター

児童書から専門書まで岩波書店の本をそろえている、コワーキングスペースも併設したブックカフェ。フードメニューもおいしいと評判。ブックトークなどのイベントも多く行われています。

■Book House Cafe

子どもの本専門店&カフェ。絵本や児童書を約1万2000点揃える。ギャラリーもあり、絵本の原画展などもよく行われています。天井の絵をはじめ、内装もすてきな建物。遠方からわざわざ訪れる方も多いそうです。

――この神保町ブックセンターとBook House Cafe、じつは数年前までカフェスペースのない書店として営業していました。書店だけで生き残るのは難しい時代になったのかな、と思うと複雑な気持ちにもなりますが、本に囲まれた空間でお茶を飲んだりくつろいだりしているお客さんを見ると、これも本との親しみ方のひとつなんだなと思います。

神保町では毎年10月に古本まつりが行われ、道路わきにまでびっしりと古本が並びます。夕暮れ時、裸電球の下で興味のある本を探すのはどこかノスタルジックな気持ちになる、秋の風物詩です。大きなスーツケースをひっぱって来て本を買い漁る人たちを見ると、本を愛する人たちはまだまだたくさんいるんだなと嬉しくなります。

古本まつり

いろいろな楽しみ方のできる神保町、みなさんもぜひ遊びに来てくださいね!

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