20世紀の「真の天才」といえば、ジョン・フォン・ノイマン(1903年-1957年)である。短い生涯の間に、論理学・数学・物理学・化学・計算機科学・情報工学・生物学・気象学・経済学・心理学・社会学・政治学に関する重要な論文を発表し、あらゆる分野に影響を与えた。本書は、人類屈指の天才ノイマンが、世界をどう認識し、どのような価値を重視し、またいかなる道徳基準に従って行動したかを明らかにしようと試みた一冊だ。登場人物は科学者を中心に綺羅星の如し。手軽な新書でありながら、20世紀前半の知の最前線の人間ドラマを描いて読み応え十分である。
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