仲野 徹
http://www.fbs.osaka-u.ac.jp/labs/nakano/
ノンフィクション、とりわけ伝記が好き。それが昂じて専門誌に「なかのとおるの生命科学者の伝記を読む」を連載。単行本(学研メディカル秀潤社)として上梓したところ、成毛代表の目にとまりHONZに参加。書籍購入費の抑制、および、仕事と飲酒と読書のバランスとれた鼎立、が永遠の課題。
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正しい歴史観を持ってウクライナを理解するために『中学生から知りたいウクライナのこと』を読もう!
2022年6月9日ウクライナについてのニュースを連日見ているのに、その国について何も知らなかった。恥ずかしい限りである。いかに知識がないかを思い知らさ…more
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金言あふれる賢者ルービック伝『四角六面 キューブとわたし』
2022年5月27日これほどシビれる本に出合うことはそうそうない。それは、真の知的好奇心と創造力を兼ね備えた上に深い思索をできる人がめったにいないからに…more
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神秘?いや、これは奇跡だ!『動物たちのナビゲーションの謎を解く:なぜ迷わずに道を見つけられるのか』
2022年4月27日動物たちは天才だ!心底驚いた。こんなに多様で素晴らしいナビゲーションシステムが動物に備わっているとは。 ナビゲーションというのは、採…more
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現代のがん治療は間違えているのか?『悪いがん治療:誤った政策とエビデンスはどのようにがん患者を痛めつけるか』は現役腫瘍内科医からの挑戦状だ!
2022年4月2日ある種の快感を抱きながら読んだ。漠然とそうではないかと勘ぐっていたことを、ものの見事に説明してもらえたからだ。がんの新薬が次々と登場…more
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爆笑につぐ爆笑!オモシロ論文集『すばらしきアカデミックワールド』を読まずに死ねるか!
2022年3月27日真面目なタイトルに騙されてはいけない。ひかえめに言って、驚きにつぐ驚き、爆笑につぐ爆笑の一冊だ。必ずしも心理学に限定されている訳では…more
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老後の習い事指南 by アフロ記者『 老後とピアノ』
2022年3月2日ピアノを53歳で習い始めた、というか、より正確には、子ども時代から40年という長いお休みを経て再開されたお話だ。著者は元朝日新聞記者…more
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感動!夢ってかなうものなんや『さばの缶詰、宇宙へいく』
2022年2月27日「宇宙食、作れるんちゃう?」ひとりの生徒がふともらしたひと言が実現した。熱意ある教師の指導の下、300人以上の生徒がバトンをつなぎ、…more
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マッチョ系(?)医師の正しき患者道『ぼくとがんの7年』
2022年2月10日小児がんを専門としていた松永正訓医師が膀胱がんを患った。攻守逆転、患者となって何を考え、どう行動されたか。名エッセイストでもある松永…more
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あの ”THE わきまえない女” 谷口真由美の大問題作!『おっさんの掟:「大阪のおばちゃん」が見た日本ラグビー協会「失敗の本質」』
2022年2月1日「わきまえない女」の代表格、大阪のおばちゃん・谷口真由美が日本ラグビー協会で見たのは「おっさんの掟」の数々だった。協会理事への着任か…more
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ここまで来ている脳とAIの関係『脳と人工知能をつないだら、人間の能力はどこまで拡張できるのか 脳AI融合の最前線』と『生命知能と人工知能 AI時代の脳の使い方』をあわせ読み
2022年1月27日脳科学はおもしろい。なにしろ新しい知見がどんどん発表されるし、それを紹介する本も目白押しだ。今回はそんな中から脳と人工知能について書…more
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「ファイザーワクチン」誕生秘録は、疾走感あふれる奇跡のサクセスストーリーだ!『mRNAワクチンの衝撃: コロナ制圧と医療の未来』
2021年12月27日この本は大きく三つの内容から成立している。ウール夫妻がいかに決断して迅速に基礎研究を進めていったか、ビオンテック社の成り立ちなどバイ…more
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トムとジェリーも計測に大活躍!なんも知らんかった『南極の氷に何が起きているか』
2021年11月27日地球温暖化で海面の上昇が問題になりつつある。南極の氷床融解はどのように関係するのか?最新の計測技術を用いた研究データから、南極の氷に…more
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役立たずだがおもろい研究!『いきもののカタチ-多彩なデザインを創り出すシンプルな法則』
カブトムシの角、魚の縞模様、さまざまな形態の貝殻、海底に何者かが描いた「ミステリーサークル」などなど。世の中には、いきものが創り出す…more
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『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか? 国会議員に聞いてみた。』は、こわいもの知らずのぶつかり稽古だ!
アルバイトの時給はいつも最低賃金という音楽/相撲ライターの和田静香が、立憲民主党の衆議院議員、映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』…more