おすすめ本レビュー アーヤ藍
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『ぼくは挑戦人』世界で活躍するジャグラー 在日コリアン3世のあゆみ
2020年09月29日本書は、「自分は何者なのか」を問い続けた在日コリアン3世の著者が、「挑戦人」として生きるに至るまでのヒントや糧をもらった人たちとの出会いの記録だ。…more
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大人でも知らない、子どもでも分かる『捨てられる食べものたち』のこと
2020年07月20日ハンバーガーを1個捨てたら、お風呂15杯分の水を垂れ流しているのと一緒!? 日本の小中学生は、ごはん約92杯分の給食を食べ残している?! 「食品ロス」について、真正面からの切り口から、ちょっと斜めの視点まで、多角的に教えてくれる一冊。…more
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病から医者という「ひと」を見る『患者になった名医たちの選択』
2020年05月24日人の命に密接に関わる医療の世界と医師という存在に対して、私たちはどこか、特別な感情を抱きやすい。だが、医師たちも同じ人間。彼らにも病は等しく降りかかる。 本書は、病にかかり「患者」となった経験をもつ18人の医師の経験談をまとめた一冊だ。…more
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天邪鬼な人にもオススメできる、酔いどれ栗下直也が説く『得する、徳』
「徳って何?徳を積めば成功できるの?どうやったら徳を積めるの?」 そんな、栗下さん自身が感じてきたモヤモヤの思考の旅路を、一緒にたどれるのが本書だ。…といっても、栗下さんが取材してきた「不思議な経営者たち談」が書かれているわけではない。……more
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見えなくても、聞こえなくても、映画を一緒に楽しむ『夢のユニバーサルシアター』
2019年11月01日「見えない」のは、何か力を失った状態ではなく、「視覚に頼らない」という力をもつことでもあるのだと、ここ数年、いろんなご縁のなかで感じている。その”ご縁”のひとつが、東京・田端にある小さな"ユニバーサルシアター" Cinema Chupki T……more
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数百分の1の時間で追体験すべき『ストーカーとの七〇〇日戦争』
「なんとかしてこの体験を書かねば、吐き出さなければ、今後自分は文章を書いていくことができなくなってしまう。」 本書『ストーカーとの七〇〇日戦争』あとがきで、著者の内澤旬子氏が綴っている言葉。 本書はすでに発売直後に東えりかと栗下直……more
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「歩くたびにおっぱいが大きくなるマシーン」の発明家が綴る『無駄なことを続けるために -ほどほどに暮らせる稼ぎ方-』
200以上の「無駄なもの」をつくり、YouTubeで6万人以上、Twitterで5万人近いフォロワーを誇る、発明家の藤原麻里菜さん。捻くれていたり鬱屈としている自分を、「無駄づくり」を通して笑いに昇華させてきた彼女の、つっこみたくなるほどに真……more
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"本の虫"の首相が牽引する『沸騰インド 超大国をめざす巨象と日本』
インドは今、猛烈なスピードで成長を遂げている。人口は近い将来、中国を抜いて世界最大となり、経済も日本の追い越して世界第3位となることが予測されている。"沸き立って"きたインドがこの先どこへ向かうのか?そしてそのインドと日本はどう向き合うのか?……more
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『カミングアウト』伝えられない想い。伝える希望。
2018年05月29日勝間和代さんが現在同性のパートナーと暮らしていることを「カミングアウト」した。異性カップルであれば、ここまで「勇気をもって公表する」必要はなかっただろう。 セクシュアルマイノリティが、「そのままの自分」を他者に伝えるとき、どんな障壁があり、……more
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衰退は楽しんだもの勝ち!『CREATIVE LOCAL エリアリノベーション海外編』
2018年04月30日「衰退はかなしいことではない。ポジティブに受け入れ、楽しむべきものなのだ。」 消滅自治体、縮退都市、限界集落…。成長を追い求め続ける経済・社会の限界については、日本国内だけでなく、世界で問題視されている。そうした「限界」や「衰退」に日本より……more
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きっと本屋を開きたくなる 本ブームの謎に迫った『本の未来を探す旅 ソウル』
韓国の首都ソウルでは、いま空前の本ブームが起きている。「独立書店」と呼ばれる個人開業の書店が週に1軒は生まれ、「独立出版物」と呼ばれる個人出版の本も、1日1冊のペースで出版されている。一体なぜこんなムーブメントが起きているのか。書店主や編集者……more
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ダマされても憎めない『ananの嘘』
雑誌はその時代のトレンド、社会の流れを掴むもの。だから1冊の雑誌の来歴をたどれば、自ずと、時代ごとの社会の変遷を読み取ることができる…。そんな普段とは異なる「雑誌の楽しみ方」をみせてくれるのが『ananの嘘』。『負け犬の遠吠え』他の著者でもあ……more
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レイプはなぜ続くのか『ミズーラ 名門大学を揺るがしたレイプ事件と司法制度』
19.3%、実に5人に1人のアメリカ人女性が、年齢を問わず、これまでにレイプ被害を受けたことがあるとされる。これほどにも「ありふれた犯罪」である一方、被害者の約8割は警察に被害を届け出ず、アメリカ国内でもっとも報告率の低い重大犯罪でもある。 ……more
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欲しかった言葉ときっと出会える『翻訳できない 世界のことば』
2016年05月23日心に湧いてくる感情にぴったり合う言葉が見つけられない。言葉で表現しようとすると、ひどくまどろっこしくなってしまう。誰しもそんな経験を一度はしたことがあるのではないだろうか。 本書はそんな「痒い所に手が届く」言葉と、言葉を入り口とした“新しい……more
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伝えることで、世界は変わるのか『君とまた、あの場所へ シリア難民の明日』
2016年04月30日本書に綴られているエピソードの多くは、暗く、重い気持ちになるものだ。だが、筆者自身の感情をなるべく抑えて穏やかに語られる言葉の数々は、まるで現地の人たちと直接向き合っているような感覚を覚えさせる。彼らが私たちと何も変わらない、家族と仲間を愛す……more