おすすめ本レビュー 田中 大輔
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アメリカのいまが見えてくるMUSIC『ディス・イズ・アメリカ』
『ディス・イズ・アメリカ』はTBSラジオの「ジェーン・スー生活は踊る」「アフター6ジャンクション」「荻上チキSession-22」などで放送した音楽特集から、アメリカの政治的・社会的トピックに関連する解説を抜粋し、さらに音楽メディアに寄稿し……more
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今年のNo.1ビジネス書はこれで決まり!?『ワークマンは商品を変えずに売り方を変えただけでなぜ2倍売れたのか』
2020年07月29日もしかすると本書は20年代を代表する企業の経営について書かれた初めての本になるかもしれない。まだ7月だが今年のベストビジネス書はこの本で決まり?と言ってもいいくらい素晴らしい本だった。小売業で働く人は必読の1冊である。いまや日本を代表する……more
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主人公は君だ『2020年6月30日にまたここで会おう』
2019年8月に病のため47歳の若さで亡くなった瀧本哲史さん。彼はずっと若者世代である「君たち」にメッセージを送り続けてきた。『2020年6月30日にまたここで会おう』は、瀧本さんが2012年に東京大学伊藤謝恩ホールで行った講義を1冊にまと……more
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弱い心を何度も叱り、金かりに行く『文豪と借金』
文豪と借金というのは切っても切り離せないものなのかもしれない。石川啄木、内田百閒、川端康成など、借金にまつわるエピソードを持つ文豪は枚挙に遑がない。なかでも有名でゲスの極みといっても差し支えないのは石川啄木である。…more
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『本を売る技術』本屋における暗黙知がこの1冊に!
2020年01月29日書店員の仕事にはマニュアルがなく、口伝や仕事を盗んで覚えるしかないと言われてきた。そんな中『本を売る技術』という本が売っていたので買ってみたところ、本書には自分が書店員になったときに口伝で教わったことや、誰からも教わることなく、働いていた間に……more
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『百戦錬磨』イッテンヨン・イッテンゴに新日社長の本を読む
2020年01月04日今日1月4日は新日本プロレスにとってお祭りの日だ。毎年イッテンヨンと銘打って東京ドームで試合が行われる。今年はイッテンヨン、イッテンゴと初めて2日連続で東京ドーム興行が行われる。普段であればメインイベントになるベルトをかけた戦いが、いくつも……more
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タピオカドリンクがヤクザの資金源に?『教養としてのヤクザ』
「教養」がブームになってひさしい。2010年代の前半から『教養としての○○』というタイトルの本も数えきれないほど発売されている。そんな中、『教養としてのヤクザ』というタイトルの本を書店で目にして、つい手に取ってしまった。完全にタイトル勝ちであ……more
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セミが最期に見ているのは?『生き物の死にざま』
2019年08月29日夏の風物詩であるセミファイナル。虫嫌いの私にとっては恐怖でしかない現象のひとつである。セミファイナルといっても一般的に使われるsemifinal「準決勝」の意ではない。ネット上で使われている下記の意味の言葉である。昆虫であるセミ(蝉)が人生……more
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すべては“心”に始まり、“心”に終わる。『心。』
2019年08月07日京セラ、KDDIという二つの世界的大企業を設立し、経営破綻したJAL(日本航空)を奇跡の再生に導いた稲盛和夫氏。不朽の名著である『生き方』は2004年8月に発売されてから15年間売れ続け、現在では130万部を突破している大ベストセラーである。……more
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自分が楽しいから書くのが一番『読みたいことを、書けばいい』
田中泰延をご存知だろうか?知らない人は知らないが、知っている人は知っている人物だろう。(当たり前だ)田中泰延と書いて「たなかひろのぶ」と読む。私はこの人の文章がとても好きで、本が発売されたら、必ず読みたいと思っていた。彼のことは「非常によくお……more
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リッツ・カールトン本にハズレなし『伝説の創業者が明かす リッツ・カールトン 最高の組織をゼロからつくる方法』
2019年05月29日書店員時代から「リッツ・カールトン本にハズレなし」という経験則が私の中である。ビジネス書には名作を生み出す鉄板ジャンルというものがいくつかあるのだが、リッツ・カールトン本もその一つだ。サービス・ホスピタリティ関連ではスターバックス本にもハズレ……more
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狙うは女と口『ユダヤの商法』
2019年05月15日ビジネス書の名著と言われていながら、長らく絶版となっていた藤田田(ふじたでん)の『ユダヤの商法』が、他の著作とともに6冊同時に復刊した。私が書店で働いていたとき、この本を除く5冊はまだ販売されていたのだが、この中で一番評価の高かった『ユダ……more
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ビジネスと恋愛って似てる?『ブスのマーケティング戦略』
2019年02月28日この本はブスの自虐エッセイではない。れっきとした実用書である。という前書きから始まるこの本を私はビジネス書コーナーでみつけた。『ブスのマーケティング戦略』完全にタイトル買いだ。帯には入山章栄氏推薦との文字もあり興味を引いた。入山氏は2016年……more
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『美酒復権』NEXT5のその先へ
2018年12月03日「NEXT5」というグループをご存じだろうか?日本酒が好きな人ならきっと一度は耳にしたことがあるだろう。ゆきの美人の小林忠彦。白瀑(山本)の山本友文。福禄寿(一白水成)の渡邉康衛。新政の佐藤祐輔。春霞との栗林直章。秋田の蔵元5人が2010年に……more
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それってホントに伝統?『歴史の「普通」ってなんですか?』
2018年10月29日それってホントに伝統ですか?この本を読むとあなたの中で「伝統」という言葉の持つ意味が変わってくるかもしれません。結論から言ってしまうと、こういうことになります。「歴史的に見れば、伝統とは、ちょっと長めの流行にすぎません。」…more