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これは一人の元裁判官と一人のジャーナリストの対談である。しかし、元裁判官である瀬木比呂志があとがきで語っているように、対談集という枠では収まらない本に仕上がっている。裁判官とジャーナリストというプロフェッショナルな世界でお互いの技量を競いあ… more
鰐部 祥平 |
これまでずっと疑問に思っていたのは、「なぜ金沢21世紀美術館が作られたのか?」「金沢の伝統工芸と現代アートの関係はどうなっているのか?」ということである。本書を読んで、金沢21世紀美術館について長年抱いてきた素朴な疑問が氷解すると同時に、過… more
堀内 勉 |
事件ノンフィクションと呼ばれるジャンルの醍醐味が、存分に味わえる一冊だ。この事件の何に対して自分が釈然としない思いを抱いていたのか、その正体が嫌というほど見えてくる。その実像は、事件当時に見知っていた情報とは大きく異なる印象があった。 more
内藤 順 |
子供も大人も、生き物は大好き。今年に入っても様々な生き物がHONZのサイト上を騒がせています。中でも『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。』と『バッタを倒しにアフリカへ』の2作は多くの方の注目を集めました。今回は、その2作を中心にこの… more
古幡 瑞穂 |
図書館の来場者と本の新たな接点をつくるために、話題にならず表舞台に出てこない本に興味をもってもらうために、本に興味のない人に来場をうながすイベント企画し、あわよくば本を借りて読んでもらうために、さまざまな工夫を凝らしている。 more
山本 尚毅 |
円城塔、田辺青蛙の小説家夫婦が、課題本を出し合い交互にエッセイ(書評)を連載することによって、夫婦の相互理解につとめる。そんなコンセプトではじまったWeb連載が、一冊にまとまったのが本書である。かたや理系で、わけのわからない極度に抽象的な小… more
冬木 糸一 |
この本は2016年に放送された歴史あるBBCシリーズレクチャーでホーキングが二回にわたって話した講義録である。BBC科学ニュースの編集者であるD・シュックマンが講義の要所、要所に読者の目線での解説を付しており、本来、むつかしい内容を親しみを… more
早川書房 |
『復讐者マレルバ 巨大マフィアに挑んだ男』は、かつて300人もの犠牲者を出した抗争の中心人物として恐れられたヒットマンの獄中回想録だ。 著者のジョセッペ・グラッソネッリは、本書に「アントニオ・ブラッソ」という名で登場する。シチリアの少… more
首藤 淳哉 |
本書は、著者のリンダ・ロッテンバーグ氏が創業したエンデバーの活動を通じて得た知見を、一般の人々にも再現可能となるよう整理したもので、アメリカでは既に2014年に出版されベストセラーになっている。帯の推薦者も、シェリル・サンドバーグ(フェイス… more
堀内 勉 |
著者は、触れられたくない街の「不都合な部分」にあえて首を突っ込んでいくことで定評のある「東京DEEP案内」というサイトの管理人。元々は大阪を中心に西成や生野区といったDEEPなスポットを紹介する「大阪DEEP案内」を立ち上げ、2008年から… more
内藤 順 |
グローバリゼーションにブレーキがかかり始めた。欧州での右派政党台頭、トランプの保護主義的政策だけでなく、これまで移民を優遇してきたシンガポールやオーストラリアなどでも就労ビザの厳格化が進み、国境を隔てる壁は日々高くなっている。世界は、グロー… more
村上 浩 |
『家計簿つけたら、ヤセました!!』――このタイトルを初めて聞くと、誰もが「プッ」と吹きだす。
日本人ばかりでない。このあいだソウルブックフェアに行ったときも、韓国人が吹きだしていた。かくいう私も、著者の川下 和彦さんからこの話を聞いたとき、「はぁ?」という感じであった。
本書は川下さんの実話がベースになっている。
人一倍意志が弱く、お酒が大好き。誘われたら「NO」と言えず、飲み歩く毎日。新卒で入社後、みるみる体重が増加し、身長175㎝で体重80kg超えに。
「これではイケナイ!!」と、藁をもつかむ思いでスマホをつかみ、家計簿をつけ始めたところ、わずか3週間でマイナス5kg、3ヵ月後には18kgのダイエットに成功。
食事制限をしたわけでも、ハードな運動をしたわけでもなく。ジーンズのウエストは、34インチから29インチに。それから2年近く経った今でもリバウンドしていない。
その理由、“風が吹けば桶屋が儲かる"を地でいく「連鎖式習慣法」を本書では徹底解説。しかもヤセるだけではなく、お金が貯まり、モテる方法を大公開! これであなたも、「貯まる→ヤセる→モテる」!! というお話。
そして、実は本書、さまざまな偶然&ご縁に恵まれてできあがった。
昨年末のこと。ある方の出版記念セミナーで某書店さんに伺った。場所柄、パリッとしたスーツ姿の男性が9割を占め、数少ない女性もやはりパリッとした恰好。
いつも通りの、どカジュアルな恰好をした人は私ぐらいしかいない……と思っていたら、もうお一人カジュアルな格好をされた方がおり。それが川下さんだった(本当にスミマセン!!)。
セミナー終了後、ご挨拶をし、駅まで一緒に歩いたのだが、明らかにシュッとされている。
FBでは、そのお姿を目にしていたが、本当にほっそりとなされており。
「すごいですね、そんなにシュッとなされて」と言ったところ、「家計簿をつけたら、やせたんです」と。
「はぁ?(えっ、何をおっしゃってるのかしら???)」「いえ、こんな理由で……」とその理由を聞いたとき、このタイトルがパッと頭に浮かんだ。
『家計簿つけたら、ヤセました!!』
そして、本の構成も浮かび、こう思ったのである。
「イラストは、高田 真弓さんだわ!」
川下さんからすれば、あそこで私に会わなければ、もっといい版元さん&もっといい編集者さんと組めたに違いなく。
「ここで会ったが、百年目」を地でいく展開。おかわいそうに……。
次の日出社した私は、上司に早速報告。
「おはようございます! 昨日のセミナーの件ですが……」
「おはようございます。どうでしたか?」
「ええと、『家計簿つけたら、ヤセました!!』という本をやりたいのですが。イラストは高田真弓さんで!」
「……。(セミナーの話はどこにいったという顔)」
「これいけますよ! 絶対、楽しいですし!!」
「……。なぜ、あのセミナーに行って、そういう話になったんですか?」
「あっ、ええとですね~(昨日についての説明)」
「では、企画書出してみてください」
「企画書? 何書けばいいんですか? もうタイトルもイラストレーターさんも決まってますし! あっ、カバーデザインは吉村朋子さんで!!」
「……(違う、そうではないという顔)。いつも通りに書けばいいんですよ」
「うーん。いつも通りですか?(企画書をほとんど、書いたことがない)」
「第一、小川さん。著者の方にどう依頼するのですか? まだ、お話していないでしょう。社長の決裁も」
「あっ! そうですね!! 社長、社長~!(弊社代表めがけて、叫びながら突進)」
「小川さん!!」
社員数の少ない弊社。風通しのいい弊社。ほとんどのことは自由にやらせてくれる弊社。いつも通りの口頭説明&押しきり&勢いで決裁をもぎとり、川下さんにご相談。すでに川下さんは、ご自分の身に何がおこりどうしてヤセることができたのか、きちんとまとめられており(!)、出版社に持ち込もうとされていた。それをかっさらった私。
本書は、カバー、冒頭のマンガ、本文など、あらゆるところでペンギンが登場する。実はこのペンギンがダイエットも含む習慣術をモノにするうえで、かなり重要な鍵を握っているのだが……その種明かしは読んでみてのお楽しみ。
これで、私も、無理なく、シュッとヤセられるはず……!! 未来の私に期待したい。
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