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こんにちは。最大震度6弱を観測した大阪北部地震の爪痕が残るなか、サッカーワールドカップでの日本代表の勝利に元気づけられた人もいるのではないでしょうか(ちなみに関東在住の私ですが、当日、京都にいたため、思いっきり直撃しました)。
それにしても、昨夜は、まさかの勝利でしたね。「まさか」と書くのは失礼かもしれませんが、ワールドカップが始まり、サッカー関連の書籍を紹介しようとしていたため、予定が狂ってしまい、まさか、まさかの心境なのです。
というのも、取り上げる予定だった本のタイトルが『「ジャパン」はなぜ負けるのか 経済学が解明するサッカーの不条理』(NHK出版)。ええ、日本が思いっきり負ける前提でした。サッカーファンの皆様、申し訳ありません。開始3分で相手が10人になるなんて元寇以来に吹いた神風ではないでしょうか。
コロンビア戦での勝利で、6月20日時点の日本代表を取り巻く環境とはミスマッチなのは承知ですが、せっかくなので内容を少し紹介しておきましょう。人口や国民所得、国際試合の経験からこれまでの我々にすり込まれていた常識を小気味よく覆してくれます。例えばサッカー好きの国民と聞くと、ブラジルやイタリア、スペインが思い浮かぶかもしれませんが、データを分析してみると、意外や意外にノルウェーとか。
他にも、雑誌などでは代表チームが負ける度に、国民性や長く根付いてきた文化に敗因を求めがちですが、いやいや、そんなものは数ヶ月あればぶっ壊せるというのが本書の主張。過去の事例を挙げながら説いていきます。日本型雇用慣行や会社組織とサッカーの強さとは全く因果関係はないのです。
著者の一人のサイモン・クーパーは英国のジャーナリストで同書のほかにも、『サッカーの敵』などがあります。彼の著作はワールドカップをより楽しむのに、おすすめです。
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