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久々に会った同級生が変貌を遂げていて誰かわからないことは、よくある話ですね。怪しい書き出しですが、大丈夫です。間違ってクリックしていませんよ。HONZメルマガです。こんにちは栗下直也です。
変貌する同級生ではありませんが、作家さんでも少しウォッチしていない間に、思いもよらぬ方向に走り出している方もいます。
鈴木智彦さんといえば、『潜入ルポ ヤクザの修羅場』や『ヤクザ1000人に会いました!』、HONZでも紹介した『ヤクザと原発 福島第一潜入記』で知られる日本有数のヤクザライターです。HONZレビュアーにもファンが多く、私も著作はほとんど読んでいます。『ヤクザ専門ライター 365日ビビりまくり日記』のように読んでみるとヤクザにビビるのでなく、出会い系であった女性にビビる日々を綴った本にまで手を伸ばしております。
鈴木さんはヤクザ人脈を活かし、山口組分裂騒動時にはtwitterで週刊誌には載らないような特ダネ情報の発信もしていました。「1円にもならないのに、鈴木さんカッケー!」と私は面識もないのに勝手に尊敬していました。
とはいえ、それ以降、私自身、HONZの告知以外ではSNSから遠ざかっており、まともにtwitterを見てなかったのですが、最近、知人に言われて、びっくりしました。その「カッケー鈴木さん」のtwitterの様子が変だと。
確かに変です。包丁の写真が映っているのですが、抗争時に今時、包丁を使うヤクザがいるのかと読んでみると、人を刺すのでなく、食材を切るための包丁について語っております。料理研究家の土井善晴さんに言及するなど、ヤクザライターとは思えぬ呟きの数々。ガチで料理の道を突き詰めております。
どれだけガチかというと、学費が高いことで有名な料理菓子専門学校のル・コルドン・ブルーに通おうとしているほど。
コルドンブルーに通ってみようかと思ってググったら、東京校の受講料の総額が566万5千円だった。安くはない。が、絶対無理という金額ではない
潜入ルポが得意とは言え、潜入する場所まちがえていませんか、鈴木さん。本を出したところで、回収できるんですか、学費。てか、もはや趣味としか思えず、ビジネス臭と修羅場臭ゼロの書き込みが微笑ましくてたまりません。
ところで、なぜ鈴木さんがコルドン・ブルーと言い出したのかと調べてみると、どうやら最近売れているらしい『ダメ女たちの人生を変えた奇跡の料理教室』に啓発されたようです。鈴木さん、付箋貼りまくりで、読みまくっています。ちなみに、この本、HONZでも翻訳者の村井理子さんのあとがきを掲載しています。
手前味噌ですが、ヤクザ本からコルドン・ブルーまで、狭くて広そうなHONZの守備範囲を改めて認識した次第です。
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